THE ARCTIC - オーロラの地を旅する

北欧北極圏、アイスランド、グリーンランドの旅行情報

スヴェアグルーヴァ(Sveagruva)

2009-02-28 | スヴァールバル諸島


スヴェアグルーヴァはVan Mijenfjord(スヴァールバル諸島で3番目に長いフィヨルド。スピッツベルゲン島南部)の奥に位置する炭鉱の町。位置は北緯77度54分東経16度41分。

 今はここに定住する人はいないが、約300人の労働者がロングイェールビンで暮らし、週単位でスヴェアグルーヴァに通っている。

 町はスウェーデン人によって、1917年に初めて設立された。
 1944年にUボートによって破壊されたが1946年には再建され石炭を産出していたが1949年には再び閉鎖された。
 1980年からは80~100人ほどの労働者が従事するようになり町も発展したが80年末には石炭相場の下落により、ほとんど町は閉鎖されかけた。
 90年代中頃、再度炭鉱は開かれて、400万トンの石炭を毎年生産するヨーロッパで最大の地下炭鉱のうちの1つとして甦った。



ロングイェールビンとSvea空港を結ぶ便は旅行者には解放されていない。



定期便はない。



Sveagruva周辺

世界最長の犬ぞりレース

2009-02-27 | 北極圏ニュース
北欧の長距離犬ぞりレースといえば

「Amundsen Race」(Östersund~Røros、400KM)
「Pasvik Trail」(Kirkenes、300KM)
「Femundløpet」(Røros、650KM)

 全長1000KMのヨーロッパ最長の犬ぞりレース「Finnmarksløpet」は今年は3月2~14日に行われる(Alta~Kirkenes)。

 世界最長の犬ぞりレース「Arctic Barents Race」が着々と計画されつつある。最初のレースは2010年3月予定。

参加チーム:20組
1チームあたりの犬の数:14頭
1日に走る距離:約120KM

 Røros(ノルウェー)をスタートし、スウェーデンのÅre、Kiruna、フィンランドのEnontekiö、Ivalo へと北上。再びノルウェーに入りKirkenesから国境を越えロシアのムルマンスクへゴール。23日間で2800キロ走破するとのこと。
 パイロット・レースはこの冬行われる。

Arctic Barents Race http://www.arcticbarentsrace.com/

「Arctic Barents Race」の勝者には賞金10万ユーロが与えられる。


国際雪合戦大会 IN FINLAND

2009-02-26 | 北極圏ニュース
フィンランドといえばエアギター世界選手権大会や携帯電話投げ世界選手権大会が有名ですが、今回はラップランドのケミヤルヴィ(Kemijärvi)で開催される雪合戦大会を紹介します。

 ケミヤルヴィの姉妹都市である北海道胆振支庁壮瞥町から1995年に紹介された"Yukigassen"が国際大会へと発展したものと言われている。

◎国際ルール

■チーム:競技者7名・補欠2名・監督1名
■競技方法:時間内に相手チームのフラッグをぬいた時点、または雪球により相手チーム全員を倒した時点で勝利
■競技時間:3分3セットマッチ、2セット先取で勝利
■雪球:1チーム1セット90個

 ヘルメット(アシックスから公式のヘルメットが発売されている)をかぶり、雪球を敵にぶつけ、一人でも多くのプレイヤーをコートから追い出し、敵陣の旗を奪った方が勝ち。もろに雪球に当たるとかなりの痛さらしい。

2009年は4月3~5日開催。 http://www.yukigassenfi.aazilla.com/

スウェーデンのLuleåでも今年スウェーデン初の雪合戦大会があったようだ。

◇スウェーデン雪合戦連盟 http://www.yukigassen.se/

◇ノルウェー雪合戦連盟 http://www.yukigassen.no/

 Vardøで開催。

石油立国アイスランド?

2009-02-24 | 北極圏ニュース
まだまだ混迷の続くアイスランド。金融立国ならぬ石油立国をめざす?!

 アイスランドと言うと、火山が多くその地熱を利用した地熱発電や水力発電等、とにかく石油をなるべく使わない努力をしているエコ・コンシャスの最先端を歩む国。
 地熱と水力で電力の99%をまかなっており、水素立国を目指しレイキャヴィクではガソリンスタンドならぬ「水素スタンド」を開設し、排気ガスではなく水蒸気を出す「水素バス」を走らせた(2007年から運行休止)。
 アイスランドは2030年までに化石燃料を一切使用しない国造りを目指しているらしい。

 そのようなクリーン・エネルギーを旨とするアイスランドの北東の「Drekiエリア」の海底の大陸棚に、幸か不幸か石油またはガスの資源が隠されている可能性があることが最近の研究によって明らかになった。

 Drekiエリアは、石油ガス資源の調査がされていない、世界最大の容易にアクセス可能な海洋エリアだ。

 Drekiエリアの資源調査には、莫大な金額を投資をする必要がある。アイスランドが直面している現在の金融情勢、後退する世界景気という時勢でどれほど多くの投資家の資金を集めれるのだろうか?

アイスランドのOssur Skarphedinsson産業大臣によると
「多くの国際企業が、既に調査への関心を示しており、石油ガス業界はアイスランドに注目し始めている。」

シュトックマン(Shtokman)海底ガス田

2009-02-23 | 北極圏ニュース


世界の埋蔵燃料資源の1/4が眠るとされる北極海沿岸の大陸棚。
 その北極海の一部であるバレンツ海大陸棚には、世界最大級の埋蔵量3兆7000万立方メートルのガスが眠るといわれているシュトックマンガス田がある。このフィールドはムルマンスクの550キロ北に位置し、水深は320~340M。
 このガス田は、1988年に発見された。1990年代初め、天然ガスの生産・供給において世界最大の企業であるロシアのガスプロムと西欧の企業は、フィールドの開発に参加する協議を開始した。事業総額300億ドルの巨大 LNG 事業だ。

 すべてのガスはパイプラインで欧州に送られ、2013年以降輸出される模様。ガスプロムは既に開発に向け、ノルウェーのスタトイルハイドロ(StatoilHydro)、フランスのトタル(Total)と契約を交わしている。

 ロシアのエネルギー戦略に基づくと、北極海域の陸棚にある石油ガス田の開発は、ロシアの資源基盤を発展させる上で最も将来性ある方法として際立っている。しかも、海に依存する要素は陸の可能性が減少するにつれて増大する一方である。

 しかし、北極海域の陸棚での石油ガス採掘は、自然、地理的、そして機構的要素が複雑に絡み合い、簡単にとはいかない。採掘現場の整備と設備投資に決定的影響を与えているのは環境に起因する条件だ。とりわけ難しくしているのは海域での海の深さと氷の状態だ。氷塊の移動、アイスバーグ(氷山)の存在は採掘の際のもっとも危険な要因だ。また北極の夜の長さもよく知られている。寒冷地問題以外に指摘されている技術的な問題としては離岸距離の長さもある。


 

バレンツ海に浮かぶ半潜水型・セミサブマーシブル(semi-submersible)掘削リグ