カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

国立公園の元祖を訪ねて~(4)ガイザーめぐり[後]

2008-08-11 23:26:39 | 旅行:イエローストーン
オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
炎天下と熱気の中をさんざん歩き回ったので、さすがに座ってゆっくりしたい。
というわけで、ロッジ裏手のカフェテリアで昼食をとることにしました。

お昼時とあって店内はものすごい混雑でしたが、席を探す我々の視線の先で、
ちょうど食事を終えた親子連れが「ここ空くわよ」と手招きで合図してくれた。
おかげで首尾よく席を確保できました。知らない土地で他人の親切は無条件に嬉しいな
チキンフィレサンドと
ベーコンチーズバーガーで
アメリカンスタイルの
ランチタイムです。

オーダーしてから出てくるまで
ちょっと時間がかかりましたが、
出来立てって感じで美味しい~

店内にOld Faithful Geyserの次の噴出予定時刻が出ていました。
見ると次は2:10pm、射程圏内です。
せっかくなので急いでバーガーを平らげ、ポテトは箱をもらってテイクアウトにして
鑑賞ポイントへダッシュ なんとか予定時刻に間に合わせました。
が、しかし予定時刻を過ぎても全然始まらない~

10分過ぎたあたりで周りの人々の表情もなんとなく険しくなる。
なにせ炎天下 諦めて立ち去る人もちらほら。
結局20分遅れでようやっと始まりました。
Old Faithful Geyser

た~まや~
(あ、花火じゃないって?!)
ここからだと音も聞こえて迫力満点です。
待ってた甲斐がありました。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

半日かけてアッパー・ガイザー・ベイスンを堪能したので、そろそろ次のポイントへ。
車に戻り、メインロードをマディソン方面へ向かいます。
この道沿いにはUpper Geyser Basin以外にも間欠泉&温泉地帯がたくさんあるんです。
Midway Geyser Basin、Lower Geyse Basin、Black Snad Basin、Biscuit Basin等々。。。

ロウアーのGreat Fauntain Geyserの次の噴出予定が午後3時過ぎだったので、
最初にそこを目指すことにしました。
Firehole Lake DRへの右折場所がわかりにくくて一瞬道に迷いかけましたが、
無事予定時刻前にGreat Fauntain Geyserに到着できました。

ここは噴出予定時刻が発表されている園内の間欠泉で唯一、車に乗ったまま見学できる。
でもここまで来たらやはり間近で観ましょう。ちゃんと観賞用ベンチも用意されてます。
Great Fauntain Geyser

開演前はこの静けさ

始まりました!

高さは20mくらいかな?
熱気が風に運ばれてきます。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Firehole Lake DRからメインロードに戻った道路正面にFauntain Paint Potがあります。
マッドポッドMud Podの代表格

泥の池に時折ポコッポコッと
泡が立ち湯気があがる。
ここのは泥が白っぽいので、よく煮込んだシチューの鍋のよう。

トレイルの奥には
Clepsydra Geyser

クレサイドラ=水時計。
かつては3分間隔で時計のように正確に噴出していたのが、1959年の地震以後、常時噴出するようになったのだそうです。

次はメインロードをオールドフェイスフル方面へ戻りミッドウェイ・ガイザー・ベイスンへ。
丘の上から立ち上る湯気が
どこか怪しげ。

斜面の色の変わっている部分は
熱水が川に流れ込んでいる所。

これが湯気の正体
Excelsior Geyser Crater

透き通ったターコイズブルーの巨大な温泉。

ここから更に一段、丘をあがった上にあるのがここでの一番の見どころ。
Grand Prismatic Spring

直径113m、園内最大の温泉。
中央からブルー、黄色、オレンジ、茶色と強烈な色合いのグラデーションです。

とにかく大きくて、写真1枚には到底収まりきりませんので、
動画でどうぞ。
こちら
動画を見ていただくと分かるように、ムチャクチャ風が強い
常に抑えておかないとあっという間に帽子が飛ばされてしまいます。
(実際、温泉内に2、3個帽子が落ちていました。)
その風が温泉の熱気を運んでくるので、ただでさえ陽射しで暑いのに、もう蒸し風呂状態。

川岸に下りてきたら、子供たちが水遊びしてました。暑いもんね~(午後5時だけど)
それを暢気に眺める鹿集団

こんなに人間と動物が近くて
いいんでしょうか?

