発展した時代、昭和に生きた若者の徒歩+ヨット旅日記
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世界徒歩大旅行記3万4千キロを終え、ヨットまで
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日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの約15,000kmを歩き終わり、1983年10月10日から1985年9月27日まで約2年間シンガポールからポルトガルのヨーロッパ大陸最西端であるリスボン近くのロコ岬まで約19,000km徒歩で横断。
その後、ポルトガルからヨットに乗るストーリー
15、旅でのいろいろ総括 – 659
ユーゴスラビアの海岸線で知り合ったカナダのカップル。
この後も何度か道路であった。
9、旅先で出会った人々
村の人と働く充実感味わう
オーストラリアでは人口が5000人を超えるぐらいの町でないと交通信号機が見当たらない。
だから、私が西海岸から東海岸まで歩いたが、その間、信号の数を数えられた。
そんな久しぶりに信号のある町ミルドュラで私は新年を迎えようと大晦日の31日心も軽くこの町に入った。
駅前を通り過ぎようとした時、呼び止められた。彼らは芝生の上に集まって酒を飲んでいた浮浪者たちだ。
この国でも人種差別がある。彼らは原住民で差別をされて職がなくこうしているしかない事情も分かった。
そう思ったら、彼らに同情し、一緒に酒を飲んでしまった。ワインは酒の回りが速い。直ぐに酔ってしまい、寝てしまった。
気が付くと現金がなかった。他の浮浪者に「飲んでいた浮浪者はどこだ」と聞いても分からなかった。
そして、警察に電話しても「君の力にはなれない」と取り合ってくれなかった。
大晦日の夜に現金を失った、正月からの金がないのには困った。
タイの北部で小さな広場に屋台をいくつも集めた市場があった。
その市場で米、トマト、白菜、卵を買い、夕食を作った。トマトと白菜のスープの中には砂糖と塩で味をつけ最後に卵を入れておじや風に作ったのであった。
その様子を人々は珍しそうに見ていた。結構私に親しみを持ってくれていた。
その時に「明日は屋根を葺(ふ)くワラを取りに行くが一緒に来ないか?」と言われ、私は一緒に行くことにした。
この国の南部ではヤシやバナナの葉で葺くのであるがこの辺は違う。
翌日、山の中にワラをとりに行った。そこではワラを取っては同じ長さにそろえる単純作業をした。
取ったワラを荷車いっぱいに載せて、その荷車に揺られ市場に帰ったのであった。
荷車を引いていた牛は首に大きなコブを作り坂道を下るのだが、荷車が早いと牛がかわいそうだった。
素朴な人々と一緒に働いた充実感があり、皆で酒でも飲もうと私が隣の村から酒を買って来た。
そうしたら、村長は自分が買って来た酒のような顔をして皆に振舞うのであった。
何だか他人の仕事をして、お金を貰わず、酒まで奢って、その奢ったことを感謝もされないのだ。
何だか複雑な気持ちになってしまったが、「そこにあるものは皆の物だ」と思ってあきらめた。
それでもこの時の酒は楽しい酒だった。
バングラデシュ、ここにもすばらしい人々がいた。
それはこの国では道路に使う砂利が手に入らないのであった。ここはガンジス川の河口に位置し泥とか土しかないのであった。
道路で使う粗骨材、骨材がないのであった。それで、彼らは土からレンガを造り、その横でそれを壊していたのであった。
だから、道路工事の現場ではレンガ造りの小屋が付きまとう。
そのレンガを壊す人が朝から晩までハンマーで壊し続ける。私が見たのは3月。それでも暑かった。
7月当たりは大変であろう。そして彼らは一生の仕事がそれであり、その子供も同じことをするのだと聞いている。
砂漠の中をふらふら歩いている私も、炎天下の中でハンマーでただひたすらレンガを壊す人々も西洋人には理解できないかもしれない。
トルコでは車に跳ねられた。
そのトラックは雪を巻き上げて走っていたので、私が道路を歩いていたのが見えなかったのだろう。
私は衝突で雪の中に飛ばされ無傷で無事ではあったが、少しの間、腰が立たず、運転手が正気になれと平手で叩いた。
「大丈夫だ」と私が言ったら、彼は「行け」と言う、人を跳ねておいてそれはないだろう。
「免許書を見せろ」と言ったが、彼は見せないので、頭に来て殴ったら、彼は車の中に逃げ込んでしまった。
そして、他の車が来たのを見計らい、車を引き上げて行ってしまった。
後から来た運転手に話しかけても、私の言葉が通じず何のことか分からないのだ。
私は一体なんだったのだろうか?無事であっただけでも幸いだった。
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筆者は現在、韓国に在住して、以下の様な韓国ビジネスサポートをしています。韓国に関して聞きたいことがあれば、そのホームページをご覧になり、お聞きください。
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