Snowmint

Ca m'est reste dans l'esprit.

おすそわけ

2006-05-28 | BOOK
待ち合わせをしていた友人から、30分ほど遅れると、mailが入った。
どこかでお茶を飲みながら待とうと思ったが、今日は文庫も持っていない。
一人でカフェに入るには、なんとも手持ち無沙汰だ。
そこでぶらりと駅中の本屋に入った。
人待ちの暇つぶしになるようなものがいい。
ぱらぱらと眺めて楽しいものを探す。
しかし、ムックは今まであった物の焼き直しのようなものばかりで、欲しい物が見つからない。
料理本もありきたりだと諦めていたら、おもしろそうなものが目に付いた。
小野藤子著「おすそわけおふくわけ」
よかったらどうぞと、親しい友人に手渡すような、手作りのちょっとしたもの。
梅のりつくだ煮、野菜のふりかけ、葉わさびのしょうゆ漬け、ちりめん山椒、牛肉のしぐれ煮、鮎の有馬煮、昆布のつくだ煮、ぬか漬け、味噌漬け、からすみ、干し柿、梅干し・・・と、
旨そうなご飯の友が並ぶ。
おすそわけとは福を分けるという意味もあるらしい。

しかし、遅れて来た友人に本を見せると、
「他人の手作りの海苔のつくだ煮は食べたくない」と言う。
まぁそうだね。私もそうだ。
だからね、自分が食べるために作るんだよ、と言った。

おすそわけ おふくわけ

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東京都美術館「プラド美術館展」

2006-05-25 | Art
相当混んでいるのではないかと予測していったが、それほどでもなかった。
理由は見た後に分かる。

マドリードではあまり時間がなく、プラドはさらっとしか見ることが出来なかった。
見たかったティッツアーノも見逃した。
だから今回のプラド展は期待していた。見れなかったものが見られるかもと。
目玉になるような絵画はほとんどなく、その期待は見事に裏切られた。
裸のマハも、マルガリータさえ無い。
いや、マルガリータは大人になった喪服の彼女はいたが、皆が見たいのはこれではないだろう。
しかし、
都美術館の狭い空間、ごちゃごちゃとした雰囲気もプラドとはかけ離れている。
あれが来ても、スペインで見た感動と同じものは得られなかったかもしれない。
そう言ってしまったらおしまいだけど・・・。

スーツァンレストラン「陳」

2006-05-25 | 中華・韓国料理
半年振り?いや、それ以上かもしれない。
店内でマネージャーを見つけ手を振ると、「どなたが手を振っているのかと思いましたよ!」と言われた。
まぁ体調が悪かったのよと言ったけど、そう大そうな理由でもなく、
ただの不義理である。

菰田さんの料理を食べたいという話の流れで、
友人がわざわざ菰田氏のいる日を確認し、予約を入れてくれた。

テーブルに置かれたメニューを見る。

・チャイニーズオードブル
・モンゴイカの唐辛子炒め
・遊子産 鯛の塩漬け唐辛子蒸し
・成都式 和牛モモ肉の辛味煮込み
・本場 汁なし坦々麺
・陳健一のマーボー豆腐御前
・オリジナル杏仁豆腐

私たちのために作ってくれたメニューだった。
しかし坦々麺の後にマーボー豆腐はいらない。
これを酸辣湯(スーラータン)に変えてもらう。
海鮮でさっぱりと、とリクエストしたのになぜか牛肉・・・?
ん~、でもメリハリを付けたいのかもしれないと、これは変えずに頂くことに。

始めに出たオードブル、中華風のジュレの上に采の目に切った中華食材が乗ったもの。これが素晴らしく旨かった。
この店では調理人を指定しても、オードブルとデザートは、その担当が作る。
なので思わず、今日のオードブルは誰が作ったのか聞いてしまった。
それほどの出来だった。
次に出たのがリクエストした酸辣湯。間違いの無い旨さ。
そしてモンゴイカの唐辛子炒め。ここで使っている唐辛子は大きいが辛さは強くなく、そのまま食べても旨みがある。柔らかく仕上げられた烏賊に合わせたカシューナッツが良いアクセントとなり、絶妙のバランス。
そして鯛の蒸し物と和牛の煮込み。
和牛の煮込みは私たちには少し重かった。
あぁ、やっぱり変えてもらえばよかったのかも・・・。
この料理は昔からある四川の料理で永田町でも出している定番の料理だとマネージャーが言ったが、
昔ながらの四川が食べたいのなら永田町に行く。
ここはヌーベルシノアではないのかと、少し不満が残る。
最後に定番の汁なし坦々麺。これはいつ食べても美味しい。
菰田さんの料理は美味しいのだ。だから期待してしまうし、また来ちゃう。

