太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

銀しゃり

2020-03-31 13:37:25 | 日記
お米が、ないらしい。

私の食のハードルはけして高くないが、日本人なのでお米の味には少しうるさい。
10キロぐらいで700円以下、ていうお米もあるけど、まずいのなんの。
ぱさぱさで弾力もないし、ご飯粒じたいに味がない。
地元の民はそういうのでOkという味覚なので、平気で買う。
私がこだわって買うお米は、「タマキゴールド」というカリフォルニア米で、
2キロほどの大きさで1500円ぐらいする。
これは日本のお米に非常に近い味がする。
タマキがないとき、「玉錦」というお米も、まあまあ美味しい。
うちじゃ私しかお米を食べないので、10キロぐらいのを買うとカビてしまう
だから割高だと思っても、小さい袋を買って冷蔵庫に保管する。

半月前、私が休みに入ったその日に、日本食スーパーに行った。
他の食材も買い、お米の棚に行くと、数えるほどしかお米がない。
タマキゴールドも玉錦も、あのやっすいまずい米すらない。
数えるほど残っているお米は、地元民には高価な日本産の「ひとめぼれ」とか、あとはもち米。
その時は、まだコロナウィルスの影響を舐めていた。
日本食スーパーには、ライスイーター(米食の人たち)が来るに決まってるから
お米がまっさきになくなるのだろうと私は考えた。
だから家の近くのスーパーマーケットで買えばいい。

帰りがけ、近所のスーパーマーケットに寄ったら、そこのお米の棚もお米がチラホラ。
やっと棚の奥に見つけた、小さいサイズのタマキゴールドの胚芽米は、最後の1袋だった。
残っているのは、やはりもち米。
こんなことなら、日本食スーパーで「ひとめぼれ」を買っておけばよかったかも。


私は、ひとりのお昼に永谷園のお茶漬けや、おかかをのせたご飯を食べるのが楽しみ。
1度に3合炊くと、小さいおむすびが10個ぐらいできる。
それをラップをして冷凍し、ひとつずつ解凍して食べる。
今日、最後の冷凍おむすびを解凍したので、あの胚芽米を開ける時が来た。
どのぐらい、もつか。

ないとなると、食べたくなる。
パンやベーグルなんかは売っている。
家で焼く人も多いのか、イースト菌はどこも品切れだ。
パンを食べる人は、お米を買っちゃいけない、という暫定的法律ができればいいのに。
肉や魚、野菜といった食材は、ちゃんと入荷しているのに
どうしてお米はいまだにないんだろう。


熱々のタマキゴールドが、銀シャリに見えてくる。









猫はなにをしている

2020-03-31 09:36:23 | 日記
普段は、私たちが仕事にでかけてから帰宅するまで、家の中は猫2匹の天下。
いったい彼らはどんな生活をしているのだろうと思っていた。
この10日余り、家で過ごすことになって、うちの猫を観察してみた。

なんのことはない。
ほとんど寝ている。

ベッドの上でうとうとしていたかと思うと

庭を監視。

ストーブ(コンロ)の上で暖をとっていたかと思うと
2匹で追いかけっこをする。
常に茶色いほう(めす)が「シャー!!」と怒り、黄色いのが(おす)おもしろがって
追いかけるという構図。
ひとしきり喧嘩したあとは、

仲良く庭を眺める。

さまざまな鳥がやってきて、鳴くのを眺める。
外歩きの猫がやってくるのを眺める。



私が2階のデスクで作業をしていれば、かわりばんこにやってきて
机に広げたものの上に寝そべって居眠り。
目がさめると、私が半端に開けた引き出しに入ろうとしたり、
階段を勢いよく上り下りしたり、
虫を追いかけたり。
この繰り返し。
猫の語源は「ねるこ」だと聞いたことがあるが、ほんとうかもしれない。

夫の叔母の家にも猫が2匹いるが、彼らは引きこもり猫で、
もう4年ほどいるのだけれど、ほとんど姿を見せたことがなく、どんな姿だったかも忘れてしまった。
普段も、ごはんの時だけ出てきて、あとはクロゼットの中やベッドの下などにいるらしい。
うちの猫たちは人のあとをついてきて、人がいる近くで、ひっそりとのんびりしている。
私が猫を触りたいと、撫でられるがままになり、
私の気がすむと「やれやれ」というふうに昼寝に戻る。
私が猫と遊んであげると思っているが、
実は猫のほうが私と遊んでくれているのだと思うことがある。
私は犬しか知らなかったから、猫がこんなにかわいいものだとは驚きの発見。

猫ってぬるぬるしてるから好きじゃない、と言ったのは誰だったか。
私はそのぬるぬるに毎日癒されている。




志村けんさん

2020-03-30 09:55:43 | 日記
昨日、姉と友人からほぼ同時にLineが入った。

『志村けんさんが亡くなったよ』

コロナウィルス騒ぎで、姉とは比較的頻繁にやりとりをしており
志村さんが入院したことも、常に情報から遠い私らしくもなく知っていた。
70歳なんて、まだまだ若い。
志村さんは年を重ねて、味が出てくる人だなーと思っていた。
ドリフターズの世代としてはショックだよ、と友人が言った通り
私たち世代はドリフで育った。

小学生の頃、『8時だヨ!全員集合』は国民的なテレビ番組だった。
これを見逃すと、学校で会話についてゆけなくなる。
加藤茶の、「ちょっとだけよ~ん」というセリフを、男子がふざけて
身体をくねくねさせながら真似をした。
いかりや長介が言う「だめだ、こりゃ」も学校で流行した。
志村けんが歌った「東村山音頭」は、盆踊りでも踊ったし、
私が通った美大の比較的近くに東村山駅があり、「ここがあの東村山かぁ」
などと小さく感動したりした。

