goo blog サービス終了のお知らせ 

Snowmint

Ca m'est reste dans l'esprit.

『Dialog in the Dark Japan 』 ダイアログ・イン・ザ・ダーク

2007-11-26 | EVENT
おととし一人で行った『Dialog in the Dark』に、今年は友人と三人で行った。


今年の会場は、旧赤坂小学校跡

まん丸お月様に見送られるように、中へと進む。

私ともう一人の友人は、このイベントを経験済みだったが、もう一人は未経験。
彼女には、
「すごいよ」とか、
「あなたが今まで生きてきて、一度も体験したことのない感覚を味わうよ」
などと、なるべくネタばれしないように、期待を持たせた。

一度に入る人数は8名。
そこに視覚に障害のあるスタッフが一人、アテンドとしてサポートしてくださる。
しかし、今年のメンバーは心強かった。
8名の仲間の中に、全盲の少女がいたのだ。
これはアテンドが二人になったような頼もしさ。

まず、予備室に入ると、あまりの暗さにどよめきが起こる。
そしてアテンドの方の、「次に入る空間は、これよりもっと暗闇になります」との言葉に、さらに恐怖はつのる。

中での体験、内容は、これから経験する方たちのために詳しくは語らずにおこう。
そのほうが楽しめる。

しかし、今年の体験もまたすばらしかった。
まったくの暗闇の中では、音だけがたより。それが時間が経つにつれ、研ぎ澄まされていく。
リノリウムの床、湿った土、枯葉、絨毯、その一つ一つが足の裏から伝わってくる。
足から伝わる感覚も、目が見えていたら、こんなにも敏感には感じられなかっただろう。
私たちの日常が、いかに視覚に頼っていたのか、本当に思い知らされる。

中で、一緒に入った目の見えない少女が皆の声を聞き、
「あ、今、みんながきれいに2列になったね」と言った。
音だけでそんなことまで分かるのか?!
もう年齢など関係なく、周りの大人たちみんなが中二の少女の言葉に、息を呑んだ。

イベント終了後、光の世界に戻る前に、予備室に入る。
いきなり明るいところに出ては危ないので、少し目を慣らすのだが、
そこでの歓談も楽しかった。

少女が盲学校での生活を、楽しげに話してくれた。
小学生のときには、弱視の同級生と「泥刑」などして遊んだそうだ。
坂道を転げまわったなんて話も聞き、みんなびっくり。
そうだよね、目が見えていても見えなくても子供は子供。
明るく、世話好きな様子が微笑ましい少女だった。
彼女が、将来は自分の通う盲学校の保母になりたいのだと夢を語ったとき、
そばにいた大人たち全員が、彼女に拍手を送った。



外に出ると、すっかり夜。
夕方見かけた月明かりも街のイルミネーションも、とてもまぶしい。

赤坂駅に向かう途中で、あれ?なぁに?


あぁ、ホテルニューオータニが、クリスマスツリーになってる!!



最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (あず)
2007-11-26 02:23:34
完全に真っ暗になるってどんな感じなんだろ?
歩くことさえ困難かも;
このイベント来年ありますよーに!
返信する
あずさん♪ (mari)
2007-11-26 20:41:51
本当に、今まで経験したことのないほどの暗闇なのですよ!
来年もあります!
毎年この時期に開催されるんです。
中では白い杖が渡されます。それを頼りに階段を上ったりもするんですよ~。
返信する

post a comment