太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

まだお弁当の話

2023-08-31 08:20:22 | 食べ物とか
日本から甥が来ることになって、私の職場で労働体験をする間、お弁当を作るについて緊張しているわけだけど(その記事はコチラ)、まだ引きずる。


お弁当の動画を検索したら、ものすごくたくさんヒットして、みなさん、ほんとに上手に美味しそうなお弁当を作っていることに驚く。
いくつか書き出してみた。
茄子南蛮、鶏つくね、ハニーマスタードチキン・・・・
鶏のひき肉はここでは手に入りにくいので、七面鳥のひき肉でいいか。茄子は大きくて皮が固いから、皮を剥けばいい。

でも待てよ。
作ったことのないものを、この私が作って大丈夫なんだろうか。
甥は2週間近く滞在するが、私は週に4日しか働いていないので、実質お弁当がいるのは6日だけ。
そのぐらいなら、作り慣れているものを作ったほうが安全だし、私も楽なんじゃ・・・

それで、6日の大まかな献立をたててみた。

1日目:肉団子、もやしナムル、卵焼き

2日目:豚肉のシソ巻、ブロッコリー、卵焼き

3日目:鶏のから揚げ、サラダ、ゆで卵

4日目:オムライス  インゲンマメ

5日目:そぼろご飯、野菜炒め

6日目:牛丼、なにか野菜


豚肉の薄切りは、昨日日本食スーパーで買ってきて冷凍してある。
今日、ひき肉を買って、肉団子を作って冷凍し、そぼろを作って別に冷凍する。
唐揚げとオムライス用の鶏肉は、お弁当直前の休日に買おう。

なんか、乗り切れそうな気がしてきた。
子供がいる人、日本人のダンナさんがいる人は大変だなあと思う。
私がそういう状況にあったら、やるのかもしれないけれど、たった6回のお弁当でこの騒ぎ。
母はこんな私を苦笑しながら見ていることだろう。







お弁当、大丈夫か・・・

2023-08-30 08:09:33 | 食べ物とか
大学生の甥が、一人でハワイに来ることになった。
日本の外で働く体験をしたいそうで、滞在中は私が職場に連れて行き、ボランティアで労働体験をする。
彼の英語力はわからないが、私が夫と結婚した頃に比べたら遥かにいいだろうし、同僚たちは良い人ばかりだから心配はしていない。
心配なのは、お弁当だ。

職場はここより田舎で、まわりにランチを買うような場所はないから、甥にお弁当を持たせることになる。

実は私は、ちゃんとしたお弁当を作ったことがない。

現在、毎日夫と私はお弁当持参だが、その内容は毎日同じ。
夫は大量のサラダに、玉ねぎやセロリ入りのツナ、ゆで卵とリンゴ。
私はクルミとチーズを入れたサラダと、ヨーグルトと果物。
日本で働いていた時は、自分の分だけ作ればよかったので、夕飯の残りをササっと詰めただけ。
つまり、お弁当のためにおかずを作る、といったことをしたことがないのだ。

しかし甥にはそういうわけにもいかないだろうと思い、悩ましい。

甥の母親である姉に、甥の好きな食べ物を聞いたら、

「なんでも経験なんだから、気にしないでそっちのペースでやってくれていいんだよ」

そしてお弁当の話になった。姉が言う。

「お弁当作って25年になるけど、いつのまにか、お母さんが作ってくれたようなものを私も作ってるよ、よくしたもんだね」

母は半世紀以上もお弁当を作り続けていた。
父の会社の若い人たちが食事をしに家に来ていた頃は、1日に8個のお弁当を作っていたという。

姉「タケノコ煮たのに薄く衣をつけて揚げたのとか、ゆうべの天ぷらを甘く煮たの、甘い卵焼き、美味しかったよね」

私「幼稚園の頃、ソーセージにグリーンピースとかチーズがぽつぽつ入ってて、それを両面焼いたのが好きだった。そのソーセージはどこを探しても、見つからない」

姉「私もそれ覚えてる!」

今は義兄と二人暮らしだが、姉が仕事で義兄が家にいる日にはお弁当を作っておくのだという。
私はそういうことすら、したことがない。
最初の結婚をしたばかりの頃、私が仕事で相手が休みの日に、私は何もお昼を用意していないと言ったら母が、

