抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

歯と生活習慣病とうつ病と… …。

2014-03-13 | 歯科治療




 かの作家、阿佐田哲也こと色川竹大は、常日頃、言ってます。

書いてます。

  【人事を尽くさず、天命を待たず】と。

  肩に力が入って、他人にアタリチラス自分を諌め、

   抑制と自制と冷静さとそして、


なにより新たな希望を見いだすために…

   笑いを取り戻すのに… …

  【人事を尽くさず、天命を待たず】と。


  私のもとには、当然、さまざまな問い合わせがあります。

  岩手県からですが、同じ人と思われる女の人から、3~4ヶ月に数度、電話がきました。

 「歯を抜くと言われたのですが、歯を抜かない治療というのを説明してください… …」
  という内容の問い合わせです。


  まず、いつも再三言っているように電話での説明では、無理があります。

   あと、『歯を残す治療』というのは、根管治療といって、歯の根の、神経の治療のことです。

    それを、術者が、できるかできないかです。
  その歯科医の【治療技術=スキル】のレベルの問題です。

(医者の世界も同様です…歯医者も医者の端くれですから。)


  私は、だから岩手の人に答えました。
  「歯を抜かない治療とはどういうものかは、今通っている歯医者に尋ねなさい。…要は、その歯医者は、あなたの歯には、残す治療はできないということなのでしょう。


 歯は臓器です。個々、異なります。

    電話でわかるわけないのです。


    それは歯科も医科も同じです。
   わかりますよね?

  岩手にも、(どこでも)歯医者はいっぱい居ます。

   私のもとに岩手から通えとは言いませんが、

 (関東はもちろん、中部、東海、関西、東北からは通ってくれている人も居ますが。)


   私が一度直接診れば、その歯が残るか残らないかは、ほぼ判別はつきます。


    とにかく、もう電話だけで教えろというのはやめてください。…

電話では無理があります。」


  私の(勉強してるプロは誰でも、どの分野でも同様です。)【私の歯を残すその治療技術=スキル】は、

   一朝一夕で得られるものではありません。
 【修練の賜物】です。

 と、プラスアルファ(才能.第六感)です。



   ただ、今、歯医者の5人にひとりが年収500万円以下です。

   医者の平均年収の4割以下です。

   どうしても、《抜いてインプラント》に走りがちです。


  私の歯を残す治療が、1万円から3万円程度だとすると、インプラントは、40万円という具合です。


  《抜いてインプラント》は儲かるのです。
 (気持ちはわかります。)


   ただ、人間、【金では購えないものもあります。】

   金では買えないものがあるのが、また人生です。


  私も、自宅も診療所も家賃です。

  お金は必要です。

 私の診療所は安いなどとは言いません。

   【自分の治療技術=スキルを安売りは、断じてしません。】


   インプラント治療が1時間以上なら、
   歯を残す治療も同様です。


 症例によっては、インプラント治療より難しいのです。

  それは、歯科医はもちろん、大学病院等の医学部の医者にも、私の治療技術=スキルは評価されています。


   ただ、ひとつの傾向として、
 (医者もそうですが)


  地方の歯医者は、ずいぶんと患者を引きずりますね。

(地方からの来院が増えて、それをますます実感します。)


  医者もそうですが、何度も患者を呼んだ方が儲かりますからね。

 (治さない方がね… …)


