桜島に別れを告げて、大隈半島に入ると垂水市になります。
ここは、鹿児島でも古くからの港町として栄えていたそうです。
この街の垂水市役所傍にあるのが、創業300年の伝統を誇るそば屋さん“十五郎そば”です。
今日の昼食はこちらで頂く事にしました。
お店は垂水市役所のすぐ傍の閑静な住宅街の中にあります。
店構えも創業300年の有名な老舗そば屋にしては、こじんまりとしていました。
店内には、地元の方と思われるお客さんと観光客がちらほら・・・
目立たない場所にあるからでしょうか?
まめ八が“天そば”、奥さんが“かけそば”子ども達は“ざるそば”をそれぞれ頼みました。
まめ八が頼んだ“天そば”です。
奥さんが頼んだ“かけそば”。
こちらのお蕎麦は、普通のお蕎麦と違い、つなぎとして小麦粉を一切使用せず、蕎麦が8割、自然薯が2割なんだそうです。
普通の蕎麦よりも色が濃い太打ちの蕎麦は、歯ごたえがあり蕎麦の香りがしっかりとします。
薬味にも特徴があり、刻みネギに、桜島の小蜜柑の皮を乾燥させ刻んだものが入っていて食べるとほんのりと蜜柑の香りがしました。
ダシは、深みがあり淡白な蕎麦の味と良くマッチしていました。
まめ八は、蕎麦も好きで結構食べ歩いているのですが、こちらの蕎麦はこれまで食べてきた蕎麦の中でも異色の存在で、他の蕎麦とは同列に語ることが出来ない独特の美味しさがありました。
“十五郎そば”でお腹を満たしたあとは、ひたすら都井岬を目指してドライブです。
錦江湾沿いの休憩所で、桜島との最後のお別れ。
写真にも写っていますが、錦江湾沿いの国道220号線(佐多街道)の道路わきには、やしの木やハイビスカス、ブーゲンビリア等が植えてあり、南国ムード一杯です。
国道220号線は、やがて錦江湾と別れを告げ、鹿屋、志布志と続きます。
時間があれば鹿屋の特攻隊記念館や有名なバラ公園を見学したかったのですが、今日の日没までに宮崎の北郷温泉まで着きたかったので、今回はパス。でも、子ども達がもう少し大きくなったら、知覧と鹿屋の特攻隊記念館だけは連れて行きたいと思います。
途中、大崎町の道の駅“くにの松原おおさき”でトイレ休憩。
ここにはカブト虫の大きなモニュメントがあって息子が喜んでいました。
「どうしてカブト虫なの?カブト虫が沢山いるの?」と息子から尋ねられましたが、「なんで〇〇ハウチュなんだ?」という問いと同じく位、答えが難しかったです。
道の駅“くにの松原おおさき”で、芋焼酎と黒酢を両親へのお土産として買い込んだ後、再びひたすら運転です。
志布志湾を右手に見ながら、志布志の街を抜け串間に入ると宮崎県になります。
ところが、宮崎県に入ったころからそれまでの青空がうって変わって雨雲に覆われてきました。
この辺は、太平洋からの湿った暖かい空気が鰐塚山地にぶち当たるために日本でも有数の降雨地帯と聞いてはいたのですが・・・。
やがて、フロントガラスにポツリポツリと大粒の雨が当たりだし、風も強くなってきました。
これでは都井岬見物は無理かも・・・と思っていたところが、天佑が起こり都井岬に着いた頃には雨もすっかり止んでくれました。
入場料(環境保護のための寄付金という名目になっています)400円を払って、公園の中へ。
まずは岬突端の都井岬灯台に向かいます。
都井岬灯台です。この灯台は日本の灯台50選にも選ばれた美しい灯台で、観光客にも開放され、一番上まで登る事が出来ます。(入場料大人200円。子どもは無料)
灯台から眺めた景色。う~ん、晴れていればきっと素晴らしい眺望だったんだろうなぁ~。
残念!
