https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM062D50W1A201C2000000/
巨額の債務を抱えて経営難に陥った中国恒大集団は日本時間7日午後、米ドル建て債の利払い猶予期限を迎えた。ロイター通信など複数のメディアは利払いが確認できないと報じた。恒大の公募債としては初の債務不履行(デフォルト)になった可能性がある。金融市場は恒大への関与を深める中国政府の方針を受けてひとまず落ち着いているが、債務再編の合意形成には時間がかかるとの見方が多い。 確認できないのはグループ会社が発行した米ドル債の8249万ドル(約93億円)分の利払いだ。11月6日の当初期日までに支払わず、30日間の猶予期間に入っていた。中国企業で過去最大のデフォルトになる可能性がある。 恒大はこれまで猶予期限切れの直前に利払いを実行するなどして、デフォルトをかろうじて回避してきた。私募債を保有するとみられる投資家から債務保証の履行を求められるなど、資金繰りの厳しさが増していた。 米格付け会社S&Pグローバルは7日、債権者からの債務保証履行請求などを踏まえ「恒大のデフォルトは避けられないようにみえる」との見解を示した。恒大のドル建て債は市場で額面の20%台まで下げ、デフォルトを想定した水準にある。略