抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

レントゲンだけで?

2010-09-23 | 歯科治療
この1ヶ月で、4人の患者さんが、レントゲンだけを見て、歯を抜くと言われたと、私の所に飛び込んで来ました。4人ともそれぞれ、別の医院からです。

ここ1年位、このての相談が増えました。抜いてインプラントという傾向が、患者さんにも浸透しているのでしょう。
インプラントの良い面もあるし、抜くのも大切な治療の一つなのですが、私が問題にしているのは、〈レントゲンだけ〉という点です。

本当の名医のよく言う事ですが、〈どんなに、優れた、最先端のレントゲンだろうと、CTだろうとレントゲンには、血や筋肉は映らない。〉のです。歯肉やその色、腫れは、見て、触らなければ、わからず、〈レントゲンだけ〉では、診断出来るわけがないのです。
歯を抜くのも治療です。しかし、〈レントゲンだけで〉、抜くと判断するのは、絶対に間違いです。勿論、多くの歯医者は見て、触って判断しています。
しかし、どうも、〈レントゲンだけ〉を見て、抜いて、インプラントを勧める歯医者も増えてきているようです。
因みに、私の所に来た4人の患者さんは、抜かずに済んでいます。

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