カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

国立公園の元祖を訪ねて~(4)ガイザーめぐり[後]

2008-08-11 23:26:39 | 旅行:イエローストーン
オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
炎天下と熱気の中をさんざん歩き回ったので、さすがに座ってゆっくりしたい。
というわけで、ロッジ裏手のカフェテリアで昼食をとることにしました。

お昼時とあって店内はものすごい混雑でしたが、席を探す我々の視線の先で、
ちょうど食事を終えた親子連れが「ここ空くわよ」と手招きで合図してくれた。
おかげで首尾よく席を確保できました。知らない土地で他人の親切は無条件に嬉しいな
チキンフィレサンドと
ベーコンチーズバーガーで
アメリカンスタイルの
ランチタイムです。

オーダーしてから出てくるまで
ちょっと時間がかかりましたが、
出来立てって感じで美味しい~

店内にOld Faithful Geyserの次の噴出予定時刻が出ていました。
見ると次は2:10pm、射程圏内です。
せっかくなので急いでバーガーを平らげ、ポテトは箱をもらってテイクアウトにして
鑑賞ポイントへダッシュ なんとか予定時刻に間に合わせました。
が、しかし予定時刻を過ぎても全然始まらない~

10分過ぎたあたりで周りの人々の表情もなんとなく険しくなる。
なにせ炎天下 諦めて立ち去る人もちらほら。
結局20分遅れでようやっと始まりました。
Old Faithful Geyser

た~まや~
(あ、花火じゃないって?!)
ここからだと音も聞こえて迫力満点です。
待ってた甲斐がありました。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

半日かけてアッパー・ガイザー・ベイスンを堪能したので、そろそろ次のポイントへ。
車に戻り、メインロードをマディソン方面へ向かいます。
この道沿いにはUpper Geyser Basin以外にも間欠泉&温泉地帯がたくさんあるんです。
Midway Geyser Basin、Lower Geyse Basin、Black Snad Basin、Biscuit Basin等々。。。

ロウアーのGreat Fauntain Geyserの次の噴出予定が午後3時過ぎだったので、
最初にそこを目指すことにしました。
Firehole Lake DRへの右折場所がわかりにくくて一瞬道に迷いかけましたが、
無事予定時刻前にGreat Fauntain Geyserに到着できました。

ここは噴出予定時刻が発表されている園内の間欠泉で唯一、車に乗ったまま見学できる。
でもここまで来たらやはり間近で観ましょう。ちゃんと観賞用ベンチも用意されてます。
Great Fauntain Geyser

開演前はこの静けさ

始まりました!

高さは20mくらいかな?
熱気が風に運ばれてきます。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Firehole Lake DRからメインロードに戻った道路正面にFauntain Paint Potがあります。
マッドポッドMud Podの代表格

泥の池に時折ポコッポコッと
泡が立ち湯気があがる。
ここのは泥が白っぽいので、よく煮込んだシチューの鍋のよう。

トレイルの奥には
Clepsydra Geyser

クレサイドラ=水時計。
かつては3分間隔で時計のように正確に噴出していたのが、1959年の地震以後、常時噴出するようになったのだそうです。

次はメインロードをオールドフェイスフル方面へ戻りミッドウェイ・ガイザー・ベイスンへ。
丘の上から立ち上る湯気が
どこか怪しげ。

斜面の色の変わっている部分は
熱水が川に流れ込んでいる所。

これが湯気の正体
Excelsior Geyser Crater

透き通ったターコイズブルーの巨大な温泉。

ここから更に一段、丘をあがった上にあるのがここでの一番の見どころ。
Grand Prismatic Spring

直径113m、園内最大の温泉。
中央からブルー、黄色、オレンジ、茶色と強烈な色合いのグラデーションです。

とにかく大きくて、写真1枚には到底収まりきりませんので、
動画でどうぞ。
こちら
動画を見ていただくと分かるように、ムチャクチャ風が強い
常に抑えておかないとあっという間に帽子が飛ばされてしまいます。
(実際、温泉内に2、3個帽子が落ちていました。)
その風が温泉の熱気を運んでくるので、ただでさえ陽射しで暑いのに、もう蒸し風呂状態。

川岸に下りてきたら、子供たちが水遊びしてました。暑いもんね~(午後5時だけど)
それを暢気に眺める鹿集団

こんなに人間と動物が近くて
いいんでしょうか?

Biscuit Basinでは小さいけれど綺麗な色合い温泉をいくつか見学。
その名もSapphire Pool

透明度、高っ!!
温泉の色は、その温度と酸性度で変わってくるのだそうです。
高温だと生物が(バクテリアも)繁殖できないので、空の青がそのまま映るんだって。

オールドフェイスフルのビレッジが見えてきました。
ビレッジと道路を挟んで反対側にある温泉域がBlack Sand Basin
ここにもいくつか温泉があるんですが、こんな狭いエリア内で全く色が違うのが不思議。
これは
Emelard Pool

水中に繁殖した黄色い藻の色に空の色が合わさってこんな色になるんだそうです。

他にもOpalやRainbowといった名の温泉もありました。

これはSunset Pool
、、、だったかな?