Biscuit Basinでは小さいけれど綺麗な色合い温泉をいくつか見学。
その名もSapphire Pool

透明度、高っ!!
温泉の色は、その温度と酸性度で変わってくるのだそうです。
高温だと生物が(バクテリアも)繁殖できないので、空の青がそのまま映るんだって。

オールドフェイスフルのビレッジが見えてきました。
ビレッジと道路を挟んで反対側にある温泉域がBlack Sand Basin
ここにもいくつか温泉があるんですが、こんな狭いエリア内で全く色が違うのが不思議。
これは
Emelard Pool

水中に繁殖した黄色い藻の色に空の色が合わさってこんな色になるんだそうです。

他にもOpalやRainbowといった名の温泉もありました。

これはSunset Pool
、、、だったかな?

Black Sand Basinの入り口にあるCliff Geyser
小さいながらも川にまで熱水を噴き飛ばすほどの勢いがある。

これでカイザーカントリーの見学はひと通り終わりです。一日がかりでしたね~

午後6時、オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
夕食を済ませてロッジに帰ろうと思い、まず一番近くのOld Faithful Innのレストランへ。
しかし、予想通り予約でいっぱいでした。
他に近くでレストランはないかと尋ねると隣のOld Faithful Snow Lodgeを勧める。
行ってみると、こちらはあっさり入れました。嬉しいけど、不思議な感じ。。。
最近建て直されて、園内で最も新しいんですって。

店内の雰囲気、
スタッフの対応、
料理のお味、

いずれもGood
そんなに混んでなかったので、2時間近くもゆっくりさせてもらいました。

食後、腹ごなしを兼ねてお土産屋さんを覗いてみる。今日は下見です。
オールドフェイスフルのビレッジは園内最大なので、品揃えも豊富。
そもそもイエローストーンは凝ったお土産が多くて、選ぶのが楽しい

午後8時、そろそろロッジに帰りましょう。
オールドフェイスフルからグラントビレッジまでは車で30分くらい。暗くなる前には到着。
そして、メインロードからロッジへの小道に入ってすぐのところで巡り会いました。
雄のエルクです!

こちらに気付いているでしょうに、草を食みながら悠然と歩いていきます。
距離は5mも無いくらい。近くで見ると本当に大きい。「鹿というより馬だね」とダンナ。
完全ではないけれど角も見事です。

「一日の終わりで、良いもの観られた~」とご機嫌な二人なのでした。

国立公園の元祖を訪ねて~(3)ガイザーめぐり[中]

2008-08-11 16:01:21 | 旅行:イエローストーン
トレイルを歩き始めるとすぐ、道の両側に次々に間欠泉Geyserや温泉Poolが現れます。
“至る所にある”といった感じで、名前のないものも多い。
噴出してない間欠泉は
こんな感じ。

見物人も居ません。

以下、主だったものをご紹介いたしましょう。
Lion Group

奥に見えているのが噴出口。
左右に二つあります。

Sawmill Geyser

ひっきりなしにバチャバチャと熱水を吹き上げていて、ボードウォークがびしょ濡れになるほど。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Grand Geyser

噴出予定が発表される、ガイドブックにも載っている大物。
8~9時間ごとに30~60mも噴き上げるそうです。

Beauty Pool

その名の通り、きれいな温泉

川の向こうで
Daisy Geiserが噴出を始めました。

温泉が点在する平原を、
木製の遊歩道が貫く。

Giant Geyser

これもガイドブックに紹介されている大物のひとつ。

噴出の間隔は不定ですが、大噴出の時は60m以上の噴出が1時間も続くのだそうです。
左側の噴出口からは時折、熱水が噴き出すのが見えました。

Grotto Geyser

変な形~

沈殿物が木を埋めてしまったものだそうです。
1cm沈殿するのに40年もかかるんだって!

