イヴァン・リンス（ＭＰＢ）

月に１枚のペースでＭＰＢ（ブラジルポップス）のＣＤを紹介しようと思っています。３月は震災のためにジョアン・ボスコの記事を書くのが遅れてしまいました。そして今月はイヴァン・リンスです。彼は1945年リオの生まれなので、来月で６６歳です。父親が海軍の技官で、研究をボストンのＭＩＴで継続しました。彼もここで暮らし、帰国して大学に進み、専攻は化学工学です。先月紹介したジョアン・ボスコも大学では土木を専攻しました。




このMadalenaはイヴァンの初期の作品でエリス・レジーナが歌ってヒットしました。私が購入したアルバム"Cantando Historias"の最後に収録されています。アルバムの題名（歌の歴史）、以下の曲目リストからも彼のベスト盤であることが分かるでしょう。アマゾンでは見つけられませんでしたが"Cantando Historias"にはＤＶＤ版も存在するようです。
１２曲目の"Comecar De Novo"は英語のタイトル"The Island"でも有名で、多くのジャズメンがこの曲をカヴァーしています。以前紹介したSimoneもゲスト出演して歌っています。




彼はシンガーでもありますが、やはり作曲者なのです。高いキーではちょっと苦しく聞こえてしまい、途中でシモーネが歌い始めると凄く安心して聞けます。そう感じるのは私だけではないでしょうね。

以下の曲目リストにはYouTubeで見つけた動画のリンクを貼りました。これでこのアルバムの全体が掴めるでしょう。

曲目リスト
1. Abre Alas

2. Guarde Nos Olhos

3. Dinorah, Dinorah

4. O Tempo Me Guardou Voce

5. Desesperar Jamais

6. Aos Nossos Filhos/Cartomante

7. Bilhete

8. Porta Entreaberta

9. Vitoriosa

10. Vieste/Iluminados

11. Ai, Ai, Ai, Ai, Ai

12. Comecar De Novo

13. O Amor E O Meu Pais

14. Madalena

イヴァン・リンスは日本のために「上を向いて歩こう」を歌っています。




イヴァン、ありがとう。

震災以来、忌野清志郎の歌を思い出して沢山聞きました。すると私が日本語情報の極めて少ないギリシャポップスやブラジルのＭＰＢにのめり込む理由が分かったような気がしました。あの「トランジスタラジオ」なんです。高校生の頃の私のように「君の知らないメロディ、聞いたことの無いヒット曲」を今でも知りたいのです。

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