「えー!何か食べるものを作っておかなきゃだめでしょ」

と言った。そういうものかと思い、お昼を作ったのだが、帰宅したら手をつけないままおいてあった。
私の父は、母が食事時に出かけるとなるとすぐに「オレの飯はどうなってる!」と言う人だったが、一人のときは好きなものを適当に食べたいという人もいるのだ。
今の夫もそっちのタイプで、留守時の食事の用意をすることなく今に至っている。

その私が、人生初のちゃんとしたお弁当を作る。
これが緊張せずにおられようか。

母や姉は、朝食の支度をしながらお弁当のおかずも作っていた。
まず、お米を買ってこねば。
私はお米を食べない習慣がついてしまい、うちにはお米がないのだ。
紙に、お弁当のおかずになりそうなものを書き出してみる。
唐揚げ、ハンバーグ、牛丼、鶏そぼろ丼、温野菜、肉じゃが、オムライス、卵焼き・・・・・すでに出尽くした。あとが続かない。

「お弁当って毎日作ってると苦にならないんだけど、10日とかブランクがあくと面倒になるよね」

と姉。
いや、ブランクどころかまっさら、白紙だから。
果たしてちゃんとしたお弁当はできるのか。






日本人の親切に泣ける

2023-08-29 07:17:57 | 日記
12月に、4年ぶりに日本に行くことにした。
寒いのは苦手だけれど、運転免許証の更新は誕生日月を挟んで2か月なので、1月生まれの私はどうしたって寒い時。
私よりも日本に行きたい夫は、仕事を替えたばかりで休みがとれず、留守番だ。
パンデミックがあったために、エアラインのマイルがかなりたまっていて、燃料費と税金を払うだけでチケットがまかなえて、おつりがくる。

何年振りかでエアラインのウェブサイトからログインしようとしたら、なぜかパスワードが通らない。
パスワード変更をするには、本人確認の臨時パスワードが送られてくるのだけれど、登録してあるメールアドレスは昔のもので、現在は使えなくなっている。
そこで、東京のカスタマーサービスに電話をかけた。


とても丁寧で、感じがよくて、感動した。


無事にアドレス変更し、ログインできたが、今度はマイルを使ってチケットを買う方法がみつからない。
以前やったのに、すっかり忘れている。
そこで、今度は大阪のカスタマーサービスに電話をかけた。

またまたとても丁寧で、感じがよくて、感動した。

あまりに感動して、泣けてくるほどだ。いや、大げさでなく。


アメリカのカスタマーサービスとの1番の違いは、腰が低いこと。
『サイトがわかりにくくて申し訳ございませんでした』
こんなこと言われたら、泣けるでしょう。

話し方が丁寧で、優しいこと。
アメリカの、上から目線で言葉をちぎって投げたような話し方や対応は、こちらが委縮してしまう感じ。
なんでこんなに偉そうなのか、なんでこんなにめんどくさそうなのか、と思う。

15年ほど前になるが、日本からバリ島に行ったことがあった。
夫のビザに再入国のスタンプを押してもらうのを忘れて、それに気づいたのは出発の2日前で、しかも週末で移民局は休み。
それがないと、バリ島に行けても日本に戻ってくることができない。
緊急に帰国する必要があったときのために、1度限りで再入国スタンプなしで再入国できるシステムがあることを突き止め、成田空港の移民局に電話をし、それを使うことにした。
空港に着いてみると、チェックインも別でスルスルといき、チェックインのあとは地上職員が
「こちらでございます」
と先導して、クルーが使う入り口を通り、
「ではお気を付けて行ってらっしゃいませ」
と、二人の職員が深々とお辞儀をして見送ってくれた。
なにこのVIP対応。なにこの親切さ。



その時も感動したけれど、この丁寧さがどこか当然だと思っていたと思う。
日本を離れてみて、それは大きな間違いだったと気づく。
日本の文化を誇りに思う。
日本人でよかったと、心から思う。
私は生涯、日本国籍を手放さない。
このアメリカで、私は日本人として日本人らしく親切に生きようと改めて誓う。






黒指だけど

2023-08-25 08:36:30 | ハワイの自然
植物を上手に育てる人を、グリーンサム(緑の親指)、まるで向いていない人をブラックサム(黒い親指)と言う。
サボテンすら枯らしてしまう私は、堂々の黒指の持ち主だ。

