共喰の恐ろしさは、牛や羊で、いや人間で証明されてきた。
プリオンが魚の世界まで蔓延する予兆が、朝日の記事で紹介された。
プリオンに侵されていても潜在期間があると、人間が食べてもすぐに症状が現われるとはいえない。
アメリカ産の牛肉を韓国が危険視するのは、この潜伏期間を心配するからである。
日本人は入り口だけで騒いで、しばらくすると例え病原菌が蔓延していても、あまりおそれを感じない。
エイズもそうだが、新型インフルエンザもそうである。肉の危険が最近騒がれたのは口蹄疫であったが、狂牛病はとっくの昔に過ぎ去ったかのように考えている。
鯖の共喰は危険がないのか? 消費者はどのように考えるべきなのか?
選挙では食の安全や、家畜の病気のことを口にする立候補者はいないようだ。
日本では狂牛病やスクレイピーの内容の本がほとんど販売されていない。
特に専門書は皆無である。
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スクレイピー関連書籍
asahi.com
サバ養殖、エサは天然サバ幼魚 そして不漁、矛盾の連鎖
2010年7月5日19時32分
大衆魚のはずのサバの養殖が、各地で始まっている。天然が不漁続きで、経費のかさむ養殖でもペイするほど魚価が上がってきたからだ。だが、エサには天然サバの幼魚が使われている。経営難の漁業者がサバ幼魚を大量にエサ用に水揚げしているためだ。資源回復の失敗のツケが、矛盾の漁業を生んでいる。
サバ養殖は十数年前に始まった。全国海水養魚協会によると、出荷はまだ年に数百トン程度と全需要の1%にも満たないが、九州や四国を中心に広がっている。天然の漁獲が減少、2009年はピークの29%の47万トンまでに落ちたことが背景にある。養殖魚は単価の高い刺し身用としての需要のほか、大分県の業者は「不漁で天然ものの価格が上がったため、養殖が成り立つようになった」と話す。
この養殖サバのエサに天然サバの幼魚が使われている。
天然サバは冬から春に生まれ、2~3歳で成熟して繁殖を始める。だが小さくて食用に向かない0~1歳の幼魚が大量にとれるため、海水魚養殖の重要なエサとしても、よく売れる。水産庁の主要漁港調査で、08年にエサ用に出荷された魚の半分以上がサバだった。0歳魚換算で10億匹前後に相当する量だ。
長引く不漁で経営苦の漁業者は、幼魚にも手を出さざるを得ないという。茨城県巻き網漁業協同組合長の鈴木徳穂さん(62)は「私の負債は数億円で、同様の人は多い。幼魚なしに経営は成立しない」と話す。
サバ幼魚は輸出も盛んだ。昨年は中国やアフリカの食用やエサ用として年間8万トンも輸出された。一方、日本は幼魚を狙わない北欧などから昨年、5万トンの成魚を数倍の単価で輸入している。
天然サバが復活しないのは90年代に2回、かつて漁獲の大半を占めた太平洋のマサバが大繁殖したのに、成魚に育つ前に取りすぎたためとされる。水産総合研究センターの牧野光琢研究員は「適切な漁獲削減策を講じていれば、今はピークの70年代並みの豊漁という計算になる」と言う。
水産庁の水産政策審議会委員を務める石巻魚市場(宮城県)の須能邦雄社長は危機感を募らせる。「国の出資で思い切った休漁や減船を進めるべきだ。漁業者への休漁補償も始まったが、中途半端で効果は少ない」(長野剛)
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