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娘の誕生祝いに手巻き寿司をすることになった。スーパーでネタを物色していると、私の目に飛び込んできたのは「鯨」の文字と480円の値札だった。せっかくの娘の誕生日なのに、コレを見逃すワケにはいかない。
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それにしても、私が子供の頃は「鯨肉」なんてモノはまったく珍しくなかったのだが・・・昔よく祖母が作ってくれた「クジラの生姜焼き」を、飽きるほど食べたあの頃が懐かしい。クジラの個体数は回復し始めているらしいが、欧米諸国との食文化との違いもあるので、昔のようにクジラが頻繁に我が家の食卓に登場する日は、きっともう来ないのであろう。
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で、くじらベーコンである。その派手なピンクとシソのグリーンとのコントラストが美しい。そのべっとりとアブラギッシュな舌触りは、率直に言って手巻き寿司のネタとしてはやや似つかわしくなかったが、私は満足である。なんとか少量でもこうしてクジラをいただけることに、感謝しようではないか。