漁船を岸に 舫 う。
ホウ
ふね。もやいぶね。もや(う)
舫
【解字】形声。舟+方。音符の方ホウは、並ぶの意味。並べてつないだ舟の意味を表す。
- ふね。また、いかだ。
- もやい(もやひ)。もやいぶね。二つ並べてたがいにつなぎ合わせた舟。「舫舟」「舫船」
- のぞく。とりさる。
舫う
・船と船とを繋ぎ合わせる。
・船を岸の杭などに繋ぎ止める。
英語では、
fasten(繋ぐ)
work together,share(共有)
漁師やヨットマンの間ではまだまだ生きている言葉のようです。
船・ヨットを波止場(ハーバー)に繫ぎ止めること。
語源は、「もやい=寄り合う」から来ている。
船をつなぐのは【舫】、
労力の共同や利益のことは【催合・最合】と記す。
催合は結(ゆい)、手伝などの共同慣行中最も共同性が強く、
労働の共同のみならず生産手段の共有をも含む。
もやい⇒共同で仕事をする。
モヤイ船・・・・・共同出資して船を造り共同出漁する。
モヤイ網・・・・・地引網を経営し漁獲物を分配する。
モヤイ狩・・・・・共同で狩りに出て獲物を平等分配する。
モヤイ風呂・・・何軒かの家で風呂桶を共同する。
モヤイ田・・・・・共同で田を所有、耕作する。
モヤイ山・・・・・共有林。
わたしの実家は農家です。
小さい頃、他の家の農作業を手伝って労賃を得ることを大人が「出面デメン」と言っているのをしょっちゅう耳にしていた。
ここには詳しく記しませんが、ググるとどうやら土木用語のようです。
わたしも高校生の頃アルバイトで他農家の農作業や土方をして「出面賃」を稼いでいました。
「もやい」から何となく「でめん」を連想してしまいました。
共同、助け合うということが似ているようなので。