川に差し掛かったとき、対岸で大規模な噴出が始まりました。
Riverside Geyser

20m以上噴き上げているのではないでしょうか。
噴出時間も長いです。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

動物の骨に出くわしました。
エルク鹿でしょうか?

トレイルを歩いていて、温泉域の泥の上に鹿やバイソンのものと思しき足跡や糞をたくさん見かけました。
この辺は結構、動物が集まってくるみたいですね。

Morning Glory Pool

朝顔の花のような円錐形の温泉です。
ふちは深みのある青緑ですが、奥の方(かなり深い)は深い青と、なんとも微妙な色合い。

ここがトレイルの終点。途中までは来た道を引き返します。
Riverside Geyserは既に噴出を終えていました。行き当たってラッキーだったな~

Grotto、Giant、Grandと辿り、Sawmill Geyserまで戻ってビックリ。
さっきの騒ぎが嘘のように静まり返っています。
なんだかキツネにつままれた様な気分。
ここからは来た道ではなく、右に方向転換。
それにしても、トレイル上にはこれまでのところ殆ど全く日陰がありません。

帽子、サングラス、日焼け止めは必携です。

Crested Pool

こちらは綺麗なコバルトブルー。温泉の周りを真っ白な沈殿物が取り囲んでいます。

最後の大物
Castel Geyser

園内最古とされている間欠泉。
“コーン”と呼ばれる沈殿物が噴出口を取り囲むように積み上がっています。

今は噴出時刻ではないのですが、それでも時折熱水が噴き上がっていました。


11時半頃に歩き始めて、一周し終えたのは結局、午後1時半近くでした。
炎天下を約2時間。道は平坦ながら、ある意味ハードなトレイルです。

国立公園の元祖を訪ねて~(2)ガイザーめぐり[前]

2008-08-10 19:15:16 | 旅行:イエローストーン
湖の南端まで来ました。ここで道路が分岐します。
ロッジ方面には帰らず直進して、次の目的地オールドフェイスフルを目指します。

午前9時過ぎ、ようやっと公園南西部に位置するガイザーカントリーに到着しました。
ここはイエローストンで最も多く人が集まるエリアで、ビレッジも園内最大。
“Geyser”の名の通り、このエリアにはたくさんの間欠泉があります。
中でも有名なのがオールドフェイスフル・ガイザーOld Faithful Geyser
120年間ほとんど一定の噴出時間、間隔、高さを保つ「Faithful(忠実な)」間欠泉です。

我々が到着した時、人の波がガイザーのある方向に流れていくのが分かりました。
次の噴出時間が近いのでしょう。
しかし我々は早起きと単調なドライブでかなり疲れてるのでまずは休憩したかった。
よって、今回の噴出は見送り、とりあえずジェネラルストア内のカフェで朝食タイム。
中途半端な時刻だし、噴出時間と重なってるせいか、お客は我々だけ。
サンドイッチとサラダを食べながら、ちょっとダラダラ

すると店員の女の子達(アジア系)が「何処から来たの?」と話しかけてきた。
日本だと言うと「残念、外れた~」というように笑う。
あなた達の出身は?と聞くと「私は中国で、こっちは韓国」
同郷ではなかったけど、旅先で古い仲間に会ったような気分になり、和みました。

充分に休憩したら出発。
まずはビジターセンターに行き、主だった間欠泉の噴出予定時刻を確認します。
オールドフェイスフルは約40分後。それ以外のはモノによっては誤差2時間となんてのも。
トレイルに入ってしまうと、どのくらい時間を使うか読めません。
よって、まずオールドフェイスフルの噴出時間を狙って、展望台にあがる事にしました。

ガイザー裏手の川を渡ると、右の方にオブザベーションポイントへの坂道が始まります。
距離600mほどといっても標高差61mありますので、頑張って登らないと間に合わない。
途中、リスが何度も目の前を横切る。人馴れしてなくて逃げ足が速く、写真に撮る隙もない。
さすが野生、と思っていたら、リスより大きい妙な生き物に遭遇。なんだこいつ?
物思いにふけるカワウソ。

