C型肝炎、薬副作用で15人死亡 重度の肝硬変、肝臓がんに処方
2011年に発売されたC型肝炎の治療薬「テラビック」(一般名テラプレビル)を服用した患者のうち、約23%に肝不全や全身の皮膚炎などの重い副作用が出て、15人が死亡していたことが26日、製造販売元の田辺三菱製薬(大阪)への取材で分かった。
同社によると、死亡例の多くが、対象外としていた重度の肝硬変や肝臓がんの患者への処方だった。処方後、発疹など副作用の兆候を医師が見逃していた疑いのある例もあった。同社は「適正に処方するよう、医療機関に十分に情報提供していた」としている。
http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014072601001263.html
C型肝炎治療薬副作用で15人死亡 対象外患者に投与も
2014年7月26日14時19
田辺三菱製薬(大阪市)が製造販売するC型肝炎治療薬「テラビック」(一般名・テラプレビル)を服用した患者15人が副作用とみられる肝不全などで死亡していたことが、厚生労働省や同社への取材でわかった。肝硬変の患者らへの投与は対象外とされていたが、医師が対象外の患者に投与して死亡している事例が含まれていたという。
「テラビック」は2011年9月に承認され、同11月に発売。発売前の治験段階で約9割に貧血、約4割に発疹などの皮膚障害がみられ、当初から重い副作用が課題になっていた。承認条件として、厚労省は同社に調査を義務づけ、第三者委員会の設置を指示した。
調査では、11年11月~13年9月、1万1135人が服用し、約2割に当たる2588人に重い副作用が出た。ヘモグロビン減少などの血液障害や皮膚障害、腎障害など重篤な副作用が報告されていた。因果関係が否定できない死亡例も、今年5月時点で15例あった。
厚労省などによると、この薬の対象外となっている肝硬変などの患者に対して、投与されていたという。また、患者に皮膚の異変が出る副作用の兆候が出ていたが、症状が悪化して死亡した例もあったという。
テラビックは肝炎ウイルスが増えるのを抑える飲み薬。ほかの抗ウイルス薬などと併用して治療に使われる。
田辺三菱製薬の広報担当者は「引き続き、適正使用情報の提供に努める」とコメントした。
◇
〈テラビック〉 C型肝炎ウイルスの増殖を抑える錠剤。インターフェロン、リバビリンという他の治療薬が効かなかったり、症状が再発したりした患者に用いられる。皮膚がただれるなどの副作用が起きやすく、添付文書では、十分な治療経験がある医師が処方するよう求めている。
http://www.asahi.com/articles/ASG7V33DQG7VULBJ002.html?ref=rss