向いていないが、憧れるということはないだろうか。
向いていないからこそなのかもしれないが、私にはそういうことがいくつもある。


たとえば、ピアノ。
3歳から姉と一緒にピアノを習い始めたが、最初の先生が事情で教えられなくなり、別の先生になったら、順番を待っている間に理論の勉強が必須でつまらなかったのと、先生(女性)の化粧品と煙草が混じった息が嫌で、5年生まで嫌々通い、中学受験を理由にやめてしまった。
サラっとピアノを弾く人に、とても憧れる。つべこべ言わずに、先生を変えてでも続けていればよかったと今思う。

たとえば洋裁や編み物。
母は器用な人で、私たちの洋服をたくさん作ってくれた。
型紙どおりに裁断して、ここ縫って、あそこをこうして・・・なんだ簡単、できるできる!
と私は思って布を広げるが、根っから大雑把で気が短い。とにかく早く作ってしまいたくて突貫工事。まともなものができた試しはない。
編み物も、コツコツやるのが苦手で、曖昧なところはそのまますっ飛ばし、夜なべで仕上げようとするから、袖の長さが違うセーターなんかができる。

たとえば泳ぐことや水に潜ること。
これはもう生まれつきとしか言いようがないほど、私は深い水が怖い。
けれど、ダイビングの映像を見ると、いいなあ!と思う。



黒指の私が、玄関前で花を育てている。
玄関前は、植物が植えっぱなしで、ほぼ水遣りしかしなかった。気まぐれに買ってくる鉢植えも、いつのまにか花が咲かなくなり、葉が落ちて土だけになってしまう。
ふと、花に手をかけてみよう、という気になったのはナゼなのか。
アンスリュームやゼラニューム、名前のわからないピンクの花たち、黄色いランタナなどを買い込んだ。
花がらを摘み、伸びた茎は切り戻して、時々は肥料をおき、毎日声をかけた。

非常にささやかな、黒指のガーデニングもどき。

今年もブルージンジャーが元気。

夏の間中、葉ばかりが茂り花を咲かせなかったプルメリアが、ようやく開花。


庭に3本のパパイヤの樹があって、そのうちの1本がとっても美味しい実をつけるので、種を蒔いたらいくつも芽が出てきた。
そのうち元気なのを4本、小さいポットに植え替えた。

こんな程度でも、手をかけると成果が出る。
成果が出ると、おもしろくなる。
強風大雨がきたときは、花が散らないように屋根の下に移動させたり、以前の私からは想像もつかない。

庭先で植え替えをしていたら、シュートメが
「ガーデニングに目覚めたのね!」
と声をかけてきた。
「いや、それでも結局黒指だからね」
「ふふふ、ジョイスみたいなこと言ってる」
ジョイスは夫の叔母で、正真正銘の黒指なのだ。
緑指とまではいかなくとも、せめてグレーぐらいにはなれたらいいなと思う。





ひそかなブーム ベリーチェリープラム

2023-08-23 07:01:58 | 食べ物とか
この夏、新しい果物を発見。

verry cherry plum

その名のとおり、サクランボとプラムのハイブリッドで、カリフォルニアからやってくる。

大きさはこのぐらい

出始めは、キンカンぐらいの大きさだったのが、だんだんゴルフボールぐらいになってきた。

ひとくちかじる。
カリっとするぐらい固いかと思うと、薄い皮の下にジューシーな果肉があって、さっぱりした甘さが口いっぱいにひろがっていく。
甘さは、熟れた山形のサクランボ、ほんのりの酸味はプラム。
プラムも美味しいけれど、当たり外れがあって、ただ酸っぱいだけのに当たったりするとガッカリする。
でもこれは、ほぼ当たり外れがないのがいい。
ひとつ食べたら、もうひとつ。
さらにもうひとつ。
簡単に一袋を一人で食べてしまいそうで怖い。

ライチと同じで、こういう季節ものは、ある日突然店頭から姿を消す。
だから、見かけたときにいくつか買い込み、今、冷蔵庫には4袋ある。

日本にも流通しているのだろうか。
もし見かけたら、ぜひ試してください。