抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

私自身が、私のその治療技術(スキル)が先端機器です… … !! ……。

2014-01-30 | 歯科治療


時々、「お宅にはマイクロスコープはありますか?」と、
   電話で聞いてくる患者さんがいます。

   もちろん、大学病院にはあるのは承知で尋ねるのですから、

  まあ、普通の開業医でも、マイクロスコープのある所で…

と考えているのでしょう。

   もちろん、私はマイクロスコープもCTも使いこなせます。(当然です)

  しかし、現段階では、普通の開業医には、

  CT、マイクロスコープ等、先端機器は必要ありません。


  今後はともかく、現段階では、
  口の中、狭い口の中をマイクロスコープでは、明示できません。
使い勝手、コストの面でも、模索、検討段階です。

   ましてや、(繊細な神経は顕微鏡でも見えない)
   歯の根(根管)が、マイクロスコープで明示、見えることはありません。

   せいぜい、入り口が見える程度で、

  治療は、歯科医が、
   直接、触れていく、  その手技の良し悪しにかかります。
(もちろん、患者さんの全身の健康状態も含め、患者さん自身の自覚等、個々、違ってきます。)


  誤解を恐れずあえて言わせてもらうと、

 普通の開業医で、マイクロスコープを備えていたら、

  その他、 CT(インプラント手術には必要ですが)等、先端機器の備えている開業医は、逆に考えた方がいいかもしれません。

   もちろん、心配はないのですが、

   そうは言っても、不必要に、CT等で、放射線を浴びることはないし、高額な治療費も払うこともないではありませんか。

   歯科においてはCTも、さらに、マイクロスコープ等は、実験段階なので、

  コストがバカになりません。かなり高額な機器です。

    安易に治療費を高く支払うことはありません。

    必要なら、身近な名医に、大学病院、大病院等、其れなりの施設を紹介してもらえば済むことです。

   時間も金も無駄にすることはありません。


   ここで、また断言しときますが、
  通常の歯科のレントゲンは、
   外で浴びている放射線の量と変わりません。
(通常の歯科の放射線を恐れていたら、散歩も買い物もできません。)


   レントゲンなしでの治療の方が、よほど恐ろしいです。(結構、撮らず、見せずに治療する歯医者もいて、私はその後始末もしているので。)

………
    さてさて、だから、真意はわかりませんが、

  [ 私に、マイクロスコープ云々聞いてきた患者さんは、改めて、今一度考え直すことです。]


第一、電話では、原則、判断しかねます。

(通常の普通のまともなまっとうな歯科治療に、マイクロスコープ等、先端機器は、まだ現段階では無用だということは、事実であり、現実であり、真実です。)


  私は歯を残す治療の専門医として、

  大学院を出て、30年…   【その実績と治療技術(スキル)は、充分医学的評価も得ています。】

   私は直接、見て(診て)、聞いて、嗅いで、舐めることはまずありませんが…何より、直接触れて!…

   治療に五感を集中させます。


   で、私には、才能というか、第六感があります。

   これは一朝一夕に身に付くもの、修得できるものではないのです。…!

    何より、セカンドオピニオンはもちろん、

  [ マイクロスコープ、CTを備えている歯医者で、  《抜きます。》と言われた歯を残してます…!]


   遠くからも、通ってくれている患者さんも、少なからず居ます。

(ありがたいことです。恐縮します。)

   中には、さらには、逆に大学病院からの紹介の患者さんも居ます。

「あなたがこの歯は残らない、と言うのなら、…その通りなのでしょう。
   抜いてください… …。」
   と、多くの患者さんが納得してくれます。

 ありがたいことです。恐縮します。


 【しかしまた、それくらい、私は、歯を残す治療に五感、そして第六感を集中させているのです。】


難しい人は、だから、月に一回しか診療できないこともしばしばです。

 私は、しかし、一回の治療に時間もかけます。(かかります。)

    極力、通う回数を少なくするよう努めてます。


  (私は通常年2~3回 でいい定期検診を、むやみに、クリーニング云々と称して、毎月呼んだり、引き摺ったりしません。)