最後の杏仁豆腐で癒されて、お腹もいっぱい。
なのに、他のテーブルに運ばれていったパフェを見て、友人が「あれも食べたい!」と叫ぶ。
いいよいいよ、食べてください、でも私は要らないからね。
そして友人完食!ツワモノである。
今のデザート担当も、かなり良いらしい。最初と最後って肝心だよね。

これは7000円でと頼んだコース。
もう少しお安めで、一品少なくてもいいかもしれない。

「柿傳」 新宿

2006-05-24 | 和食・鮨
作法教室に何度か通っている「柿傳」に、
食いしん坊友達とランチに行った。

昼のメニューはいくつかあったが、一番お得なのではないかと思った「お楽しみランチ」を頼む。

先付けの小鉢二品のあとに鰹と鯛の刺身、椀物、天ぷら、煮物、
そして生姜ご飯に香の物とお味噌汁。
最後に干菓子とお抹茶で〆

先付けに出た胡桃と蓮根、海老を、裏ごした枝豆で合えたものが旨かった。
こういうものは家では上手く作れない。
真似をしても何かが違うのだ。なんだろう、バランスだろうか。
しかし作れない!と思うような物こそ、お金を出して食べる価値がある。
椀物は京料理らしく昆布だしが効いている。中に入った魚もふんわりと軽く、
柚子のつぼみもさわやか。
写真はあまごの天ぷら。あまごは小さい魚だが味わい深く、美味しい魚。
なかなか取れない、珍しい魚なのだと友人が言う。
このあたりで大分おなかがきつくなってきた。
そして煮物。
「ご飯のお代わりはいかがですか?」と聞かれるが、
いえいえ、もう充分。

四千円のコースだが、消費税サービス料を合わせると4600円ほどだろうか。
周りを見回すと、これを食べている客が多かった。
安いコースほど高級素材を使えないため、料理に工夫のあるものが多い。
「お楽しみランチ」、6000円の松花堂弁当よりもお得かもしれない。




「なだ万」 日本橋三越

2006-05-13 | 和食・鮨
退院していきなり食べたもの日記の更新ですか・・・
ええ、ええ、そうよ!退院祝いじゃないの!

蒸籠蒸し御前を食べました☆

まあまあ美味しかったけど、
タレがちょっと甘めの上に桜でんぷまでかかってて、
最後は少し飽きてきて、山椒を山のように振り掛けて食べました。

これに前菜三品とデザートが付く。
お値段は四千円くらいだったのかなぁ。
そんなに払うなら違う店にすればよかった…。

「柿傳」 新宿

2006-05-04 | 和食・鮨
季節が変われば料理も変わる。
料理が変われば知らぬ作法も出てくるだろう。
いや、それだけではない。覚えた作法を忘れぬうちに…と再び誘われ、
昨年12月に訪ねた「柿傳」(http://blog.goo.ne.jp/snowdropmarisa/e/92f6ef2da37253ec6f71b5b53eaba4f7)に行く。

茶道の経験は?問われれば、中学では茶道部でした、などという陳腐な経験しか答えられないワタクシ。
今回も茶懐石のマナー教室であったのだが、昨年末に習ったことなどうろ覚えである。
やはり、こういうものは、間を置かずに習うのが習得の早道なのかもしれない。

しかし、お食事は本当に美味しかった。
丁寧な仕事が素材を生かす。そんなお料理だった。

煮物椀に浮かんだ柚子の蕾に、初夏の香りを感じた。


根津「かねけん」

2006-05-03 | 飲食・その他
お好み焼きともんじゃのお店。
近ごろ根津は飲食店の開店ラッシュである。
気軽に入れそうなフレンチも、駅の近くに二軒も出来た。
しかし、今日はもんじゃ!
友人と三人で入ったが、一人が急用で抜け、二人に。
まずはプレーンなミックスもんじゃに餅のトッピング。
店の人に「大丈夫ですか?」と聞かれたが、「大丈夫です!」と答えて私が焼き奉行に。
最後のお煎餅を楽しむために、油は引かない。
具を炒めて土手を作り、その中央に汁を流し込む。
ジュワ~っといい音がして、ソースの焼ける匂いが食欲をそそる。
あぁ早く食べたい!
平たく広げ、表面がぷくぷくしてきたら「もういいよ!」
トッピングに加えた餅がもちもちと旨く、出来たおこげもパリッと美味しい。
次に明太子もんじゃ。明太子に塩分があるからソースは控えめに。
明太子がぷちぷちとして、これもなかなかいい感じ。でも、これにもお餅を入れれば良かったなぁ。
そして最後は豚キムチのもんじゃにチーズのトッピング。
これはお好み焼きを焼く時もそうだが、初めに豚肉をカリッと炒めてしまうのが美味しく作るコツ。
ピリリとしたキムチにチーズがとろりと絡み、これもgoodな組み合わせだった。
烏龍茶などを飲んで、〆て三千円也。
安い。