https://miyazawaclinic.net/afs/adrenal-fatiguefood/
一部抜粋しています
グルテンは急激に血糖値を上げます。実は、チョコレートよりも小麦の方が血糖値を急激に上げやすいのです。またグルテンは腸を傷つけ、リーキーガット症候群の原因となる場合があります。
グルテンと乳製品は共に腸を傷つけ炎症を引き起こすことがあるので、副腎疲労治療の際は避けた方がうまく行きます。副腎疲労と腸内環境は密接につながっています。
タンパク質グルテンは、消化酵素により「グリアドーフィン」というペプチドを経て、アミノ酸まで分解され、腸管から吸収されます。しかし、腸内環境の乱れがあると、通常は吸収されない「グリアドーフィン」の状態で吸収されてしまいます。このペプチドは、構造がオピオイド(麻薬様物質)と非常に似ているため、脳内のオピオイド受容体と反応してしまうのです。
つまり、腸内環境が悪い人にとって、グルテンには中毒性があるのです。その場合徐々に量を減らすことを考えてください。腸内環境が整って来れば、多少のグルテンは摂っても大丈夫になることが多いです。
5.乳製品をやめる
乳製品の是非については多くの議論がありますが、副腎疲労の治療においては、乳製品は「百害あって一利なし」です。
一番の理由は大量のカルシウムが、体内のカルシウム・マグネシウムバランスを崩すことです。このバランスを保つために理想的なカルシウムとマグネシウムの摂取量比率は1:1ですが、牛乳のそれは11:1とカルシウムが過剰に多くなっています。マグネシウムは副腎疲労治療サプリのキーミネラルです。そのマグネシウムを十分に働かせるためには、多すぎるカルシウムが邪魔になります。
ここで誤解のないように言っておきますが、体にとってカルシウムは非常に大切なものです。但し、カルシウムは体の中でも一部に局在するようにポンプ機能が働いています。その局在のバランスが崩れる事が非常に問題になります。マグネシウムが入っていないカルシウムだけのサプリメントもやめてください。
副腎疲労の方の合併症に多い「繊維筋痛症」を治療するカギもこのカルシウム・マグネシウムバランスです。また、乳製品のたん白質カゼインも同様にモルヒネ様物質として、牛乳依存を引き起こすことがあります。
ただし、何事にも例外はあります。もし相性の良いヨーグルトがあり、それを食べることで明らかに腸内環境が改善するなら、是非摂ってください。食事全般に言えることですが、「自分で食べて調子がよくなるもの、悪くなるものを見極めていく」ことが、誰の食事アドバイスよりも重要です。
副腎を休ませるために、アレルギーを起こす食品を控えることは重要です。
アレルギーの症状は「喘息」や「蕁麻疹」だけではない事に注意して下さい。
食べて具合が悪い症状が出るものは、すべてアレルギー食品です。
例えば、頭痛、うつ症状、胃が重い、体がだるい、動悸、頭がぼーっとするなどの症状が出たら、アレルギーかも知れません。
では、どうやってアレルギーのある食事を見分けたらよいでしょうか。
一番わかりやすいのは、疑わしい食事を2週間やめてみることです。
たとえアレルギーを起こす食品であっても、普段から食べ続けていると症状に慣れが生じるためにアレルギー症状を自覚しにくくなります。
そこで、疑わしいものを2週間やめて、慣れてしまった自分の感覚をリセットします。
そうしたところで、それを2週間ぶりに食べてみると、症状がわかりすいのです。
他には疑わしい食べ物を食べてみて、食前と15分、30分後の脈拍を比べてみるコカテストという方法もありますが、副腎のアドレナリン分泌を利用する方法なので、副腎疲労の重症時には反応が弱いかもしれません。
人の細胞膜では、 肉に多いアラキドン酸からはプロスタグランジンE2、魚に多いエイコサペンタエン酸からはプロスタグランジンE3がそれぞれ作られます。プロスタグランジンE2の作用によって「痛み、熱、腫れ」など炎症が起き、プロスタグランジンE3にはこの炎症を抑える作用があります。
つまり、体が炎症を起こしやすいかどうかは、細胞膜の中の「アラキドン酸」と「エイコサペンタエン酸」の比率に大きく左右されるということになります。だから、食事内容を変えることで、体内の炎症は亢進したり、抑制されたりするわけです。
そこで、炎症を抑えるためにEPA(エイコサペンタエン酸)をサプリメントで大量に摂取して、細胞膜の脂肪酸の比率を変化させることは有効な治療法です。
しかし、60兆個の細胞の細胞膜に影響させるために摂らなければいけない量は膨大で、1日に1500~2000mgとも言われます。これは青魚何十匹分という量で、食事から摂るのは事実上不可能です。だから栄養素を濃縮したサプリメントという形で摂るのです。
但し、いくらサプリメントで魚の脂を摂っても、食事で肉の脂を摂りすぎると効果が半減します。炎症を抑える効果は、細胞膜の脂肪酸の比率によって変わるからです。
ま(まめ)=豆類
ご(ごま)=種実類
わ(わかめ)=海藻類
や(やさい)=緑黄色野菜、淡色野菜、根菜
さ(さかな)=魚介類
し(しいたけ)=きのこ類
い(いも)=いも類
糖質の接種を病期によって変える
2.過度の糖質制限をしないにて書きましたが、副腎疲労の疲弊期には極端な糖質制限をしないことが重要です。
それに対して、腸内環境異常を治療するとき、特にカンジタを除菌する際にはカンジタ増殖のカギになる糖質を制限した方がうまくいく場合があります。