  私はまた、予約以外の時に、急に来る(痛い、取れた等…)

急患も少ないと、自他共に認められています。いい意味で自負しています。


歯科は医科より、ダイナミックではありません。
  繊細で地道な、地味な手作業です。


   ドラマチックでなく、それこそ、映画、ドラマにはなりません。


  多くの真面目な、地道な歯医者は、

  現段階では、現状では、
  普通の開業医に、マイクロスコープ、CT等、先端機器は必要ないと思っているのです。


   それが必要だと思う人は、いきなり、大学病院等に行くより、

真面目で地道な身近な歯医者に、相談して其れなりの病院(何より、医科との連携がしっかりした施設)を紹介してもらうことに限ります。


  「天才は99%の努力と1%の才能だ。」だといわれます。


  これを安易に解釈して、99%は努力だと言って、努力を強調したり、其をよく考えないで教える浅学非才な学校の先生がいますが、


 これを言ったとされるエジソンは、

  「努力は当然!…しかし、私が本当に言いたかったことは、【1%の才能こそが大切、重要なのだということである。】…。」

 と強調しているのです。

  歴史に名を残す天才は、皆、この1%の才能が抜きんでている人達です。

   もちろん、私などはどこにでもいるそこらの平凡な人間です。


  しかし、丁寧に、問診し、検査して、レントゲンを読影して、

   五感を集中させて、   で…【あっ、この歯は、残る、残せる。】と、第六感が閃くのです。


    私に、マイクロスコープはあるかと聞いてきた患者さん… どうしていますかね……?

   どうか、《マイクロスコープを使って診ても、CTまで使っても、この歯は残りません。》


 ましてや、安易に、    《早く抜いてインプラントに。》
 などと、言われないようにね… …。


  ネット、雑誌、TV等のいい加減な情報での生兵法は(何事にも)、
   失敗、ケガの元です。

   私はイイ気になっているのではありません。

 かの大天才、アインシュタインは言ってます。

 「私は、どこにでもいる欠点だらけの平凡な人間です。」と…。


   ましてや、いうまでもなく、私なんか、欠点だらけのそこらの平凡な人間です。


   ただ、[虚仮の一念]です。


  【歯科の初心は、まずその歯が残るか、残せるか、からです。】

   そこから(抜くこともインプラントも含めて)
  治療が、地道な地味な手作業が、

   【治療技術(スキル)の始まりなのです。】


   「人生、何事にも、謙虚に初心を忘れないことです。」

   名医である現在91歳の私の父の物心がついた時からの教訓でした。


  私は優秀な12年いる助手二人はもちろん、患者さんとも、プライベートな付き合いはしません。

  友人、知り合いが患者で来ることはあっても、

原則、患者さんと知り合い、友人になることはありません。


私は【つむじ曲がり】です。

 私も患者さんを選びます。


まずは信頼関係です。相性です。

相性こそ信頼関係です。

 私は【私の患者さんには、全力、誠意を尽くし、トコトン親切にします。】

歯科の初心は……。


 【日々の研鑽と, その治療技術(スキル)が何よりも先端機器なのです。】


 【初心不可忘】        … … …。

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【歯は無駄な臓器です。】だからこそ、いとおしいのです。大切にしてほしいのです。

