続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-1-6所有・雰囲気・振動ーSLITⅠ

2019-11-26 06:52:12 | 美術ノート

   Ⅱ-1-6所有・雰囲気・振動ーSLITⅠ

 幾重にも重ねられた四角の鉄板(銅板?)の四隅は、鋲で打ち止められている。
 表面には水平線、そして双璧の切り立った山、深い谷底の一本道、水平線を隠す山の続き・・・。

 開放された空間から天にも届くほどの高い絶壁のある谷底へと続く道、SLIT、細長く切れた道。

 重ねられた鉄板は地層だろうか、古代から続く膨大な時間の凝縮…その上を進まざるを得ない人の道(時間)。

 じつは空は底の知れない洗いがけの虚空で(「風の偏倚」より・宮沢賢治)

 逃避を拒む終わりの見えない道、所有していると思っている空間に束縛され、脈々と時を刻む空間の揺れに対峙している人の時間の在り様は歴史の堆積の上に浮上した泡のようなものかも知れない。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』41.

2019-11-26 06:38:38 | 国木田独歩

 大津とは即ち日が暮れて着た洋服の男である。

 大津はタイ・シンと読んで、他意、芯。
 即ちはソクと読んで、則。
 日が暮れてはカ・ボと読んで、化、募。
 着たはジャクと読んで、惹。
 洋服はヨウ・フクと読んで、様、複。
 男はダンと読んで、談。


☆他意の芯(中心)の則(きまり)は化(教え導くこと)を募(広く求めること)である。
 惹(ひきつける)様(ありさま)には複(二つ)の談(話)がある。


『城』3310。

2019-11-26 06:28:36 | カフカ覚書

とにかく、この点ででも、従僕のとった処置は、おそらく完全に正しかったわけである。最後に、どうしてもおとなしくしようとしない役人は、ひとりだけになった。


☆いずれにしても、ここでは従僕は完全に正しい手本だったのである。
 最後にどうしても落着かないのは先祖の大勢の人たちだった。