10月15日(月)、仕事がチョイと早く引けたので現場に立ち寄ってみると、想像通り、住林の工事担当者の方がビックコラム治具の検査を行っていました。
13日(土)の打ち合わせの際に、16日(火)からベタ基礎立ち上がり部分のコンクリート打設を行うと聞いていたので、前日に検査があると踏んで立ち寄ってみたのですが、読みがドンピシャで当たりました。
予告も無しに突然現れたまめ八を見て、口下手な工事担当者さんは、何を話せば良いモノかと戸惑われた表情を浮かべながら作業を中断して近寄って来られました。
ただ、コチラとしては作業の邪魔になる事だけは毛頭望んでいないので、
“あっ!どうぞ作業を続けて下さい。コチラは勝手に見てますので・・・”
と、作業を続けて貰うようにお願いしました。
ソレを聴いて安堵の表情に戻った工事担当者さんは検査に戻られました。
まめ八は車の中から備え付けのコンデジを持ち出してビックコラム治具の写真撮影を始めます。
まめ八はビックコラム(大断面集成柱)が基礎と接続する部分にとても興味がありました。
現在、日本の住宅の代表的な木造建築方法には、ツーバイフォー(2☓4)とかツーバイシックス(2☓6)など、住宅にかかる力を耐力壁と呼ばれる壁で受け止める工法と、日本在来の工法で、家にかかる力を、柱(縦)と梁(横)、筋交い(柱と梁の間にクロスして渡した板)によって受け止める木軸工法があります。
ところが今回、まめ八が建てる家はそのどちらにも属さない木質梁勝ちラーメン構造になります。
ラーメン構造は、建物にかかる力を梁と柱だけで受ける工法で、鉄筋の建築物の工法として良く使われています。
この工法の長所は、
①2☓4等の耐力壁や、木軸工法の筋交いが要らないので間取りの自由度が極めて高い
②同じ理由から、窓等の家の開口部を大きく取ることが出来る
③柱・梁さえいじらなければ家の構造設計が変わる事が無い(耐震強度等が 変わらない)ことから、リフォームがやり易い
④高強度の(耐震性が高い)家が出来る。しかも、柱や梁に大断面集成材を使用することによって火災時の建物倒壊が起こりにくい
等が挙げられます。(住林の受け売りです。。。)
ただ、これらラーメン構造の長所には、柱と基礎、柱と梁の接合部の強度が確保できれば。。。という前提条件があります。
そして、木材の材質的な限界に加えて、従来使われてきた、ホゾとホゾ穴など嵌合(かんごう)接合、釘、鎹、ホールダウン金物などの金具などでは、ラーメン構造に必要な、基礎と柱・柱と梁という接合部の強度が得られませんでした。
これまで、ラーメン構造が木造建築物の工法としてなかなか一般化しなかった理由はここにあります。
そこで住友林業では、その接合部をフィンボルトなどの金属によって接合することによって金属と金属が接合するメタルタッチ接合とすることで接合部の強度を確保するとともに、大断面集成柱(最大56cm幅)を使用する事によって柱・梁の強度をコレまでの工法以上のレヴェル以上に引き上げることに成功したのだそうです。
そして、この工法を住友林業ではビックフレーム構法(木質梁勝ちラーメン構造)と呼んでいるそうで、まめ八の家もこのビックフレーム構法になります。
ちなみに、“梁勝ち”というのは、柱と梁が接合する部分で梁の方が伸びている(つまり、柱が梁下になる)構造の事を言います。
住友林業での打ち合わせを始めた頃、ショールームで支店長さんが直々にその強度と構造を誇らしげに説明していたのが、このメタルタッチ接合部でした。
それ以来、このメタルタッチ接合部分とビックコラムだけはしっかりと見ておきたいと思っていたのです。
しかも建方が始まればこの部分は見えなくなってしまいます。
しっかり写真に収めておかないと。。。
コレが56cm幅のビックコラムを受ける治具です。
ココにも56㎝コラムが立ちます。
ちなみにこの場所は、完成後には洗面所兼ランドリールームになる予定です。
コチラには45㎝幅のコラムが立ちます。
56㎝幅のコラムとの違いはアンカーボルトの位置の違いで区別できます。
この日は、このメタルタッチ接合部の治具の位置検査でした。
ベタ基礎立ち上げ部分にコンクリートが流し込まれると治具の移動が出来なくなるので、一つ一つの治具について、設計図と睨めっこしながら縦位置と横位置を丁寧に確認し、調整が行われていました。
アンカーボルトの太さはコレ位です。
かなり太い
東南のコーナー部分です。
ココはダイニングの角になる予定です。
この部分は、ベタ基礎立ち上がりを境にして、右がリビング、左が和室になる予定です。
こうして家の形が見えてくるとホント、ワクワクします。
最後にベタ基礎底面部の立ち上げ部分のアップ。。。
多少、痘痕がありますがコンクリートの状態も綺麗に仕上がっているようです。
位置確認の検査が一段落した工事担当者さんが近付いて来られて一言。。。
“まめ八さんの家は、56㎝コラムが多いのですね。。。かなり丈夫な家になると思いますよ”
実をいうと、間取りの打ち合わせを設計士さんとしていた時期に、打ち合わせルームに支店長さんがひょっこり顔を見せて、