2014-01-11 | 歯科治療


ギリシャの哲学者セネカの著書『人さまざま』の通り、紀元前から、人間はその本質は変わってないのだ、と、つくづく、思い、確認し、確信します。

(今さらですが、…本当に、改めて、人それぞれ、さまざま、


【患者さんもさまざま】です。


通院しない(かよわない)というのと、通院できない (かよえない)とでは、     全く違います!… … …。


 口中、虫歯で穴だらけ、まだ二十代の会社員の男性。

 《忙しくて通えなかった。》

ウソですね。
 こういう人は、おそらく仕事もできないのでしよう。

 案の定、(私はレントゲンを見せながら1時間治療し、説明したのに。)
  二度来て、あとは無断キャンセル。
   駄目ですね。


   私は、親友に、某一流保険会社の社長が居ます。
  名前を言えば、其なりの知られた人です。

   この友人は、30年以上、歯医者に行ってません。

   「自分は唇が長く、話してても、歯が見えないんだ。」と、ウソぶいています。

  怖がりのせいもありますが、

  「歯なんか無くても食える。」と言って、私とよく酒を飲み、
確かに、おつまみもうまそうに食べてます。


  ただ、「近頃、耳が時々、飛行機などに乗ると、難聴になり、回復が遅い。      それで、整体に行くと、具合がいいんだよ。」
 とは私に訴えます。

 自分が、歯が、ガチャガチャで、虫歯だらけ、抜けたままのは、それっきり… …というのがいいわけがないのは承知しているし、


 歯と耳(眼も)はダイレクトにつながっているのも、わかっているし、

  顎が背骨につながっているのも。


  また、私から、いい加減、歯医者に行けと、言われ、奥さんにも叱られている。

  しかし、社長で、(土)(日)以外、夕食は、仕事がらみもあり、               毎日、外食、         正直、社長は孤独で、誰よりも働いている。


  しかし、彼は、        《忙しくて、歯医者に行く暇はない。》           とは決して言わない。

  それどころか、         「私が無断キャンセルの患者さんは困る。」      と、言うと、

 「それはそうだ!約束を守れない奴は最低だ。

きちんと仕事してれば、そんなこと、自ずとわかる。
   論外だ。」
 と、断言します。

 むしろ、私の方が、やさしく、
 「いや、やむを得ない時もあるから、当日でなくても、予約を取り直しくれるとか…
   事情を言ってくれればね。…無断は、とにかく困る。」
と言って、なだめるくらいです。


  大企業の社長になった男だ。
   運もあるかもしれないが、

   馬鹿や無能ではなれない。

   言うところの世襲とは無縁の一流の保険会社である。

  仕事はできます。


   さてさて、こんな患者さんもいます。

 「何軒かの歯医者から、この2本はとくにもう抜かないと…。」
と言われた、やはり若い男の患者さん。

で、私が 診ると、左上の小臼歯と、隣の奥歯が大きく溶けて穴が開いている。……


  …ただ、話になりません。

   やはり、口中、他も穴だらけ、治療途中で、全ての歯が、放置されている。

 私は、1時間以上かけて2本の歯を3回治療し、
  さて、次から、歯を作ります。
 「金属でいいですね、きちんとやりましょう。」
  と言うと、


 「私の体の為に金属も含めて何がいいでしょうか? 先生の言った材料をネットで調べます。」
と、その患者さんは応えます。

 私は呆れました。

  全ての歯が、穴だらけ、口も臭い、治療途中のまま…。


 私は、想像はついてましたが、
 「あなたね、材料云々より、全ての歯が治療途中、穴だらけ、1つとしてまともに終えていない。

 バイ菌だらけだ。
  治療途中でやめるくらいなら、何もしないで、歯医者になんか来なくていい。

今のままの方がよっぽど体に悪い。

ただ、まあ、歯で 死にやしないよ。」


  私は、突き放しました。

 「医者に行って健康診断しなさい。」

  治療費は請求せず、引き取ってもらいました。

 あえて言います。一種のクレーマ―で、精神が病んでると思います。


人さまざま、… 患者さんさまざま、……

また、埼玉、静岡から来て、やはり何軒かの歯医者から抜くと言われ、
抜かず、さあ型どり、歯を作ろうというところで、無断キャンセルして来なくなる人もいます。


  おそらく、抜かないところまでは、
  私が治療したので、
   続きは近くの歯医者で、と、いうことでしょう。


   それはかまいません。 実際、私には歯医者自身からの依頼もあるので。

 『何とか、抜かないメドまでつけてくれ。』と……。

  私は大学病院からもよく頼まれます。


   ただ、無断キャンセルは困ります。

  「続きは近くの歯医者でやります。」            と、言ってほしいです。

  礼儀、常識だと思います。


 最も難しい歯を抜かない、残す治療をして、1回に1時間以上かけて、(手術なら、時に2時間。)


