かかる君に仕うまつらで 宿世つたなく悲しきこと この男に ホダ されて
伊勢物語 (六十五段)
ハン、バン
きずな、ほだ(す)、つな(ぐ)
絆
【解字】形声。糸+半。音符の半は、攀ハンに通じ、ひきつなぐの意味。きずなの意味を表す。
- きずな。ほだし。
- 牛馬などの足をつなぐなわ。
- 物をつなぎとめるもの。自由を束縛するもの。「羈絆キハン」
- ほだ-す。つなぐ。つなぎとめる。
「情に絆される」とは、よく使うと思います。
でも「つなぎとめる」という意味は少し意外でした。
攀は、登攀の攀で、すがる、取り付くという意味を持ちます。
「ほだされる」は、「ほだす」の受動形。
相手から、自由を束縛されてしまうこと。
羈は、牛馬をつなぎとめるおもがい。手綱のこと。
絆キズナ とは、もともと動物をつないでおく綱の意。
断ちがたい人と人との結びつき。
今年の漢字は「絆」に決まって欲しいかな。。