続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-1-6 所有・雰囲気・振動ーSLITⅠ③

2019-11-28 07:14:29 | 美術ノート

 地平線に続く道、左右は切り立った壁(山/樹林)である。空に続くトンネルは外部を遮蔽している。地平線の上にある点線は水平線なのだろうか。
 地面と海、高所からの展望である。

 道の前方に立つ眼差しと、水平線の位置にある高所の眼差し、二つの視点が複合的にこの面に内在している。

 平面(二次元)でありながら、空間(三次元)を暗示するこの作品の真意は何だろう。
 存在するが不在であり、見えないが存在しているという振動する雰囲気の所有にあるのではないか。

 ここには実在はなく、感じるための企画の提示が設置されている。
 空間が重複する提示である。時間と空間を封じ込める発想、見えないものを見る眼差しにより見えてくる構築である。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』43.

2019-11-28 07:01:38 | 国木田独歩

秋山は二十五か六という年輩で、丸く肥満て赤ら顔で、眼元に愛嬌があって、いつもにこにこしているらしい。


☆終(命のおわり/死)の懺(罪の赦しを乞うこと)を普く自由な語(言葉)で録(書き記している)。
 念(思い)は拝啓(敬い尊重する)を含んでいるが、秘(人に見せないように隠している)。
 釈(意味を解き明かす)源(元)は、幻が現れ間から教(おしえ導く)。


『城』3312。

2019-11-28 06:51:13 | カフカ覚書

彼が、こんなにわめいたり、愚痴をこぼしたりする理由が、あんまりはっきりしなかった。どうやら書類の分配のことではないらしかった。


☆彼は、なぜ嘆きや苦痛の声がするのかを完全にはっきり分かっているわけではなかった。
 ひょっとすると、書類の分配のためではないかもしれなかった。