都井岬といえば、野生馬(岬馬)が有名ですね。
野生馬というくらいだから、探すのが大変なのかな?と思っていたところが道の真ん中に出てきていました。
多分、心無い観光客が餌付けをしてしまったのでしょう。
車を見かけると傍に寄ってきます。車が近付いてきたって全く動じません。
こちらは親子でしょうか?
いくら人間慣れしているといっても野生である事には変わりありません。
“不用意に馬に近付かないで下さい。噛まれても蹴られても責任は負いかねます”という注意書きが所々に立てられていました。
なぜ都井岬に野生の馬が生息するのか?
江戸時代に、この辺りを治めて高鍋藩が軍用に放牧していた馬が逃げ出して野生化したのだそうです。
岬の草原には彼岸花が咲いていました。
晴れていれば、まさに“天高く馬肥ゆる秋”という風景だったことでしょう。
重ねて残念。
自己責任の範囲ではありますが、馬に触れる事も出来ます。
都井岬を出発すると、再び風雨が強くなってきました。
せっかく楽しみにしていた日南海岸の景色ですが、雨に煙ってしまって台無しです。
それでも入り江に広がる砂浜では、沢山のサーファーが波を待っている姿を見ることが出来ました。
海上の黒い点々がサーファーの頭です。
外洋に面しているためか波がかなり高いですね。
激しい雨のため、芋を海水で洗って食べるサルで有名な幸島見学はパス。
レトロな港町、油津の散策もパスしました。
ひたすら走り続けてやっと北郷温泉の外れにある今日の宿“ホテル北郷フェニックス”に到着しました。
明日はいいお天気でありますように・・・(つづく)
コメント--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。- ベル [2009年9月26日 23:35]
- こんばんは。
鹿児島も宮崎行った事がないですがとっても詳しい記事なので旅行気分を味わえ続きを読むのが楽しみになってます(*^_^*)
我が家もみんな蕎麦好きなのでこちらのお蕎麦、一度食べてみたいです☆
野生馬もこんなにたくさんいるんですね!
こんなに近くで見られるとあまり野生って感じがしませんんね(*^_^*)
- タマ&サイ [2009年9月26日 23:39]
- 私は、鹿児島も宮崎も行った事が有りませんので
一度、行ってみたいですね
- -.-; [2009年9月27日 0:56]
- こんばんは。
美味しそうなお蕎麦ですね~、自然薯をつかっている蕎麦は食べたことないです。
天そば豪華ですね、やっぱりお父さんは一番豪華なものを食べないとね!
- yut666 [2009年9月27日 7:01]
- おはようございます。
お蕎麦、おいしいそうですね。私も蕎麦大好きです。小麦粉使っていないのは、かなりのこだわりですね。しかも創業300年とはすごい、、、。
前日とは違ってお天気には恵まれなかったみたいですが、雨の日なりの風情も楽しまれたらと思います。
- W650 [2009年9月27日 8:21]
- 続けてお邪魔します。
南国ムードたっぷりなんですね。
野生化した馬もいるなんてのどかでいいですね~。
山と海が同時に見える場所なので羨ましいです。
(岐阜には海が無いので・・・。)
- まめ八 [2009年9月27日 9:21]
- ベルさん、おはようございます。
連日のコメント、有難うございます。
励みになります。o(^▽^)o
“十五郎そば”さんは、ダシはともかくとしてそば自体が歯ごたえがあり、これまで食べた事が無い感触でした。鹿児島市の繁華街、天文館にも支店があるそうなので、鹿児島に行かれた際には是非お立ち寄り下さい。
都井岬の野生馬は、心無い観光客のせいで、仰る通り、野生らしくなかったですね。
北海道のキタキツネ同様、自然界の野生動物に観光客がむやみに餌を与えた結果、動物達が人間慣れしてしまうケースは多々見られるようです。残念なことだと思います。
- まめ八 [2009年9月27日 9:28]
- タマ&サイさん、おはようございます。
コメントを頂きまして有難うございます。
鹿児島・宮崎ともに、とてもいいところですよ。
同じ九州に住んでいる私でさえ、こんなにも違うのか!と驚く位、南国ムードたっぷりです。
もうすぐ、九州新幹線も全線開通しますので、是非一度遊びに行かれてみては如何でしょう?