“お値段は頂かずに、56㎝のコラムを2~3本、サービスして差し上げて・・・”
と設計士さんに言ってくれたのです。
いやぁ~。。。今になって支店長さんのこの一言の有難味をジワ~っと噛みしめているまめ八です。
コメント
- 一年生 [2012年10月19日 8:50]
- おはようございます。
なかなかピンとこないので(すみません)
住友林業のビックフレーム構法ネットで見てみました。
白鳳のCM思い出しました。
あのCMのやつですね。
すごく丈夫そうですね。
確かに基礎の部分はやってる時でないとみれませんね。
住友林業のひとがまめ八さんのブログを知ったら営業に使えそう(笑)。 - ビックなトトロ [2012年10月19日 10:44]
- おはようございます。
かなり頑丈な城が建ちますね\(^o^)/
シッカリと縦横ゆれにも耐えれそうですね。
ブログ見させて貰って時代の進歩は凄い物だと実感しました。
将来一から家を建ててみたくなりました。
いろいろな苦労は有ると思いますが、これからの進み具合楽しみです(^_-)-☆ - 宮ちゃんNO1 [2012年10月19日 20:35]
- こんばんは~ 宮ちゃんで~す!
う~ん・・・ブログの解説読ませて頂きましたが・・・
まさにその通りデスね~
集成材と金物との融合・・・より強固な構造を生み出す
そして・・・大きな空間を演出出来る・・・理想デスね!
イヤ~・・・支店長さんの一言で56㎝コラムが増える?
採算度外視デスかね~(笑) - ヴェル24 [2012年10月21日 11:04]
- こんにちは。
きっとその支店長さんは、宣伝効果を充分計算されていて、流行のブログによる宣伝部長を暗に任されてしまったのでしょう?(笑)
自分は経験が無いのでサッパリですが、頑丈そうな土台ですネ。 - まめ八 [2012年10月21日 17:19]
- 一年生さん、こんにちわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
いえいえ、土木・建築用語ってホントに解りにくいですよね。私も家を建て始めた頃はちんぷんかんぷんでした。!(^O^)
まぁ、家づくりのカテゴリはブログの中でも忘備録的な部分が大きいので軽く流して下さいネ。(^_^)
そうそう。。。そのCMの構法です。
そうですね。住林から何かサービスして貰いましょうか?!(^O^) - まめ八 [2012年10月21日 17:29]
- ビックなトトロさん、こんにちわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
この木質梁勝ラーメン構造は、他の工法に比べて建物の強度は高いのですが、揺れやすい、という欠点を持っているそうです。つまり揺れるけど倒壊することはない、という事らしいです。(この点は住林は一言も言いませんでしたが。。。(;^_^A)
そうですねぇ~。
住宅技術は、CO2排出規制問題と、阪神淡路地震・中越地震以降に大きく変わったみたいです。
今の住宅は、気密性・断熱性・エコ、そして耐震・耐火性能の点ではかなり進歩していると思いました。
でも反面、コストダウンが徹底的に行われているので、使われている部材などは昔の家に比べてちゃっちいですよ。
トトロさんが、家をお建てになる時にはどんな新技術が生み出されているのでしょうネ。(^_^) - まめ八 [2012年10月21日 17:41]
- 宮ちゃん、こんばんわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
住友林業はコレまで、このビッグフレーム構法に加えて、木軸工法、2☓4の工法を取り扱ってきましたが、支店長さんの話によると、コレからはこのビッグフレーム構法に一本化していくみたいです。
今回のビックコラムの大盤振る舞いは、このビックフレーム構法を普及させて行くためのキャンペーン的な部分もあると思います。(事実、我が家はGW時のキャンペーンで無料でビッグフレームの家にグレードアップすることが出来ました)
しかも我が家は通行量が多いバス通りに面しているので広告の効果も十分考えての事だと思いますよ。!(^O^)
しかも大手ハウスメーカーさんの利益率を考えたら。。。
採算はお釣りが出る位しっかりと守られていると思いますよ。!(^O^) - まめ八 [2012年10月21日 17:46]
- ヴェル24さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
流行のブログなんてとんでもない。。。
FC2やYahooなど、大手のサイトならともかく、Gazooのような小さなコミュニティーでは屁のツッパリにもなりませんよ。!(^O^)
この“家づくり”のカテゴリは、ブログの中において忘備録的な部分もあります。
軽く流して下さい。
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