抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

【宗教】と【科学】の間にあるのは、〈思想〉であって、〈 商売ではない〉のです。

2017-06-04 | 歯科治療

高齢化社会と過剰な情報社会になり、今や、医者は使命を見失い、歯医者に至っては、目的も使命も見失っています。



まずは、作家五木寛之氏の言葉に、共感し感動します。

「…乱暴な言葉を言うようだが、医学の使命は人を長生きさせることではない。病気を治すことでもない。

《生きている人間の苦痛を軽くする》ことではないのか。痛みから人を救う、これが医学の第一の目的だろう。…

心の痛みを軽くするために宗教は生まれた。体の痛みから人を解放するのは医学の使命だ。

しかし、現代の医学は人の苦痛に無関心である。……」


この五木寛之氏の言が、私は(後ろめたさと反省と自戒を込めて、)つくづく身に沁みます。


インプラントの後遺症に苦しんでいる人がこんなにいるのに…(私は、日々こうした人達を、私の所に駆け込んでくる人達を、目の当たりに、直接、見て、観て、診ているのです。)


そして、霊感商法まがいの《詐欺師歯医者に騙されないために、》


私の所に、実際に駆け込んで来る数多くのた患者さんを、直接診た私の実感と勉強と体験と(そして、調査も)参考にして、ここに、いくつか、警告を記します。


《まず、詐欺師達のターゲットは、定石通り、やはり老人です。

【警告:その1→「保険では良い治療ができません」。と、いきなり断言する歯医者には行かないこと。】


(保険治療をやらない歯医者でも、詐欺師でない人は、そんなこと言いません。)

[つまり、保険診療をやらない歯医者が詐欺師ということではありません。]

しかし、《保険治療は悪いとか、金属は体に悪いとか、断言する歯医者は、間違いなく詐欺師です。》→日本は世界でも有数の安全性には厳しい国です。


【あと警告:その2→前記と密接なことですが、

「保険では、この歯は残せません。」と、やはり、断言する歯医者も間違いなく詐欺師です。》


要は、貧乏人は死ね。命は金で買え。と言っているの同じです。


【で、警告その3→患者さんが、治してもらいたい歯を治すと言いながら、

「それを治すには、口全体の歯も治さないと…言いながら、それには…と、《きれいな見積書を渡し(常識的にはやたら高い、100万円以上の。》


このきれいな見積りというのが、曲者で、まさに、詐欺師の手口そのものです。


《世間に見受けられる詐欺師達のパンフレットは、まずきれいに印刷された、美辞麗句、巧妙な誘い文句です。…

封筒に納められていて。

敬語が散りばめられた、
(なんか、本当のところは、オブラートに包まれ、丁寧語ときれいなパンフレットに惑われて。)

抜け抜け詐欺師のインプラント教も一緒です。

〈いつのまにか、自分の治して欲しい歯はどこかに行ってしまって、…やたら高い、きれいな見積書を持たされて…なんか…そうするより、他はない!と、…という気にならされて…。〉


ふと、我に返って、目が覚めて、冷静さを取り戻して、…まあ、私のところでなくても、

とにかく、騙されたのに気がついた人は幸いですが、


私の駆け込んでくる患者さんを見る(診る)と、やはり、老人が多いですね。

[せっかくの貯金を(?)何百万と、…法外に見積もられて。)


80歳過ぎてる老人に、全部、口全体を治さないと、いずれ、この歯も駄目になりますよ。

…などと、やたら丁寧な口調で、口車に乗せられて。


で、《自分はどこの歯、どの歯を治しに来たのか分からなくなっちゃう、分からなくさせられちゃうのです。》


洗脳されてしまうのです。


80歳です。

もちろん、歯も体です。大切にしてほしいです。
【しかし、まずは、必要な歯をじっくり精査して、極力、抜かず、削らず、年2~3回の定期検診で、治る場合が多いのです。】

いずれ、駄目になると言ったって、10年経てば、90歳です。


しかし、洗脳されていると、《私でさえ、その洗脳を解いて、冷静さを取り戻させるのに、苦労します。

老人だけではありません。老若男女問わずです。》


「でも‥その先生がそうしろって‥インプラントを適用すると、100万では納まらない。とにかく、まずはインプラントにしなくても、まあ100万位でと…。」

と、私に、きれいな(慇懃無礼な)パンフレットのような、外面(そとづら)のいい法外な見積書を見せるのです。


私も、正直、疲れます。プレッシャーで、ストレスもつのります。


私が、霊感商法と称している《抜け抜け詐欺のインプラント商法》に、…
日々、接して、頭を悩ませていると、


  (乱暴な言い方で、恐縮ですが、)…

 【インプラントをするバカ、されるバカ。】
 と、言いたくなります。
つい、そのように、口から出てしまいます。


 《詐欺師達に見えているものは金です。当然です。詐欺の目的は、金儲けです。》


  抜け抜け詐欺師も同様です。当然です。(詐欺なのですから。)患者さんは見えてません。見てません。

  《目的は、金儲けです。》


 正直に云うと、ここ数年、国は、歯医者をいじめすぎです。


  【歯医者が末期症状になっているのは確かです。】


 私の所には、(ほぼ毎日のように、全国から、)セカンドオピニオンを含めて、相談、診療に、(まさに、駆け込んで、)来ますが、‥何しろ、呆れるのは、‥定期検診と称して、2ヶ月、3ヶ月に1回、患者を呼んでおいて、《歯科医自身が、患者を診察しないことです。》