気付かれないよう
望遠で撮りました。

陽は既に高く、陽射しはジリジリ、気温もぐんぐん上昇。でも風は爽やかです。

午前11時、オブザベーションポイントObservation Pointに到着。
展望台といってもトレイルの道幅がちょっと広くなった程度のものですが、
ここだけ視界が開けていて、下界を一望できます。
日陰をみつけて腰を下ろし、噴出を待ちます。
アッパー・ガイザー・ベイスン
Upper Geyser Basin


ガイザーの周りは既に
見物人の人だかり。

11時05分、噴出が始まりました!ほぼ予定時刻どおりです。
初めチョボチョボと湯気が上がり、その後、一気に熱水が吹き上がります。
Old Faithful Geyser

※動画もあります。
こちらをどうぞ

さすがに音はここまで届きませんが、この距離から見ていても規模の大きさがわかります。
5分弱のショータイム。頑張って登ってきた甲斐のあるモノでした。

【おまけ】
下りで、また
先ほどのカワウソに遭遇。

両者にらみ合い(笑)


川まで下りて来ました。橋を渡らず、そのままガイザー巡りのトレイルに向かいましょう。
木製のボードウォークを炎天下、歩いて回ります。

イエローストーンに来るに当たって、悩んだのが服装。
平均最低気温は真夏のこの時期でも一桁台。7月に雪に降られたという人も居るんです。
例によって荷物は機内持ち込みだけで済まそうという我らですが、寒い思いはしたくない。
特にダンナは寒がりなのでトレーナーや薄手のセーターを持っていくことにしました。
幸い車移動だから、日中Gジャンやトレーナーなどは車に置いておけばいいし、というわけ。

がしかし、天気は予想を良い意味で裏切ってくれ、ダンナの危惧は杞憂で終わった。
この日を含め旅行中は毎日晴天。
上着類は結局、朝ロッジを出るとき以外は車のトランクが指定席となったのでした。
相変わらず我ら、晴れカップルのようです。

トレイル上には、数え切れないほどたくさんの間欠泉や温泉プールがあります。
ガイドブックに載っていないものでも噴出時には見応えがあってついつい足を止めてしまう。
噴出の予定時刻に合わせて先を急ぐなんてできませ~ん
そんなわけで、時間は気にせず自分達のペースで見物しながら歩くことにしました。

トレイルより
Old Faithful Innを臨む

国立公園の元祖を訪ねて~(1)イエローストーンの朝

2008-08-10 10:30:30 | 旅行:イエローストーン
7月26日(土)晴れ
朝6時に起床。昨晩買っておいたマフィンやクッキーで軽く腹ごしらえ。
二人とも寝起きすぐにはあまり食べられないので、とりあえずはこれで充分です。
身支度を整え、午前7時前には行動開始。

イエローストーンでは、大型の野生動物を高い確立で見られると言われます。
動物の観察にはやはり早朝がいい。
というわけで、会社に行く時よりも真剣に(苦笑)、頑張って早起きしたのでした。
動物が多く見られるというヘイデンバレーHayden Valleyを目指して、いざ出発

と勢い込んでいたら、いきなり出ました!メスのエルクElk(鹿)です!!
ち、近い。。。

先方、全然動じてないし~
ロッジを出て10分と経ってないのに、これは幸先いいねぇ~期待に胸が膨らみます。

まずイエローストーン湖沿いの道を走ります。
穏やかな朝のレイク

ウエストサムのあたりに、
立ち上る湯気を確認。
湖の中に温泉が湧いてるの。

道は決して広くなく(対面2車線)、曲がりくねっています。
おまけに、野生動物の飛び出し注意で制限速度も抑え目。
なので湖を抜けるのに思ったより時間がかかりました。景色も単調でちょっと眠気を誘う

やっとのことでレイクカントリーを抜けたら、川沿いの道を北上。
道路沿いに幾つも温泉が湧いています。

右手に川を見つつ走っていると、道の左側の森のちょっと開けたエリアに黒い影が見えた。
出た!バッファローだーーーっ!!
慌てて路肩に車を寄せて、カメラを掴んで外に出る。
そっと近づいてみる。
距離は25mくらいでしょうか。

こちらに気付いているのかいないのか、全く動じず食事を続けてます。

バッファローBuffalo(アメリカバイソン)はイエローストーンのシンボルともいえる動物。
これを見ずしてここに来たとは言えない。
まずは第一の目的は達せられたと言えましょう。

などと気を良くしていたら、カーブを曲がった先でもっと驚くべきことが起きた。
目の前を歩いてるんです、ヤツが!!