 で、遠くから来てくれるので、(私は誰にでもそうですが、)尚更、通う回数を減らそうと、

 1時間の予約を確保したのに、無断キャンセルです。


 難しい治療は、完全予約制なので、


   本当に、時間も(卑しいかもしれませんが)     金も無駄です。


 私は家族も含め、この治療技術=スキルで、プロとして原則生活しているのですから。


正直、ガッカリです。
 (ここまでやってあげたのになあ…)エラソウでしょうか?


  とにかく、歯を抜かない、残す治療は、繊細な治療です。


 私は手袋は使いません。
 本当に、手先、指先のダイレクトの感覚で、
  素の直接の感覚を駆使するのです。


   ただ、大方の患者さんは、皆、いい人です。


 名古屋、三重、茨城、福島から、通ってくれてる人。


 関東圏からは、其なりにたくさんいるし、

 セカンドオピニオンなら、

  北海道、九州、岩手等々…からも。

  ありがたいです。
   恐縮します。
 まだまだ、若輩者ですが、

日々、
    初心を忘れず、
 勉強し、治療技術=スキルを磨きます。


 私はこうした【つむじ曲がり】です。

  相性もあるでしょう。

 私はしかし、絶対、第一印象だけで判断はしません。


 普通は、歯医者に行くのが楽しみだなんて人はまずいません。  (歯のクリーニングして、きれいサッパリするのは気持ちよく、快いですが。)


  ましてや、何軒かの歯医者から(紹介も含め)、    来る患者さんは、        不安と、不信感を大概、抱いてます。


 (正直、私もかなりのプレッシャーです。)


  ただ、歯では急死はしません。


 焦って、抜く(抜かれる)ことはしないでください。

 歯なんてなくても、食えます。

   生きていけます。


 【歯はある意味、無駄な臓器です。】

 だからこそ、             つむじ曲がりの私は言います。


 【歯に命を懸けることはありません。】


 しかしまた、【無駄のない人生なんてつまらないです。】

 【無駄=歯 のない人生なんてツマラナイですよ。】


   歯は顔でもあります。

  【明眸晧歯】         と、言います。
 気持ちよく食べ、噛んで、(快食・快便)


  大口開けて笑えて、臭くなく、快感です。


   何事も、無駄(遊び)のない人生なんてツマラナイないですよ。


    無駄もまた余裕(ゆとり)です、快楽です。

  【歯はある意味無駄な臓器です。】通常、歯の病気ではダイレクトには死にません


  だからこそ、だからこそ、(私は思い、断言します。したいのです。)
【歯を大切にしてほしい。】と。


 焦って、抜く(抜かれる)ことはしないでください。


   繰り返します。【歯科の初心は、まず、その歯が残るか残せるかです。】


  毎度です。
 人生、何事も、
初心不可忘です。


   【無駄=歯】を大切にしてください。、

    【無駄=歯】をいとおしいと、大切にしてください。


  【無駄=歯】を大切にして、少しでも、楽しく過ごす、生きる、人生のたしにしてください。

… …   …無駄のない人生なんて…… …ツマラナイですよ。…

ひたすらツマラナイですよ。【無駄=歯】のない人生なんて……


ただただ、つまらないと思いますよ。



ところで、また、少し…。


因みに、歯を抜かない方法を教えてください、と電話で聞く患者さんが、時々います。


原則、個々、症例が異なるので、電話では応えられません。


なかには、「聞くだけですよ!」という人も居ますが、正直、無礼です。
私の治療は、その実績も技術(スキル)も充分医学的評価を得てますが、

私は医者であり、臨床家です。

学者でも教育者でもありません。


ただの{つむじ曲がり}です。


それに、日々の勉強と、10年以上のその修練の結実であり、貴重な結晶です。


誠意をもって応えますが、といって、

むやみには、教えたくも話したくもありません。………。


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