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大阪湾に眠る“謎の活断層” 沿岸部に深刻な津波被害の可能性も

2019-01-19 | 地震

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190118-10000001-mbsnews-l27

大阪湾の海底を通っている大きな活断層「大阪湾断層」。淡路島の東側の沖合に南北に延びる断層で、いまこの断層が動けば、阪神・淡路大震災以上の大きな被害が出る可能性があることが最新の研究でわかってきました。

動くとM7.5程度の地震の可能性

去年9月、神戸大学の海底探査船が大阪湾に出航した。目的は学生たちに最新の海底調査の方法を身につけてもらうこと。さらに、大阪湾の海底に伸びる活断層を詳細に調べるためだ。大阪湾の海底には淡路島の洲本沖から神戸の六甲アイランド付近まで、長さ約39キロにも及ぶ「大阪湾断層」が横たわっている。

大阪湾断層については、1995年の阪神・淡路大震災の後、政府の地震調査研究推進本部によって本格的な調査が行われている。その結果、平均活動周期は約3000~7000年で、最後に動いたのは9世紀以降と推定されたが、まだわからないことが多い“謎の活断層”だ。ただ、約40キロ近い長さから、もしこの断層が動けば阪神・淡路大震災を起こしたマグニチュード(M)7.3の地震を超えるM7.5程度の地震を起こす可能性があることがわかった。これは、阪神間を含む周囲の沿岸部に震度5強~7の強い揺れをもたらす恐れがある巨大な地震だ。

神戸大学の研究グループは、最新の機器を使って大阪湾の海底に眠るこの「謎の活断層」の全容解明に挑んでいる。調査の方法のひとつは「反射法地震探査」と呼ばれるもので、海中で人工の地震波を発生させ海底の地層から跳ね返ってくる波を分析してその構造を調べるというものだ。入手したデータはすぐにデジタル画像化され、船の上でも見ることができる。

「海底に堆積している層が見えるのが最初で、それがあるところに沈んでいるように見えているところが断層。数十メートルくらいの段差がある。これがいわゆる大阪湾断層」(神戸大学・海洋底探査センター 島伸和教授)

今回の調査では、これまでわかっていなかった新たな活断層も発見された。

「(画像の)端の方もよく見ると、ちょとした食い違いもある。これも小さな断層かなと認知できる。ごく最近に動いたとたぶん言える」(島伸和教授)

では、こうした海底活断層が動けば何が起こるのか。強い揺れにより、周辺の沿岸部に被害を引き起こすことはすでに想定されているが、実は、さらに深刻な被害が出る恐れがあるという。その被害とは…略

「地滑りという地盤の変化が、局所的な津波を起こした可能性が高い」(今村文彦教授)

地震による強い揺れにより、パル湾の海底で大規模な地滑りが起こり、これが10メートルを超える津波を引き起こしたと考えているのだ。そして、これと「同じ現象」が大阪湾断層でも十分起こる可能性があるという。

「残念ながら津波が発生する可能性はある。スラウェシのように地滑りが起きると、かなり(津波の)規模が大きくなる」(今村文彦教授)

しかも、ひとたびこの津波が起これば想定以上の人的被害が増える可能性があるという。その理由は津波の到達時間だ。南海トラフ地震では、大阪には発生後約2時間で最大4メートルの津波が押し寄せると想定されているが、大阪湾断層が動けば、わずか数分後に最大10メートルの津波が阪神間の沿岸部を襲うことになる。つまり、沿岸部の住民には津波への準備や避難するための時間がほとんどないのだ。

大阪湾でも「海底地滑り」による津波の可能性

本当にインドネシアで起きた「海底地滑り」が大阪湾でも起こりうるのだろうか。大阪湾の地質に詳しい、大阪市立大学の三田村宗樹教授もその可能性を否定しない。

「海底に断層があって、それが動いて津波が起こったことは知られている。日本の中でも海底に断層もあり、場合によって地滑りを起こし津波の原因になることはありえる」(大阪市立大学・都市地質学 三田村宗樹教授)

大阪湾の海底地形図を見ると、明石海峡と紀淡海峡の周辺が特に深い谷になっているのがわかる。そして、平坦になっている沿岸部周辺には川から流れ込んだ泥や土砂が厚くたまっている。つまり、地震によってこの土砂が海峡の谷間に崩れることで地すべりが起こるのだ。

「海峡部の一番深い(中心部は)100メートルくらい。谷状の地形があるので、スラウェシでも海底地滑りがあったが(大阪湾でも)そういうこともありえるかもしれない」(三田村宗樹教授)

大阪湾ではいま、2025年の万博開催に向けて各地で整備が進められている。沿岸部に住む人たちは次の地震に備え、いま一度、足元を見つめ直す時期にきているのかもしれない。

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