突然、右手親指が痛くて曲がらなくなったのは昨年の2月だった。(こういうとき、記録をさかのぼれるブログは便利だ)
手のひらの、親指の付け根部分が鋭く痛み、第一関節を曲げようとするとポキポキと音がして、痛い。
調べてみたら、いろいろ名前はついているが、要するに老化であった。
その時は、もうこの先、ペンを持って長い文章を書くのは無理だと思った。
ペットボトルの蓋も、缶の飲み物のプルトップも開けられずに残りの人生を生きるのだと思った。
しかし、現在、親指は何事もなかったかのように自由に動いている。
老化じゃなかったのか?
老化じゃしょうがないワと潔く諦めた私は、親指が痛いのが普通の状態として受け入れて生活していた。
そのうち親指のことなどすっかり忘れ、気が付いたら治っていた。
いつもとに戻ったのかもわからない。
そのことにこだわり、何とかせねばとジタバタしていたらどうだっただろう。
さて。
60の声を聞いてから、体の線がどんどん崩れて、もっさりしてきた。
以前は、ちょっと努力すればすぐに体型はもとに戻ったのが、頑固にもっさりしたまま。
地道にストレッチは続けているが、パツパツになった去年のワンピースが悲しくクロゼットに下がっているのを見ると辛い。
それなのに、
こんな楽なパンツを購入してしまい、予想どおりヘビロテで着用している。
この写真の、パンツに合わせているシャツは体にぴったりしたデザインだが、
先週買った横ストライプのTシャツを着ると、断然痩せてみえる。
なぜなら、そのTシャツはMサイズだからだ。
私は今まで、服を買うときには迷うことなくSか、時にはSSを買っていた。
それはアメリカサイズだからで、日本サイズなら私はMだ。
そのシャツを買う時、ふと思いつきでMサイズを買ってみたら、とても痩せてみえるのでびっくりした。
以前の体型ではなくなっているのに、以前と同じサイズを着たら、そりゃ不格好でしょうよ・・・・
『9号のオンナ』を思い出す。
昔、ブティックに勤めていた友人の話で、体型的には11号なのに、「私は9号だから」と言い張って9号サイズしか買わない常連お客様がいた。
同じ服でも、11号をゆったり着たほうがきれいに見え、9号を着ると太って見える。それを上手に説明しても、頑として9号を買っていくのだそうだ。
人のことは言えない、私はSのオンナだったのだなあ。
痩せていなくても、痩せてみえさえすりゃいい。
私はそこに辿り着いた。
それは、若くなくても若くみえさえすりゃいい、と同じ。
裸で歩くわけじゃなし、年齢を書いたゼッケンをつけて歩くわけじゃなし。
日本のおばさまたちが、ブカっとした服を着ているわけがようやくわかった。
アメリカのおばさまたちは、体の線など気にしない(としか思えない)ので、三段腹がくっきり見える服や、短パンから見事にたくましい脚を出していらっしゃる。
日本人である限り、その境地にはとても行けないと思う。行けたら楽になるかもしれないけども。
さあ、これからはMを買え。
アメリカサイズのMが、日本ではLになるであろうことはこの際考えないようにする。
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