美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

渥美清の俳句

2008年08月30日 | 俳人

  フーテンの寅さんこと渥美清がなくなって、はや12年。彼が晩年、風天と号して俳句を詠んでいたことをごく最近新聞によって知った。

 『風天 渥美清のうた』森英介著、大空出版、という本には次のような俳句が紹介されている。

 

   ゆうべの台風どこに居たちょうちょ

  赤とんぼじっとしたまま明日どうする

  お遍路が一列に行く虹の中

    

  技巧に走らない素朴さ、渥美清の人柄を彷彿とさせる俳句ではないだろうか。

  

 

商品画像:風天


私設 「青少年読書感想文 課題マンガ」 5

2008年08月30日 | 漫画

  今月の中後半の天候は異様である。雷・雷雨・豪雨。残暑も困るが、この天候も植物には困りものである。

   置石の白き景色や夏の雨   奏城

 雨にぬれてきれいに映えるのは置石の模様だけである。

 

 今日のコミックは映画「おくりびと」をコミック化したもの。

 さそうあきら著『おくりびと』小学館

 扱うテーマは「人の死」と主人公の精神的成長。

 コミックをドラマや映画にするのは常態化しているが、その逆も少なからずある、その例である。

 ここまで明瞭に納棺師をあつかった作品はないだろう。

 映画の予告編は以下のところ。

http://www.okuribito.jp/dynamics/index.html