幸せの深呼吸

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原始人は「野蛮」は間違い? 福祉ケアサポートの存在を発見か

2017-11-11 | 徒然なるままに

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171110-00010007-giz-prod

このほど電子ジャーナルの「PLOS One」には、ワシントン大学セントルイス校のErik Trinkaus氏およびフランス国立科学研究センターのSebastien Villotte氏による研究論文が掲載。1957年にイラク北部のクルディスタン地域にあるシャニダール洞窟で発見された、ネアンデルタール人の遺骨の研究から、これまでに知られていなかった事実が判明し、その文化的な社会生活の可能性が示唆されているとの見解が示されました!

「Shanidar 1」として知られる、40代ないしは50代男性の人骨の研究では、以前から、この男性が身体に障がいがあったことが判明済み。若いころに眼上に深い傷を受けていて、視力に問題があったり、右手を腕から切断されていたり、おそらくはDISH(びまん性特発性骨増殖症)の影響で、歩く速度は遅かったりしたであろうと推察されていました。

このほど新たに発表された論文では、耳の骨の構造をめぐる分析を進めた結果、ほぼ右耳が聞こえなかった可能性が指摘されています。また、左耳も難聴に苦しんでいたと考えられ、これほどの障害を背負いながら、旧石器時代に生き延びるのは非常に困難だったと指摘。狩猟生活で食料を入手するのが限りなく難いばかりか、オオカミやクマなどの野生動物の餌食となってしまう危険性が高まるからです。

しかしながら、歯の分析データから判明したShanidar 1の死亡年齢は、当時としては高齢となる40代後半から50代とされています。ここまで生き延びるために、ネアンデルタール人の社会で援助が提供されていたのは明白な事実であり、なんらかのソーシャルサポートなしにはあり得ないことだったと結論づけられていますよ。

今回の分析結果を受けて、同研究を発表した2人の人類学者は、現在の人間とネアンデルタール人の行動的な相違は、それほど隔たりがあるわけではないとの説明をしています。2014年に明らかにされている、スペインで発見されたネアンデルタール人を対象とした別の研究でも、やはり聴覚障害を抱えながら生きることができていたり、脳に障がいのあった子どもが世話を受けて養育されていた可能性を指摘。社会的弱者をケアするコミュニティーの存在が唱えられていました。

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