https://www.wasedachronicle.org/articles/covit19world/w4/ 略
計算の結果、マスクには感染リスクを減少させる効果が認められ、その値は85%となりました。結構大きな数値です。
さらに使用される場面でも違いがあり、医療現場で使った場合は感染のリスクの比率が約3分の1、一般の場所では約半分となる効果が出ました。
マスクの種類でも違いがありました。感染予防で医療用によく用いられる、微粒子を通しにくい「N95マスク」はやはり効果が高く、96%もありました。
新型コロナの患者さんの治療にあたる医療現場では、院内感染を防ぐ意味でも、可能な限りN95マスクを使った方がよいことになります。その他のマスクになると67%に低下します。
マスクは一層の薄いものよりも、医療用で使われるような多層のものの方がよい、ということも示されました。
今回の研究結果として、眼の防護の感染予防効果も算出されたことは重要な点です。ゴーグルやフェイスシールドといった眼の防護対策をすることで、感染リスクは78%も減少すると算出されました。
日本の店舗などでも、フェイスシールドをして接客したり、透明のビニールシートをカウンターに設置したりする光景はもう日常的になりました。目をこすったり鼻をほじったりなど、やたらに顔を触らないことも大切ですが、こうした眼の防護策は有効と言えるようです。
1メートルの社会的距離では82%の減少
さらに研究で明らかになったのは、社会的距離での感染リスクの減少です。医療現場でも一般の場所でも、1メートルの社会的距離を開けることで、82%の感染リスク減少の効果が認められました。
社会的距離は、1メートル開けるごとに2倍以上効果が出るようです。そのため、1メートルに限らずもっと距離を開けてもよく、3メートルくらいまでは距離を開ければ開けるほど、効果が出ていました。社会的距離とろう、ということは日本でもすでに広く認知されています。ソーシャル・ディスタンスというカタカナも流行語みたいになっていますね。
こうしたデータの裏付けを見ると、やはり当面の間は以前のような大規模な集会やイベントを密集して行うのは難しいように思います。遊園地やテーマパーク、展覧会に大勢が集まらないよう入場制限をしたり、コンサートや映画館、スポーツ観戦の座席間隔を開けたり、といった社会的距離をとる工夫を続けるしかないのでしょう。医療用マスクは高齢者や持病をお持ちの方にも