あの頃のお笑いは、おもしろいことをやって笑わせていた。
ドリフターズは、あくまでも全員集合のメンバーであり、
ほかの番組にも出てきて、互いの私生活についてしゃべったり、相手を貶めて
笑いをとる、ということはしなかったように思う。


ただ、
長患いすることもなく、老醜をさらさず、切って落としたような幕引きは
志村さん自身にとってはそれほど悪いことじゃなかった、と思いたい。
それにしても若かったし、あっけなさすぎたけれども。
さっき、ネットで見てみたら、
古希のお祝いを、お兄さんや甥御さんたちと祝ったという写真があった。
独身だったけれど、近くに泣いてくれる人がいて、私はほっとした。

なにかの折に、「ズンドコ節」を口ずさんでいることがある。
私の記憶の奥の方、年をとればとるほど鮮明に思い出す場所に、
ドリフターズと志村けんさんはいる。

志村けんさんのご冥福を心からお祈りします。







誤配

2020-03-29 09:53:12 | 日記
少し前のことになるが、Amazon Japanで買い物をし、ハワイに届けてもらった。
アメリカに届けると、個人輸入的な扱いになるらしく、
手数料として3000円ほど加算されるのだけれど、
姉の家に送って、それを姉がハワイに郵送するよりも安いので、試しに初めて海外発送をしてみたのだ。

3、4日ほどで届くという。
買ったのはAmazon Japanだけれど、むろん配送はハワイの地元の配送会社。
携帯電話のテキストに、こまめにそこから連絡が入る。
何月何日に届きそうですよ、とか、あと何日です、とか。
さすがAmazon Japan、行き届いたサービスだと感心していた。
受け取りのサインは必要か、と聞いて来るので、
これだけ行き届いているなら必要ないと思い、玄関前に置いてくださいと連絡した。


「ただいま届けましたー」

というテキストが入り、玄関ドアの前に荷物を置いた写真が添付されてきた。

しかし、そこにはまったく見覚えのない玄関ドアが写っていた・・・・・・・・


それはウチじゃない、違う家に届けたのだ、
と何度テキストしても、あんなにこまめにテキストしてきたくせに、なしのつぶて。
まったく無視。
あの調子のよさはどこにいった。
都合が悪いので居留守を使っているのだ。そうに違いない。

私は添付されてきた写真を片手に(つまり携帯電話片手に)
近所を歩き回って、写真の玄関ドアを探すはめになった。
さんざん歩きまわった結果、番地が1番違いの家のドアであることをつきとめた。
呼び鈴を鳴らすと、家の人が出てきて、
その荷物ならお宅のガレージに置いてきたよ、と言う。
私が足を棒にして歩いている間に届けてくれたのだった。


今後は受け取りサイン必須だ。
自力で見つけるなんて、日本じゃ考えられんな。
ハワイのいい加減さを、だいぶ舐めていた私が悪い。






クジャクのいない生活、脅かされる?

2020-03-28 09:56:40 | 日記
うちの庭に、野生のクジャク達がやってこなくなって
そろそろ4年ほどになるだろうか。
彼らは夕方になると、どこからともなく我が家に集まってきて、
隣の家の柵 → うちの1階の屋根 → 2階の屋根 という順序を踏んで、
庭のモンキーポッドの樹(日立CMの、この木なんの木、の樹ね)に飛び移り、
枝に鈴なりになって眠るのである。
私がハワイに住み始めたときには、4,5羽だったが、多い時には20羽はいたという。
日本にいたとき、ハワイの義両親と電話を話をしているとき、
後ろで鳴くクジャクの奇声で声が聞き取りにくかった。
そう、ただ静かに寝ていてくれるならいいものを、夜にクジャクたちは奇声を発するのだ。
それも、鳥というより恐竜にことごとく近い。


ギョエー!!!ブーッ!!クワぁーーーーーッ!


1羽が鳴くと、ほかのクジャクも一斉に鳴くのでたまらん。
これが毎晩である。
善人の国から善を広めにやってきたような善人の義父が、BB弾を買ったほどだ。
そして朝になると、彼らはペタペタとドライブウェイを歩いて、
どこかに出勤(?)してゆく。
ヒナを何羽か育てていたときには、かわいいなあと思ったこともあったが
すぐに大きくなってしまう。

そのクジャクたちが、寝ぐらを変えたか、あるときぱったりと来なくなった。
いやー、これで安眠できると、みんなで喜んでいた。
あれから数年。
今朝、変な音で目がさめた。
カズー、という楽器を知っているだろうか。
口に加えて息を吹くと、ブー、という独特の割れた音を出す笛。
誰かがカズーを吹いているのだと思い、また眠りにつくのだが、
うとうとすると再び「ブー!」と来る。
それが何度か続き、
「もう!誰が土曜の朝にカズー吹いてんだよぅ!」
と怒る私に、夫が静かに言った。

「あれはカズーじゃなくて、クジャクだろう?」

私は飛び起きて、ベッドの上の高窓から外を見た。
音はすごく近いところから聞こえてくる。

 いた!!!!!!!

隣家の屋根先にいるのが見えるだろうか。

屋根軒先にたたずむクジャク(めす)

クジャクはしきりに、ブウブウ!くわっくわっ!と仲間を呼んでいる。
呼ぶな呼ぶな、頼むからどこかに行ってくれ。
隣家には大木はない。
うちのモンキーポッドは寝ぐらにするのにもってこいだ。
彼らがなにを考えているのかわからんが、
私は窓から、来るなよー、来るなよー光線をクジャクに向けて飛ばし続けることしかできないのである。