shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

山での食中毒反省記

2023-07-31 20:13:29 | 山行・旅行
山での遭難というと、道迷いや滑落・転倒が原因となることが多いですが、体調不良も遭難の原因になり得ます。
この度、入山中に感染性胃腸炎(食中毒)の症状を起こし、ヒヤリハットを経験しましたので、反省しつつご報告したいと思います。

今回は北アルプスの鹿島槍ヶ岳を目指して、2泊3日の予定で、7月27日早朝に長野県大町市の柏原新道入口から入山しました。
天気は快晴で、気分は上々でしたが、歩き出してすぐに胃がチクチク痛むのを感じました。普段から胃が痛むことが時々あるのでそれほど気にせず、やがて治まるだろうと考えていました。
柏原新道は標高1339mの登山口から標高2460mの種池山荘まで、標高差1000mあまりを一気に登る登山道です。標高差はありますが急な傾斜はなく、極めて歩きやすい道です。

計画はテント2泊分の装備(約15kg)を担いで登るので、コースタイム3時間50分の1.2倍、それに休憩時間を加えて5時間30分を見て作りました。入山は5時30分でした。
歩き出しからすぐに多くの登山者に追い抜かれました。これは想定内でのことです。ほとんどの登山者は日帰りまたは山荘泊なのでザックは軽そうに見えました。中には私と同じくらいの荷物を背負った登山者もいましたが、彼らはほとんどが若者でした。
従って抜かれるのは気にせず、ペースを保ってゆっくり歩き、休憩も1時間ごとに取りました。

標高が2000mを越えた辺りで、胃痛の頻度が高まってきました。既にコースの半分を過ぎていて、下山するか悩ましいところでした。結局テント場まで行って、早めに休憩した方がよいと判断し登ることにしました。
最後は相当ペースが落ちで、100mほど行っては休むほどでしたが。正午に種池山荘に到着しました。

テント場は空いていて、木陰の一等地にテントを張ることができました。
予定していた散策もほとんどせず、食事はその日の早朝にコンビニで買ったおにぎりをゆっくり食べました。
そして16時に就寝しました。

ところが20時に目覚めました。初めは軽い腹痛でしたが、その後は2時間ごとに下痢でトイレに行くことになり、朝方には嘔吐もありました。
トイレに行く間、満天の星空が唯一の慰めでした。しかしじっくり星を眺める余裕など、まったくありませんでした。
翌朝も快晴で、朝陽が山に当たる景色は最高でした。普段ならカメラを持って小走りに撮影スポットへ行くところです。
ところが写真を撮る元気すらなく、再びシュラフに入って休むしかありませんでした。

持っていた薬の中に胃薬がありましたのでそれを飲みましたが、症状が治まることはありませんでした。
朝方には下痢も出し切ったように思ったので、ここは頑張って下山しようと決めました。
食料の内、缶詰や菓子パン、菓子類は山小屋のスタッフさんが気前よく受け取ってくださいました。1kgほど荷物が軽くなったと思います。

6時30分に下山を開始し、途中で下痢はありませんでしたが、嘔吐が2回ありました。
休んでいて何度か登山客に声を掛けられました。ご心配をお掛けし申し訳ありませんでした。また正露丸を下さった方には、心からお礼申し上げます。
結局、下りのコースタイムが3時間のところを休憩を含めて5時間30分かけて登山口に行き着きました。

下山した後には、食欲はないものの、下痢や嘔吐の症状はなくなりました。
登山口近くの日帰り温泉施設で入浴と休憩をし、水分補給もしっかりして自宅まで帰りました。
帰って驚いたことに、体重が出かける前より3kgも減っていました。2日間ほとんど食べていないのですから、当たり前ですね。

本日、念のため、山に詳しいかかりつけ医に診てもらってきました。
レントゲンまで撮った結果は、「感染症です。何か変なもの食べたんじゃないの?」でした。
山に入る前は体調を整え、食事にも気をつけなければいけないと反省しました。
そして医者の薦めもあり、山へ持っていく薬に整腸剤を加えることにしました。

写真は下山開始間際に種池山荘から撮ったものです。
次報では登山道と種池山荘付近で観た植物をご覧いただこうと思います。








コメント (18)
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