湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

謹賀新年

2014年01月03日 | 詩歌・歳時記

正月も3日を過ぎるころ、お節料理もあきてくるのだが、 かつてのわが家は父の誕生日が5日で

あったゆえ、4日には母と妹たちが近江牛やら野菜やら、すき焼きの材料を買出しに行くのが、

恒例であった。 毎年のお約束で楽しみのひとつではあった。

東京からボクたち4人、大阪から彦根から弟夫婦や子供たち・・・・最大で13人か14人の大家族

であった。 長方形のコタツにもうひとつコタツを並べて、秩序もなにもありゃーしない宴の始まり

である。 台所と茶の間を忙しく往復する母・・・・。 

          恋の娘の

          吾子に寄り添ふ黒髪に

          寂光院の冬の陽は映ゆ

そして今は、この茶の間にボクがひとりで酒を飲んでいる。 まったく ♪ 春高楼の花の宴・・・・

であることだ。 けれどこの空間には父と母の濃密な思い出が、いつも流れ漂っている。

     

          姉川の雪の川原を

          縫ふ水は

          何やきらめく声を挙げつつ

「父さん」 と呼んでみる朝・・・・「母さん」 とつぶやく夜更け・・・・

たった一人で住んでいるこの家に、ボクはけっして独りではないと・・・・想うんだ。

          


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