Snowmint

Ca m'est reste dans l'esprit.

SYLVIE GUILLEM - LAST“BOLERO” IN JAPAN

2005-12-06 | Art
5日と6日の公演のチケットが取れたという友人から5日のチケットを譲ってもらい、シルヴィ・ギエム最後の「ボレロ」東京バレエ団全国横断公演を観ました。

演目は「スプリング・アンド・フォール」、「小さな死」、「シンフォニー・イン・D」、そして「ボレロ」です。

東京バレエ団による「スプリング・アンド・フォール」のあと、シルヴィとマッシモ・ムッルの「小さな死」。
幕が開き、暗闇の中から二つの影が浮かび上がり踊りだす。
まるで美術室のデッサンに使う木の人形が、生命を受けて踊りだしたかのように。
シルヴィの軽やかさと着地の美しさ、マッシモとの絶妙な距離感!
うっとりと、かぶりつくように観てしまいました。

続けて東京バレエ団の「シンフォニー・イン・D」
楽しいダンスでした。
踊り手の表情の豊かさに、観客席から幾度も笑いがこぼれました。
よい緊張の中で、ちょっと息抜き。
そして15分の休憩後、いよいよ「ボレロ」です。

この人は本当に私と同じ生命体なのでしょうか!

幕が開き、暗闇の舞台にボレロが静かに流れだす。
小さなスポットライトが、動き出したシルヴィの手だけを映す。
まるで孤立した生き物のような手。
照明が舞台全体を照らすと、真っ赤な踊り舞台の上で滑らかに踊るシルヴィ。
穏やかに、しかし小さな情熱の炎を秘めたようなダンス。
その炎が徐々に大きくなっていく。
周りの男たちを誘い込むようなダンス。
もっと!もっと!もっと!来い!まだ足りない!もっと情熱的にこちらに来いと、
観客までも誘い込む。

ゆったりと、腰をかけてなんていられない。
身を乗り出して彼女を見る。
瞬きも出来ない。
あっという間の20分だった。

シルヴィは以前「ボレロ」を、「メロディを男女どちらが踊るにせよ、この作品はジェンダーを超えた“人間”を象徴している。ともすれば人間を飲み込む“社会”に対するここの戦いである」と語っている。
シルヴィはベジャールからボレロを踊ることを許された唯一の女性ではあるが、「女性」であることは大した問題ではないと感じた。
彼女は「ボレロ」を踊るべくして誕生した踊り手であったのだ。
これまで110回もの「ボレロ」を日本で踊っていたというのに、
これを観るのが最初で最後であるということが残念でならない。


スタンディングオーベーション。拍手喝采でした!
何度も何度も観客の拍手に応じてくれた。
笑顔のとてもキュートな人でした。

前から6番目という良い席で見られたことも、この感激に一役かっていると思います。
友人に感謝!







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2 Comments

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Unknown (はるか)
2005-12-08 00:03:35
いいですね、ギエムが観れてうらやましいです・・・。

東京バレエ団関係で、「ベジャール=ディアギレフ」と「ユカリューシャより愛を込めて 「ジゼル」 」明日から楽天チケットで先行発売始まるみたいですね。

http://ticket.rakuten.co.jp/stage/31679/



ちょくちょく利用しますが、今まではわりと良席ゲットできてます。オススメ♪





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はるかさん、はじめまして♪ (mari)
2005-12-08 21:23:59
「ベジャール=ディアギレフ」と「ユカリューシャより愛を込めて「ジゼル」、頂いたチラシの束の中に、こちらのチラシもありました!

バレエを見たのは久しぶりだったのですが、これを機に観劇熱が再発してしまいそうです!
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