太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ハワイ的多忙につき

2018-08-20 15:42:01 | 日記
このところ、余裕がない。

週に5日働き、日曜と月曜が私の休日だ。

日曜日は唯一、夫と過ごせる日なので、私の予定は入れない。

月曜日は隔週で絵を売る仕事が入るので、予定が入れられるのは月に2日だけだ。

その2日に、人と会う、絵の仕事の準備のためにホノルルに行く、絵の創作、郵便局などに行く、

クロゼットや屋根裏の片づけ、窓を拭く、手のこんだ料理をする、などといったことを詰め込むわけだが

当然、全部はできない。

自然、片付けや料理や掃除はリストから省かれていく。(という言い訳)



ある月曜は、朝7時に家を出てホノルルに行き、絵の準備の用事を済ませ(平日しか店があいてない)

10時にジュディスの家に行き、一緒に絵を描いてお昼を食べ、郵便局と銀行に行き、

2時にミレナと会ってお茶をして、ミレナを家に送りがてら買い物をして帰ったら、もう5時すぎだった。

ホノルルに行くついでに、マイクに会う時もあって、そうなると予定はもっと詰まってゆく。

楽しいけれど、1日の終わりにはどっと疲れる。

もし今日、郵便局に行けなかったら、次に行けるのは2週間後の月曜日。

隔週に絵を売り出してから半年、こんなふうにいつも余裕がないと感じる。



週5日勤務を、4日にしてほしいと願い出たが、却下された。

私は「良い社員」なので日数は減らせない、というのだ。

クソ真面目に働いてきたおかげで、本来なら社員は個人的な販売ができないところを売らせてもらえて、

クソ真面目に働いてきたばかりに、働く日数を減らせない。

子育ての終わった専業主婦の友人たちや、自分が楽しいと感じる程度にゆるゆる働いているミレナには

私はぱつぱつに生きているようにみえるらしい。

彼らには「忙しいのよねー」と言えても、ほかでは言わないようにしている。

私よりもずーーっと忙しい人はいっぱいいる。

私の妹は、いっとき仕事を3つも掛け持ちしていたし、今も昼も夜も働いている。

私は家に帰れば、自分のことだけすればいいが、子供がいたらそうはいかないだろう。

夕飯の買い物も支度も、おおかた夫がやってくれる。

私が料理するのは和食だけで、夜8時までにはベッドに入って本を読む。

こんな暮らしをしていて、忙しいもへったくれもあるもんか、と思う。




二十歳で社会に出てから27年、1日のブランクもなしにフルタイムで働いた。

最初の結婚時代は、仕事を終えて買い物して、7時近くに帰宅して、

ショルダーバッグを肩に下げたまま、家の中を片付け、洗濯物を取り込み、風呂掃除をし、食事の支度。

夕食のあとは、相手のワイシャツのアイロンがけ。

あの頃、仕事のストレスもあって、何度、専業主婦になる夢をみただろう。

実際、少なくとも3回は仕事を辞めると言い、1度は辞表まで書いた。


日本に住んでいた頃に比べたら、今の私は余裕しゃくしゃくのはずなのだけれど

これじゃあいやだ、と私の心が言う。

今でも日本に行くと、きついジーンズをはいたようにギュッと締められるような感覚があり、

ハワイに帰ってくると、それが一気にゆるむ。

ハワイという土地が、人をゆるくさせるのだろうか。





今日は、ひさびさに、本当に久々に何の予定もない月曜休み。

先週から、もうそれが嬉しくてわくわくしていた。

朝からラム肉で、じっくり煮込むキーマカレーと、かぼちゃのポタージュを作った。

ブログを書いて、オーガニックのマーケットに行き、マカダミアナッツのミルクを買い、

帰りに生地やに寄って、ソファのカバーにする布を買った。

壁の色がベビーブルーなので、空色地にモンステラの模様が入ったハワイアンな生地だ。

帰ってきて、ミシンを出して生地を縫い(直線縫いだけ)、猫と遊んで、

ココナツオイルで髪をパックしてからシャワーを浴びた。

絵も描こうと道具を出したけれど、結局なにもしないまま、夫が帰宅。

先週から楽しみにしていた、なにも予定のない休日は、悲しいほどあっというまに過ぎた。



昔、専業主婦に憧れるたび、

「でも休みを指折り数える生活も、捨てガタイ」

と自分に言い聞かせてきた。

子供に恵まれたら仕事を辞めるだろうと思いつつ、結局誰も生まれないまま働き続けてきた。

そして今、時々、仕事も絵もなにもかもぜーんぶやめてしまいたい、と思うことがある。

絵を売るようになってから、趣味だった絵が、そうではなくなって、ストレスにもなるのだ。

「60までは、やってみよう」

私は自分にそう言うことにしている。

たいして忙しくもないのに余裕がない自分を責めずに甘やかすのは、案外図太くないとできないことである。













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