太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

アナログ人間がアナログ人間を嗤う

2019-11-27 08:32:47 | 日記
私はアナログ人間だ。
メカに弱く、めんどくさがりで、根気がない。
個人がパソコンを持ち始めた走りの頃、私は父の会社で事務をやっていて、
同僚の一人がパソコンを買ったという。
その人が得意そうにパソコンの話をしているのを聞いて、私は言った。
「じゃ、私にもそのインターネット、ていうのを買ってきてよ。」
パソコンとインターネットの違いもわからない私に、同僚は激しい同情の目を向けて、言った。
「インターネットは物じゃないんだよ・・・」

基本的には、あのころからそれほど進歩しているわけではない。
今こうして、パソコンを使ってブログを作ったり、メールのやりとりをしたりしているのが不思議なほどだ。
猫に小判のスマートフォンも、電話とラインしか殆ど使わない。
メカ関係で少しでも新しいことは、絶対に挑戦しない。
だから、作品を売るのにペイパルの設定をしなくてはならなくなったとき、
まるっきり夫に丸投げだった。
夫とて、アナログ人間。
しかし、夫には私にはない根気強さがある。
何時間もかけて、うまくいくまでじっくりと取り組むなど私には無理だ。
フェイスブックもやらない。
インスタグラムも、昨年あたりに名前を知ったばかり。
ツイッターだって、いまだにどういうものかさっぱりわからん。
一人でも多くの人とつながりたい、と思わない。
体裁のために、アートのHPも一応作ってはあるのだけれど、
こまめにチェックするのがめんどくさいという理由で、
ただ見るだけで、HPからは買えないようになっているというお粗末さ。



あるとき、夫がテレビのリモコンが反応しなくなったとかいって、
リモコン本体を軽く叩いた。
それでもダメだと、後ろのカバーをあけて電池を指でクルクルとまわしてみている。
そして電波が出ているであろう辺りに息を吹きかけてみる。
テレビの、受信しているであろうあたりを叩いてみる。
私はその一連の動作を笑って眺めていた。

「まったくアナログ人間のやることだよね、それ。
そんなんで直るわけないじゃないのさ」

夫はㇺッとした顔をして、
「これで直ることだってよくあるんだよ」
と言った。


先日、パソコンを使っていたら、Wi-Fiが途切れてしまった。
ルーターは両親側の家の2階の書斎にある。
我が家の2階に行けば、安定した電波がとれるのだが
普段は1階で使うことが多い。
そこへ夫が2階から降りてきて、新聞紙で宙を扇いでいる私を見て言った。

「なにやってんの?・・・・・・」

「電波が途切れたから、電波を集めてんの」

その時の夫の顔。

「ごめん、意味がよくわかんないんだけど」

「だから、その辺にある電波をだね、パソコンのほうに集めてるんだよ」

「・・・・・冗談だよね?」

ふん、冗談でこんなことができるか。
ただ、ふと、そういうこともあるかなー、と思っただけだ。

アナログ人間が、アナログ人間を嗤う、の巻。









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