Black Sand Basinの入り口にあるCliff Geyser
小さいながらも川にまで熱水を噴き飛ばすほどの勢いがある。

これでカイザーカントリーの見学はひと通り終わりです。一日がかりでしたね~

午後6時、オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
夕食を済ませてロッジに帰ろうと思い、まず一番近くのOld Faithful Innのレストランへ。
しかし、予想通り予約でいっぱいでした。
他に近くでレストランはないかと尋ねると隣のOld Faithful Snow Lodgeを勧める。
行ってみると、こちらはあっさり入れました。嬉しいけど、不思議な感じ。。。
最近建て直されて、園内で最も新しいんですって。

店内の雰囲気、
スタッフの対応、
料理のお味、

いずれもGood
そんなに混んでなかったので、2時間近くもゆっくりさせてもらいました。

食後、腹ごなしを兼ねてお土産屋さんを覗いてみる。今日は下見です。
オールドフェイスフルのビレッジは園内最大なので、品揃えも豊富。
そもそもイエローストーンは凝ったお土産が多くて、選ぶのが楽しい

午後8時、そろそろロッジに帰りましょう。
オールドフェイスフルからグラントビレッジまでは車で30分くらい。暗くなる前には到着。
そして、メインロードからロッジへの小道に入ってすぐのところで巡り会いました。
雄のエルクです!

こちらに気付いているでしょうに、草を食みながら悠然と歩いていきます。
距離は5mも無いくらい。近くで見ると本当に大きい。「鹿というより馬だね」とダンナ。
完全ではないけれど角も見事です。

「一日の終わりで、良いもの観られた~」とご機嫌な二人なのでした。

国立公園の元祖を訪ねて~(3)ガイザーめぐり[中]

2008-08-11 16:01:21 | 旅行:イエローストーン
トレイルを歩き始めるとすぐ、道の両側に次々に間欠泉Geyserや温泉Poolが現れます。
“至る所にある”といった感じで、名前のないものも多い。
噴出してない間欠泉は
こんな感じ。

見物人も居ません。

以下、主だったものをご紹介いたしましょう。
Lion Group

奥に見えているのが噴出口。
左右に二つあります。

Sawmill Geyser

ひっきりなしにバチャバチャと熱水を吹き上げていて、ボードウォークがびしょ濡れになるほど。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Grand Geyser

噴出予定が発表される、ガイドブックにも載っている大物。
8~9時間ごとに30~60mも噴き上げるそうです。

Beauty Pool

その名の通り、きれいな温泉

川の向こうで
Daisy Geiserが噴出を始めました。

温泉が点在する平原を、
木製の遊歩道が貫く。

Giant Geyser

これもガイドブックに紹介されている大物のひとつ。

噴出の間隔は不定ですが、大噴出の時は60m以上の噴出が1時間も続くのだそうです。
左側の噴出口からは時折、熱水が噴き出すのが見えました。

Grotto Geyser

変な形~

沈殿物が木を埋めてしまったものだそうです。
1cm沈殿するのに40年もかかるんだって!

川に差し掛かったとき、対岸で大規模な噴出が始まりました。
Riverside Geyser

20m以上噴き上げているのではないでしょうか。
噴出時間も長いです。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

動物の骨に出くわしました。
エルク鹿でしょうか?

トレイルを歩いていて、温泉域の泥の上に鹿やバイソンのものと思しき足跡や糞をたくさん見かけました。
この辺は結構、動物が集まってくるみたいですね。

Morning Glory Pool

朝顔の花のような円錐形の温泉です。
ふちは深みのある青緑ですが、奥の方(かなり深い)は深い青と、なんとも微妙な色合い。

ここがトレイルの終点。途中までは来た道を引き返します。
Riverside Geyserは既に噴出を終えていました。行き当たってラッキーだったな~

Grotto、Giant、Grandと辿り、Sawmill Geyserまで戻ってビックリ。
さっきの騒ぎが嘘のように静まり返っています。
なんだかキツネにつままれた様な気分。
ここからは来た道ではなく、右に方向転換。
それにしても、トレイル上にはこれまでのところ殆ど全く日陰がありません。

帽子、サングラス、日焼け止めは必携です。

Crested Pool

こちらは綺麗なコバルトブルー。温泉の周りを真っ白な沈殿物が取り囲んでいます。

最後の大物
Castel Geyser

園内最古とされている間欠泉。
“コーン”と呼ばれる沈殿物が噴出口を取り囲むように積み上がっています。

今は噴出時刻ではないのですが、それでも時折熱水が噴き上がっていました。


11時半頃に歩き始めて、一周し終えたのは結局、午後1時半近くでした。
炎天下を約2時間。道は平坦ながら、ある意味ハードなトレイルです。