しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

投扇興 (とうせんきょう)

2012-02-13 17:35:50 | Weblog

                 向島百花園の梅まつりに開催されている「投扇興」に
                 初めて参加してみました。

                 投扇興は開いた扇を投げて的に当て、その落ち方で
                 点数を競う遊びで、桃仙境にも通じる雅でのどかな
                 古典遊戯です。

 

                 

                   梅まつり開催中ですがまだほとんど咲いていません

 

                 

                     会場は百花園内の「御成座敷」です

 

                 

                  枕と呼ばれる木箱に乗っている的は字と呼ばれます。        
                  (蝶とも呼ばれます)

 

                 

                  まずは扇の持ち方から教えていただきます。

                  軽く曲げた人差し指の上に開いた扇を乗せ親指を
                  そっと添えます。

                  やや前傾姿勢から扇を投げて枕の上の字を落とします、
                  字が落ちなくても扇の形で得点になることもあります。

 

         

            扇の投げ方を教えていただき、2箇所で実際に競技が始まりました

         

         

              扇を投げるのだけでも難しいのです、力が入りすぎてもだめ
             
              「手習 無点」  なかなか字をかすりもしません!

 

          

            二人で交互に5回投げ、場所を交換してまた5回投げて採点されました

 

         

             こんな感じで扇が飛びます、ほとんど虚しく扇が宙を舞うだけなんです。
             力が入りすぎると、すぐ前に落ちてしまいます。

           

 

                

                 席は緋の毛氈の類を長さ十五尺、幅一尺五寸に敷き
                 真ん中に枕をおきます。

 

                

                   投扇興銘定表 

                勝負の決め方は、的である字(蝶ともいう)に扇があたり、
                その後の扇と字と枕の様子に名がつけられ、それにより
                点数が決まっています。

                この銘には「源氏物語」の巻名が用いられ、54通りの形態と
                点数が定められています。

                      
                 

 

                 

                   生まれて初めて数回の練習で対戦、10回投げて
                   1点だけ入りました、夢中で形は覚えていません。

                   対戦相手を変えてまた10回、残念ながら0点に
                   終わりました。(両者0点で延長戦1-0で負け)

               

             投扇興の起こりは安永2年(1773)徳川十代将軍・家冶の時代の
             京都であったと伝えられています。

             その発想は中国から伝来した投壺という遊戯にあったようです。
             しかしこの遊戯は誰にでも出来るものではなく、忘れられてしまい
             変わって登場したのが、手軽な遊戯として工夫された投扇興でした。

             遊興場にも進出し、宴会の場でも大流行したこの投扇興も、明治
             末期以後はごく一部の人々によって、お座敷や楽屋などで行われる
             程度に限られていましたが、心豊かな日本人の生活を物語る雅な
             香りを残した遊戯として、今日に伝えられてきました。
      
                  (東都浅草投扇興保存振興会 投扇興のしおりより)

 

              投扇興なかなか楽しいものでしたが、思ったよりはるかに難しい。
              月例会もあるようで、今興味津々です。