ひえぇ、これは10mも離れてませんよ。
車が来たことには気付いてると思うのに、知ったこっちゃないとばかりにのんびり歩いてる。
とにかく刺激しないように徐行して後を尾ける。
右側のが路肩に寄った隙を見て、そぉーっと追い越します。
追い越しざまにアップで一枚

あ、睨んでる?
間近で見ると、本当に大きい。
これに突進して来られたら、確かに車でも危ないでしょうね。
窓を開けて写真撮るの、実はドキドキものでしたよ

なんとかバッファローをやり過ごして先に進む。
バレーが近いのでしょう。

道路脇の見晴らしが
良くなってきました。

“Valley”というと日本人は、切り立った狭い谷間を思い浮かべがちですが、
英語ではもっと広義で、山と山の間の比較的なだらかな低地で広いところをいう事が多い。
ヘイデンバレーも、蛇行する川を挟んで広がる、緑豊かな平原です。
川には魚を求めて鳥が集まり、草を求めて動物が集まってくる。
思わず深呼吸したくなるような、清々しい景色。まだ少し肌寒いくらいの空気が心地よい。

丘の斜面に、バッファローの群れが居ました。


そろそろ午前8時。
バッファローも見れたし、この後の予定もあるのでそろそろ引き返します。

広々としたバレーを楽しんだ後、木立の多いエリアに入ると、またもや事件発生。
目の前をバッファローが横切ってくじゃありませんか。
臆することなく
車に向かっていく。

対向車、ビビッてます!

と思っていたら、
気が変わったのか、
こっちに方向転換!

キャー
動物には25ヤード/約23m(熊なら100ヤード/約91m)以内に近づくのは禁止なんですが、
こっちに来ちゃうもんはどうしようもない!!
とにかく最徐行で、何事もなく行き過ぎるのを待つのみ。

この辺りは、先程もバッファローが道路上を歩いていた場所です。出易いんでしょうか。
おかげで、かぶりつきでバッファローを堪能できました。
早起きした甲斐があったというものです。

温泉エリアを過ぎ、レイクカントリーに入ると、またもや湖沿いの単調な道。
襲い来る眠気と戦いつつ、一路次の目的地ガイザーカントリーを目指します。

国立公園の元祖を訪ねて~到着まで

2008-08-09 23:36:27 | 旅行:イエローストーン
2008年7月25日(金)、いよいよ出発の日がやってきました。
午前6時、Irvineの自宅を出て空港に向かう。
今回は地元のジョン・ウェイン空港John Wayne Airport(SNA)からの出発なので、
30分とかからずに到着。楽ちんです。
パブリック・パーキングに車を預け、シャトルバスでターミナルへ。
今回は国内旅行なせいか、独立記念日じゃないからか、はたまた地方空港だからか、
セキュリティチェックなどは“ほどほどの厳しさ”で通過しました。
朝マックで朝食を摂りながら、のんびりと搭乗開始を待ちます。

今回利用するのはユナイテッド航空
行きはジョンウェイン空港SNAを7:45am発、デンバー空港DENに11:07am着のUA316。
(あ、でもこれは山岳時間MSTなんで、カリフォルニアとは時差が1時間あります。)
乗継便はデンバー発2:25pmでジャクソンホール空港JACに3:45pm着のUA161。
それぞれ2時間程度の搭乗で、いずれもドリンクサービスが1回ありますが、機内食は無し。
でもデンバーでの乗継でだいぶ時間が空いたので、昼食をとる時間は充分にありました。

デンバー国際空港はユナイテッド航空のハブ空港なので、
3棟あるターミナルの一つが丸々、ユナイテッド航空専用になっていました。
レストランやショップも充実していて、待ち時間でも退屈せずに済みましたよ。
ウルフギャング・パックWolfgang Puckのカフェがあったので、そこでランチ。
「アカデミー賞公式シェフ」といわれるスターシェフのお店と思うと、美味しい気がする?!
(↑単純)