- まめ八 [2009年9月27日 9:35]
- -.-;さん、おはようございます。
コメントを頂きまして有難うございます。
意外と知られていないのですが、鹿児島県は北海道に次いで蕎麦の生産量が多い県なんだそうです。こちらの蕎麦屋さんは、数代に渡って契約している農家から厳選したそば粉を仕入れているみたいですよ。自然薯も大隈半島産の天然物にこだわっているそうです。
>やっぱりお父さんは一番豪華なものを食べないとね!
はい。この3日間の旅行で700㎞運転しましたので奥さんも気を遣ってくれたみたいです。(^O^)
- まめ八 [2009年9月27日 9:42]
- yut666さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
こちらのお蕎麦は、つなぎの小麦粉が入っていないのでツルツルと食べる感じではありません。蕎麦も太打ちなので歯ごたえを楽しみながら食べるという感じでしょうか?
ダシにも気を遣われているみたいで、かつおだしにアジの魚粉を加えられているとか・・・。
味に深みがありました。ザルは濃い目、かけは薄めの味付けでした。
- まめ八 [2009年9月27日 9:47]
- W650さん、おはようございます。
連続のコメント、有難うございます。o(^▽^)o
同じ九州に住んでいますが、鹿児島・宮崎は景色がぜんぜん違いますね。ご指摘のように南国ムードたっぷりでした。どちらかというと、熊本より沖縄に近い感じがしました。
九州新幹線が開通すれば、沖縄よりも安くいけるようになると思いますので、奥様と御一緒に是非遊びに行かれて見て下さい。
- にーなな [2009年9月28日 18:58]
- こんばんは。
この天そば。。美味しそうです。私も天そばは好物なので。。笑。
>小麦粉を一切使用せず、蕎麦が8割、自然薯が2割なんだそうです。
こだわりがあるのですね。気になる逸品です。
4枚目のショット。。まさに南国ですね~拝見していて爽快な気分に浸れます。
- まめ八 [2009年9月29日 18:13]
- にーななさん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
蕎麦のことばかり書いていましたが、海老天も中身がしっかり詰まっていて衣もカラッと・・・
天ザルの見本のような揚がり具合でしたよ。
鹿児島も宮崎も同じ九州とは思えない位に南国ムードが一杯でした。
沖縄に行くよりはるかに安く済むみたいですのでお勧めの観光スポットですよ。
- ゆきchan [2009年9月29日 22:37]
- こんばんわ。歴史あるお蕎麦屋さんにしては、本当にこじんまりとしてますね。知る人ぞ知る的な感じがします。自然薯を含めたものはいまだに食べたことないです。
- まめ八 [2009年9月30日 18:58]
- ゆきchanさん、こんばんわ。
3連投、有難うございます。
そうでしょう?私も始めは店を間違えたかな?と思いました。また、お店が建っている場所もごく普通の住宅街の真ん中なので尚更でした。
でも、味の方は老舗蕎麦屋そのものでした。
鹿児島市内の天文館にも支店があるそうですよ。
こちらの方が行きやすいかもしれませんね。
- EP82-SW20 [2009年10月2日 0:04]
- こんばんは。
あいにく天気が崩れてきてしまいましたね。
私の伯父は人吉航空隊に所属していたとか聞きました。
知覧は特攻隊の基地だったですよね。
また、日本で野生の馬も驚きました。
- まめ八 [2009年10月2日 22:49]
- EP82-SW20さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
>私の伯父は人吉航空隊に所属していたとか聞きました。
うわぁ~そうなんですか!
人吉航空隊なら予科練の訓練飛行隊ですね。
終戦間際には九州には沢山の飛行場が作られ、その殆どが特攻基地だったそうです。
鹿児島だと、知覧が陸軍、鹿屋、万世が海軍の飛行場だったみたいです。熊本では陸軍が菊池とまめ八が住んでいる所のすぐ傍の健軍、海軍が人吉、崎津にそれぞれ特攻基地があったそうです。
二度と繰返してはいけない歴史ですね。