「札幌ラーメンショー2018」を愉しんだ後。
尾車氏の進言により、我々取材班2名は、VWのお店へと向かった。
氏のお目当ては、この「アルテオン」(R-Line 4MOTION Advance:税込車両本体価格599万円)。
水平基調のメッキモールが眩しい、VWらしからぬ、派手なお顔である。
「R-Line」のバッジが、これまた眩しいアクセント。
加えて、サッシュレスドアかつ天地の低いサイドウインドウが、4ドアクーペ感を醸し出す・・・と思って見ていたら、
な、なんと。
このクルマはハッチゲートを持つ、「高級5ドアクーペ」であったのだ。
数年前までは、頑なに、「スペアタイヤ」を積んでいたVW車だったのだが。
時代の流れには抵抗出来ず、とうとう「スペアタイヤレス」に・・・
実際にパンクしたら、スペアタイヤのありがたさを、きっとアナタも分かってくれることでありましょう。
履くシューズは245/35R20の、超ファットな、ピレリP-ZERO。
この「アルテオン」。
VWらしからぬ、「エモーショナルで、危険な香りを解き放つ」、そんなクルマでありました。
そして、私が試乗させていただいたのは、かねてから気になる存在であった「6代目ポロ」である。
グレードは「TSI Comfortline」(7速DSG:税込車両本体価格229万9000円)だった。
今回のモデルチェンジで、全幅が1,750mmとなり、とうとうこのクルマも「3ナンバー」になってしまった。
そのタイヤは、185/65R15と、現代のクルマにしては、ハイトが高めである。
シートは、しっかりと固く、座った途端に「ゲルマン」を感じさせる。
見やすい2連メーターに、2連ダイヤル&プッシュスイッチを組み合わせた、空調コントロール。
質実剛健な感じが、VWらしい。
だがしかし。インテリア全体の質感は、先代よりもやや後退したかなぁ・・・というのが、私の率直な印象。
さて、走らせてみる。
ウエストラインが並行で、全方位に渡って視界良好なのは、VW車の良い伝統である。
ダウンサイジングターボエンジンは、なんと999ccで、しかも3気筒。
しかしながら、大人の男性3人を乗せて、痛痒なく素晴らしい加速をする。
DSGは、相も変わらず電光石火のシフトチェンジをこなし、変速ショックもほぼ皆無。
その一方。ステアリングフィールは、「中央にどっしり据わって直進する」感じが希薄で、先代よりもやや軽くなったような気がした。
全般的に、ドイツ車らしさがやや薄れ、日本車に近づいたような印象を、個人的には受けた。
また、静粛性や乗り心地等、NVHにはあまり気を配っていないと思われる、このクルマ。
おそらく、日本国内のタウンスピードでは、そのポテンシャルは計れない。
高速長時間巡航やワインティングをこなせば、その価値が明快になるのでありましょう。
およそ20分間の試乗であった。
だが、市街地走行&エンジン回しがちであったことを鑑みると、13.8km/Lの燃費は、決して悪くないというか、やはり、イイ。
ラゲッジスペースは、定員乗車時でも必要十分。
トノカバーがちゃんと付いているのも、見逃せないチャームポイント。
だがしかし、スペアタイヤは・・・
いや、もう、言うまい(涙)
とはいえ。
6代目ポロは、やはりそのイメージを裏切らず、生真面目で、手堅い、良いクルマであった。
価格も良心的だし、大いにオススメできる。
蛇足ながら、私個人は、「別な選択」をすると思われるが・・・ご、御免。