乗継便の到着が遅れてちょっと心配しましたが、小型機だし短時間飛行のためか、
乗客の乗降や燃料等の補充などに時間を喰わなかったので、定刻での離陸となりました。
ドリンクをもらって、水平飛行に移ったと思う間もなく、もう下降に入るような短いフライトで
ほぼ定刻どおりにジャクソンホール空港に到着。

到着前のアナウンスがわざわざ「外に出たら是非周りの風景をご堪能ください」とのたまう。
どういう事かと思っていたら、小型機ゆえでしょうか、乗降にボーディングブリッジを使わず、
オープンエアの階段で外に出るんです。乗客は空の下を歩いて空港の建物に移動する。

ジャクソンホール空港は、実はグランドティトン国立公園の敷地内にありまして、
アメリカで唯一、国立公園の敷地内に造られた空港なのです。
飛行機を降りると、青空を切り取るようにそそり立ったティトン山脈の山並みが美しい。
さっそく写真を撮ろうとゴソゴソしていたら、係員が「立ち止まらないで進んで!!」
だって、景色をご堪能くださいって言ったの、そっちじゃないの~!
仕方ないので歩きながら、それでも意地でなんとか一枚撮りましたよ
確かに、
自慢したくなるのも納得!
な景色です。

平屋建ての小さな空港ビル。
建物に入ってすぐ目の前がレンタカーカウンターでした。
さっそく、予約してあったHertzで借り出しの手続き。
今回の我々の足になってくれたのはこちら
TOYOTAのCAMRYくん
よろしくね♪

何故かWYOMINGナンバーでなく
IDAHOナンバーでした。

そりゃ確かに
お隣の州だけどさ。。。

諸手続きも完了して午後4時半、いよいよイエローストーン国立公園に向けて出発です。

空港を出るとすぐ、ジャクソンホール・ハイウェイに入って北上。
公園の東側を南北に走っており、左手にティトンの山々を眺めながらのドライブとなります。
せっかくの好天なので、途中の展望台で寄り道して記念撮影。
真夏だというのに頂上付近には残雪(氷河?)が残っています。
【Oxbow Bendにて】

野生動物に出くわさないかと期待しましたが、この日は遭遇できず。
ティトンの峰に見送られつつ、イエローストーンNPを目指します。

途中、道の両側の森は、山火事の無残な傷跡を生々しく残しています。
わかりにくいですが、
白っぽく見えるのは全て
燃えて立ち枯れた木々。

遠くの山の斜面まで続いてる。

1988年、イエローストーンでは大規模な山火事が発生しました。
落雷などの自然現象がきっかけで5月24日に始まって、完全に鎮火したのは11月18日。
実に、公園内の36%(東京都の面積の約1.5倍)もの土地が焼けた。
山火事も自然サイクルの一つという考え方なので、積極的な消火活動を行わなかった。
その後も植林などはせず倒木の処理も限定して、自然の回復の様子を観察してるんです。
だから20年経った今もなお、焼け焦げた木々や倒木が残っているというわけ。

一方で、それらの足元に青々とした若木が成長していて、
自然の治癒力を目の当たりにできます。


小一時間ほど走り、午後6時ようやくグラントビレッジGlant Villageに到着。
イエローストーン湖の西岸に位置するビレッジで、ロッジやレストランはもちろん、
ジェネラルストアやガスステーションもある、園内では比較的大きなビレッジ。
ここのGrant Lodgeが今回の我々のお宿です。
お部屋の中はこんな感じ。
2Queen Bedsです。
全室シャワー付きですが、我々の部屋はバスタブ無しでした。
アメニティはシャンプーとコンディショナーと石鹸。ローションは無し。
テレビ無し、冷蔵庫無し、コーヒーメーカー有り、ドライヤー有り。

モーテルタイプの建物なので趣には欠けるかもしれませんが、快適に過ごせましたよ。
あ、でも湖が近いせいか、夕方になると虫が多く出ます。
夕食後、外がまだ明るかったのでトレイルを歩こうかと思ったけど、それで挫けました