役にたたない、いなくてもいい衛生士任せにして。

   中には、毎月、毎週、患者を呼んでいる、田舎の歯医者がいました。


さて、【私は、また、近頃、日本の生んだ最大の天才は、やはり、芥川龍之介だと、確信し、日々、確信し直し、その確信は揺るぎないものと、確信しています。】


芥川は、文学のあらゆる分野のひな型を創作しています。


純文学はもちろん、大衆小説、ミステリー、幻想、童話、寓話、ドキュメント、ノンフィクション、エッセイ、俳句、短歌、警句、箴言、ユーモア、詩、漢詩に至るまで…

また、それら全てが、今読んでも、新鮮で、一級品です。(感動し、驚き、いまだ、読むたびに、発見もあります。)


《芥川龍之介は、90年以上前に、死んだ人=天才です。》


その芥川が記してます。
〈道徳というのは、便宜に過ぎない。

時間と労力の節約のためのものだ。

(例えば、ここは左側通行のような。)


 良心は道徳を生むことはあるが、道徳が良心を生むことは絶対ない。〉


芥川は、90年以上前に、記しているのです。


 今の日本人は芥川の警告、至言をかみしめることです。


 私も、改めて、考え込んでいます。



さらに、芥川は云います。

 〈良心は、余裕がないと持てない厳粛な趣味である。と。〉


  今、歯医者の年収は、500万円~1000万円がほとんどです。


 (医者の3分の1~5分の1です。ワーキングプアの歯医者もかなり、と新聞も報じています。)
 介護従事者、看護師もたいへんです。(もちろん、真面目な医者も、たいへんな仕事です。)

 国も考えてほしいです。

  インプラントをして、売り上げが5000万円以上の歯医者も、その年収になると、せいぜい2000万円がいいとこです。


 人件費も含めて、いかに、設備、先端(?)機器などで、支出が多いかです。


【余裕(ゆとり)がないから、歯医者は、なかなか良心が持てません。】

 天才、芥川龍之介の云ってる通りです。


 私も、日々、反省、学習、修行、…治療技術(スキル)の研鑽です。


芥川龍之介の云ってる通り、

……いいですか、《道徳が良心を生むことは絶対にない》のです。

騙されないことです。


   ここで、改めて、警告します。


  【歯科には先端機器などありません。

 医科とは全く違います。

CTもマイクロスコープ、顕微鏡も、先端機器ではありません。


  歯科には先端機器などないのです。】


私は最良の機器、器具、材料、薬剤は揃えています。

清潔であることは当然として…


きれいな、贅沢(ゼイタク?)な体裁に惑わされない、騙されないことです。


リンカーンが云ってます。

 「たくさんの人間を一時的に欺くことはできる。
   少ない人間を長く欺くことはできる。


 しかし、たくさんの人間を長く欺くことはできない。」


【歯科の初心は、まずはその歯が残るか残せるか。】です。


 そこからが(抜くことも含めて)治療なのです。

  私の本、
【やってはいけない歯の治療(角川書店)】

  【この歯医者がヤバい(幻冬舎新書)】

 改めて、よろしくお願いいたします。

  読んでみてください。

 … … また、インプラントで死人が出るまで、霊感商法の抜け抜け詐欺はなくならないでしょうか。

   こんなにも、インプラントの後遺症に苦しんでいる人が居るのに。


 《誰が、どこで…こうも隠蔽しようとしているのでしょうか。正直、不可解です。》



学問的にも厳しく歯科学生のレベルを上げて、


 治療技術(スキル)のレベルも上げて…


  いい意味で、経済的にも、歯医者に余裕(ゆとり)を持たせることです。


  でないと、やたら高い豪華(?)な見積りの費用と、


 不要な、先端機器(ちっとも先端ではないのですが)のコストを払うのは患者さんなのです。


  そして、その煽りを喰らうのは、患者さんと真面目で地道な歯医者なのです。


寝たきり老人を食い物に、医療費の無駄遣いをして、大儲けしているハイエナ医者と、

 そこから湧き出たゾンビ=抜け抜け詐欺の歯医者達。


騙されないでください。

豪華?な張りぼての館に行って、抜かない(抜かれない)でください。


(私も含めて、)ネットやらなんやら、…生半可な知識では接しないことです。


 私を安易に他の歯医者とも比較しないでください。(されたくないです!)


 私もつむじ曲がりの凡人です。

女房、子供、従業員にもよく叱られます。


 しかし…また、私はその治療技術(スキル)は、大学病院も含めて、医学的にも評価されています。


 安易に比べないでください。

  うぬぼれず、日々、反省、研鑽に尽くします。

 《レントゲンは大切な資料ですが、治療ではありません。》


 レントゲンだけで、[みてくれの先端機器]とかで、あなたのその歯を抜かない(抜かれない)でください。


 改めて、【やってはいけない歯の治療:角川書店】

  【この歯医者がヤバい:幻冬舎新書】

 読んでください。

 … …。

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