   私が、「では、これで終わり。
   年2~3回は、健診に来てください。。

   何かあったら、いつでも来てください。… …何もないのが1番ですけど(笑い)…。」

   と言うと、《えっ、もう、あと年2~3回でいいんですか?》と、結構ビックリする人も居ますし、近頃、また増えましたね。


  私は、【私でないとできない治療】も少なからずあり、


難しい患者も多く、一回の治療時間をかけることもありますが。


  しかし、まあ、何度も患者さんを呼んで、


不必要に
   衛生士にクリーニングさせて、

  それも、いい加減な、なかには間違ったブラッシング指導までされて… …。

 《衛生士の人件費稼ぎとしか思えないような》


   自分の治療技術(スキル)の拙さ、
   を、先端機器でごまかし、

    あげく、それを、治療費に還元して…みたいな。


  歯の見映えも大切ですが、
  少し、黒い、茶色いと言っては削り… …


   で…何より許せないのは、先端機器の使用を理由に、《残る歯を、まずは、始めにインプラントありきで、

   歯を抜いてしまうことですね。》


 患者さんはわからないですからね。


   医者はもちろん、歯医者も(特に歯医者は過剰で)

   その治療技術(スキル)に、数値的に評価をつけるのは、困難ですから。… …


   近頃また、私のところは{駆け込み寺}と呼ばれることが多くなりました。

 (恐縮します)


   但し、私はスーパーマーケットではありません。ましてや、コンビニではありません。

   歯を大切にせず、抜いて、安易に、安く、入れ歯を入れとけばいいや、という姿勢の患者さんはお断りです。
(無断キャンセルの続く人も)


ただ、とにかく、焦って、抜かない、(抜かれない)ことです。

  いい意味で、
 [人事を尽くさず、天命を待たず]と…


  原則、歯で、死にやしません。

 痛ければ、とりあえず、痛み止めで、しのいでおいて、安易に、抜かない(抜かれない)ことです。


  ある有名な精神科医で、某大学の教授が私にこんな話をしてくれたのです。

 「斎藤先生ね… 歯の病気も、もろに生活習慣病だよね。

   実は、うつ病も、絶対と言っていいくらい、生活習慣病なのです。


  うつ病の特効薬はね… … これは、もう【睡眠】なんですよ!


   国はね、健康には【睡眠】と、声を大きくして、国民に言いませんよね。


  やたらに、元気が出る薬ですとか、眠気も覚めますとかの宣伝は、もう、すごいでしょ?


  〈健康には、まず、きちんと睡眠を取りなさい。〉

  〈眠りなさい〉とは、推奨、喧伝しないですよね。


  言い過ぎかもしれませんが、

  国民が、睡眠をとって、国の生産力、国力が落ちたら、

   働かなくなったら、困るという、陰謀めいたことまで感じます。
 (薬も売りたいし、みたいな。)


 過労死、 … 自殺…を防ぐには、


まず睡眠を取ること、日頃から、規則正しく、睡眠時間を確保するようにしとけばいいんです。


   うつ病も生活習慣病なのです。

   特効薬は睡眠なんですよ!… …]

ですよね。同感です。


  節電もせず、夜中もテレビはやってるし、

   24時間、夜通し通勤バスを、都バスを運行するのも考えものです。


   眠らなければ、働けませんよ。
  ストレス解消できません。


  《ストレスがあって眠れない》のではなく、

  【眠らないから、睡眠時間を取らないから、ストレスが溜まるのです。】


  歯ごときで悩まない、焦らないことです。

 [果報は寝て待て]です。


  私のもとには、とにかく、いろんな歯医者に行ってて、私にとこに通う、相談に来る人、


 精神的に不安定になっている人も、よく来ます。(近頃、また増えています)


  【歯科の初心はまずは、その歯が残るか、残せるか、なのです。】


   よく寝て、
 悩まず、

  一端そこで、立ち止まって、…


 安易にその歯を抜かない、抜かれないことです。

 【まずはその治療技術(スキル)があってこその先端機器なのです。】


   本末転倒してはいけません。

   患者さんも、そこを、焦らず、本末転倒しないことです。

《安易に焦って〈早く抜いて〉インプラントにという言葉にダマサレナイことです。》


眠いと、睡眠を取らないと、判断が鈍ります。判断を誤ります。

1度よく寝て、…私のところに来てください。


その際は、【私は誠意をもって、人事を尽くします。】……天命を待ちます。


…で、【何事もやはり初心不可忘なのです。】
 … … …。
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