夕食は、予約が必要な本格的レストランと、軽食中心のカフェテリアがありました。
カフェテリアは湖に面していて、景色を楽しみながら食事ができます。
メニューはピザやサンドイッチの他に、パスタ・バフェってのがあったので、それをチョイス。

サラダ付きで、
パスタ2種、ソース2種、
サイドメニュー2種、
ピザやデザートもある。
お味の方は“まずまず”ですな。メニューが少なめだけど、値段対比妥当な線だと思います。
日暮れ時の穏やかな湖。

これでも午後8時過ぎ。

緯度が高いので今の時期は
午後9時くらいまで明るい。
夕食後の散歩は虫の攻勢の激しさに断念し、ジェネラルストアへ買出しに。
ここには3泊するのでミネラルウォーター1ガロンボトル、あと朝食用にマフィンを購入。

みやげ物屋は今日は見ずにロッジへ戻り、今夜は早く寝て明日に備えることにしました。

国立公園の元祖を訪ねて~序章

2008-08-09 14:37:33 | 旅行:イエローストーン
アメリカの国立公園は、雄大な自然を丸ごと完全な形で保存することを主眼としています。
日本の国立公園がごく限られた地域の景観保護に終始しているのと比べると、
その規模も、管理局の役割の大きさも、まるでスケールが違う。
だからこそ魅力的で、世界中から人々を呼び寄せるのでしょうね。

イエローストーン国立公園Yellowstone National Parkは、
そのアメリカで最初に誕生した国立公園であり、同時に世界初の国立公園でもあります。
Wyoming州の西北端に位置する広大な園内は、異なった幾つもの顔を持ち、
原始の森や自然の姿を満喫できると言います。
これは、いささか遠方と言えども是非行かずばなるまい!!小さな野望に火が点きました。

旅の準備は半年以上前からスタートしました。
アメリカの国立公園観光は、園内に宿を確保できるかどうかで利便性が大きく違ってくる。
ましてイエローストーンは総面積が四国の約半分にも匹敵する広大なエリアに広がります。
なんとしても園内のロッジに宿をとりたい。
直前でもキャンセルが出ることはあると言いますが、そういうのは往々にして平日が多い。
サラリーマンの哀しさで、土日を引っ掛けなければ長期の休みはとれません。
幸いなことに、こういうロッジは直前(通常1週間前)までキャンセル可能なので、
それを最大限利用し、とりあえずダメ元で1月末にはロッジに予約を入れました。
しかし、半年前でも第一希望の宿は取れませんでしたけど。。。
恐るべし、アメリカン・バケーション

イエローストーンのゲートシティは、カリフォルニアからの場合2つ。
西側のウエストイエローストーンWest Yellowstoneと南側のジャクソンJacksonです。
ウエストイエローストーンは公園に最も近い空港ですが、どうも飛行機の便が少ないらしい。
たまたま取れた宿も公園南のビレッジだったので、ジャクソンから入ることにしました。
ジャクソンへはロスから直行便はなく、デンバーないしソルトレイク・シティでの乗り継ぎ。
どうせなら我が家に最も近いジョン・ウェイン空港から出発できるように検索してみると、
デンバー乗り継ぎで効率のよい飛行機が見つかった。これに決定。

それにしても飛行機での移動となると、途端に旅行費用が嵩みます。これは痛い。。。
レッドアイ(深夜便)を使おうか、それともソルトレイク・シティから車で入ろうか、

いろいろ悩んでいたところ、友達から有力情報を得ました。
我が家では、旅行の手配にエクスペディアExpedhiaというサイトを利用しているんですが、
この中に飛行機とホテルやレンタカーを組み合わせたパッケージというのがあって、
うまくはまると料金的に随分お得になるというんです。
そこで飛行機+レンタカーで検索してみると、かなり割安なセットを見つけました。

実は前回のナイアガラ旅行も、飛行機+ホテル+車で好都合なパッケージにはまり、
結局、ホテル代1泊分くらい浮いた計算になっちゃったんですよ。
ホテルの選択肢が若干制限されるとは言え、これは使えまっせ~

ただし難点は、飛行機のキャンセルがきかないこと。格安チケットだから仕方ないですけど。
サラリーマンには、半年前に夏休みの予定を確定させることはできません~
実際我が家でも飛行機のチケットは最終的に、出発予定日の1ヶ月ほど前にとりました。
おかげで、半年前に調べた時の倍額くらいになっちゃった。
止むを得ない事とは言え、ちょっと口惜しい。。。

ともあれ、そんな具合で旅の準備は完了。
後はダンナがちゃんと会社を休めることを祈るのみ(←これ一番重要)となったのでした。

北京オリンピック開幕!

