THE ARCTIC - オーロラの地を旅する

北欧北極圏、アイスランド、グリーンランドの旅行情報

HAARP

2012-12-12 | 北極圏ニュース


HAARP(High Frequency Active Auroral Research Program)とは、日本語では「高周波活性オーロラ調査プログラム」と訳される、アメリカで行われている高層大気研究プロジェクトのことである。
アメリカ空軍、アメリカ海軍、国防高等研究計画局 (DARPA) の共同研究であり、大出力の高周波を電離層に照射して活性化させ、電離層の挙動や無線通信等への影響を調査することが目的であると説明されている。
アラスカ州にある米国最大の国立公園、ランゲル・セントエライアス国立公園の西にあるOTHレーダー(水平線以遠を観測するレーダー)の跡地に建設された。「電離層ヒーター」とも言われていて、要するにむき出しの超巨大電子レンジのようなものである。



このアラスカの施設が有名なのは、大規模なオーロラ調査の施設だからというわけではない。米軍の施設ということから察しがつくように、軍事目的に利用されているという疑いがあるからである。いわゆる陰謀論に詳しい方ならご存知の「気象改変兵器」の代表的なものとして、その名を世界に轟かせている。

2004年のインドネシア・スマトラ沖地震と巨大津波もアメリカの開発した地震兵器、津波兵器が引き起こしたもの、という噂があった。2010年のハイチ大地震のときは、ベネズエラのチャベス大統領が、アメリカの仕業だと言っている動画がユーチューブで流されていた。東日本大震災も米国ミネソタ州の元知事ジェシー・ベンチュラがCNNの取材において、HAARPによって引き起こされた、と述べているらしい。確かに東日本大震災のときは、当初からネットでHAARPの仕業だという噂が飛び交っていたし、空母ドナルドレーガンが救援のために地震2日目には福島沖に駆けつけたのには、早すぎだろ、と私も思ったが・・・




東日本大震災の4か月後、浜田政務官が国会の答弁でこう発言された。

「地震兵器とか自然改変装置というのは別にアメリカだけではなくて、旧ソ連も今のロシアも中国も多くの国々がですね、研究開発に余念無く取り組んできた事実があります。でしかも、地震あるいは津波を人工的に起こすということは、実は技術的には十分可能だと言われているのは国際政治軍事上においては常識化されているのであります・・」





The Svalbard Global Seed Vault

2012-12-07 | 北極圏ニュース


ノルウェー本土と北極点の中間に浮かぶ北極の島、スピッツベルゲン島に2008年に完成した種子貯蔵庫「The Svalbard Global Seed Vault」。
この種子貯蔵庫「スバールバルの箱舟」は、数ある世界の種子サンプル貯蔵庫の中でも最も多様なコレクションを誇っている。核戦争が勃発したり、地球温暖化の影響で農場用の種子が絶滅しても、未来の人類がこれらの種子を再生できるように保存する施設ということだ。
海抜130mのところにあるため、グリーンランドや南極の氷が解けても水没する危険性はない。地下130mに設置された施設は、一帯に地震の可能性がまったくないため永久凍土層と厚い岩により停電などの場合でも、種子サンプルは凍結されたまま保存される。この施設は世界の食糧供給のための究極の保険と考えることもできる。最近では、内戦状態のシリアからヒヨコ豆、ソラマメなどの種子が新たに持ち込まれた。

この現代版ノアの方舟計画の旗振り役はノルウェー政府だが、運営面で全面的に資金協力しているのが「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金」、つまりあのマイクロソフト創業者が設立した基金である。
そしてゲイツ基金のほかに、ロックフェラー財団や、シンジェンタ、モンサントなどの巨大アグリビジネス多国籍企業が、「地球最後の日に備えて未来の作物の多様性を確保する」と称して、世界中から種子を集め保管している。
過去4年間で、75万ほどの種子サンプルを集めていて、最終的には今まで人間によって利用されたすべての作物の種子を収容することになるだろう。



施設でのセキュリティは、最先端かつ完全に自動化されている。フルタイムのスタッフはおらず、施設に入るために必要なすべてのコードを持っているスタッフもいない。
新しい種子に関しても、年に数日のみここに運びこまれるだけである。



現在、世界各地で森林の伐採や干ばつなどで多くの動物、植物が地上から姿を消し始めている。人類の将来の食糧危機に備え、健康維持に必要な成分、素材を確保することは意義深い。しかし人類の未来を左右することになりかねない種子の保存や選別が一部の多国籍企業によって極秘に進められていることには、無関心でいるわけにはいかない。我々の知らないところで、種子を通じた世界の農業コントロール戦略が急ピッチで進められているようにも見える。
将来、自然な作物の種子を手に入れようとしても、ビル・ゲイツに使用料を払わないと手に入らない、そんな近未来が迫っているようだ。