2008-08-08 16:01:31 | 雑記帳
今日8月8日は北京オリンピック開幕の日ですね。
日本のニュースはこのところ連日オリンピックの話題が目白押しでした。
今後競技が始まると、スポーツニュースで特集とか組んで、一層凄いんでしょうねぇ。

アメリカでも盛り上がっていないわけじゃないんでしょうが、
日本ほどニュース番組で採り上げてない感じがします。
おかげで最近までいつが開会式なのかもよく分かっていなかった。。。困ったもんです。

この大会では、日本の民放テレビ132社が共同で専用サイトを立ち上げていて、
初めてオリンピックをインターネットで動画配信するというので、実は期待していました。
なのにいざ観ようとしたら、どうもアメリカの回線経由では観られないらしい事が判明。

ケチ!!
海外に居る日本人のことも考えて欲しいもんだわ。
動画を通信費用のバカ高い海外ローミングなんぞで観てたら破産するっての~

まあ、アメリカでも主だった競技の放送はされるらしいので、それでも観ますか。
(そのためにわざわざ試合開催の時間を北京の午前中に設定させたという噂もあるくらい)

とりあえず今日は開会式だな。

着付け教室4回目

2008-08-07 17:53:09 | 学校・習い事
前回の更新から随分間が空いてしまいましたねぇ。みなさん、お元気ですか?

私は、旅行疲れが出たのか、ちょっとバテてました。
大した事は無いんですが、喉をやられしまって、ここ数日まともに声が出せません。
声が出ないと外に出るのも億劫になって、ついつい家に引きこもってダラダラすごす毎日
いかんいかん、、、

今日は着付け教室の日。
まだひどいガラガラ声なんですが、生活態度を改めるきっかけと思って行って参りました。

前回までで浴衣の着付けが終わったので、今日からいよいよ着物の着付け。
浴衣の場合、体型補正はしなかったんですが、着物の場合はまず補正から。
下着の間にコットンを挟み込んだり、腰の後ろにタオルを挟み込んだりします。
これをやっておくと綺麗に着られるのだそうです。

それが終わったら長襦袢を着ます。
私が教わっている山野流では上下2つに分かれたタイプの襦袢を使うんですが、
最初は一般的な一体型のモノで練習しました。
しかし練習用に先生にお借りしているものだから、既に半襟が付けてあったので、
近いうちに自分用のを購入したら、半襟のつけ方を習わないと・・・

長襦袢が着られたら、いよいよ着物を着ます。
当然のことながら浴衣とは違うところがいっぱいあるので大変~
ですが浴衣と共通の部分も多いので「違う所を覚えて慣れちゃいましょうね」だそうです。
実際、思っていたよりは簡単に着れました。(あくまでも“思っていたより”ですけど

とりあえず着れるようになったら、帯結びもやってみます。
今日は名古屋帯の一重太鼓。着物の帯結びの基本ですね。
浴衣の場合は体の前で結んで帯を後ろに回すんですが、着物の場合はすべて後ろでやります。
自分は体は柔らかい方なんですが、それでも普段使わない筋肉を酷使して腕が攣りそうでしたよ。
様子が分からないから半身をひねって鏡を見るので、腰もちょっと変
ああ、明日また筋肉痛だわ。。。

でもどうにかこうにか着れました。
意外と様になってるでしょ

着物を着ると、みんな妙にウキウキした気分になります。
先生までも「せっかくだから、今度お教室の後にみんなでランチに行きましょうか」なんて

確かに、着物の時の所作や着崩れの直しを習う機会を作ってもらえると嬉しいなぁ。。。
しかしアメリカのレストランに着物の集団がランチに行ったら、目立つでしょーねぇ