2007年4月22日(日)
D'ERLANGER 復活LIVE at 日比谷野外大音楽堂
薔薇色の視界
当日のライブ映像がyahoo!動画で配信中(4月29日まで!)
遂に、デランジェの17年ぶりの復活ライブの日がやってきた。今日は、デランジェファンにとっては、何よりも重要な日であり、また、喜びと歓喜の声をあげる日なのである。会場は、17年前、ピリオドを打った日比谷野音。デランジェにとって、野音は、武道館以上の重みのある聖地と言えるだろう。
野音に着くや否や、会場からリハーサルの音が響いてきた。哲のドラムの音を耳にした瞬間、とまらない鼓動が激しく動き出した。少し先の未来、この会場は歓喜の声に包まれることになるだろう。16時過ぎに着いたのだが、もうすでに多くのファンが会場のオープンを待ちわびていた。色んな人たちがいる。サラリーマン風の人もいれば、kyoのコスプレをしている派手なお姉さんもいる。V系バンドマンのような人もいる。子連れの女性も少なからずいた。ロックキッズっぽい子もいた。往年のファンらしき女性も多々見られた。みんな、この日を待ちわびていたに違いない。
開場は、予定では17時15分だったが、若干遅れての入場となった。最初、立見席のお客さんが並ぶ。300人くらいはいただろうか。その後で、指定席のお客さんが入っていく。僕らは、時間ギリギリになって会場に入った。立ち見のファンが溢れていた。入り口近くでは、物販も行っていて、Tシャツ(3500円)、リストバンド(1500円)、メモリアルジッポ(一万円!)、サック(500円)が売られていた。
野音はすでに超満員。後で発表されたが、今日の客の動員数は3141人だった。
6時15分頃だろうか。ニューアルバムの一曲目のkeinが流れ出す。会場のファンが手拍子を始める。まだ、それほどお客さんのボルテージはあがっていない。そして、喜びのファンファーレが鳴り響く。十字架の幕が上がると、あの4人の姿が・・・ 彼らの姿が見えると、会場のボルテージがあがりはじめる。歓声と悲鳴と手拍子が入り混じる。kyoを拝見すると、彼の存在感というか、貫禄というか、そういうどっしりとしたものが感じられた。そして・・・
LA VIE EN ROSEのあの出だしが・・・ 17年ぶりのライブの一発目は、彼らの最大級の名曲、LA VIE EN ROSEであった。
SET LIST
SE Kein(幕の裏でメンバー待機)
1 La Vie En Rose
2 Sadistic Emotion
3 dammy blue
MC
【thank you!(煽る) よく来たぜ!よく来たぜ!!・・・(ちょっと間を置いて)D'ERLANGERだぁぁぁぁ~~~!(大歓声) 飛ばしていくぜ!! クライムアンドプニッシュメ~ン】
4 Crime & Punishment
5 Dear Secret Lover
6 1999-shyboy story-
MC
【thank you! year...Tokyo! 日比谷野音...待たせたな!×2・・帰ってきたぜ! ここに帰ってきたぜぇ~! 今夜は特別な夜です。17年間、閉じてた扉を開く夜です。その先にある素敵な景色があるのを確かめる夜でもあります。オマエらは歴史的な証人ですね! しっかりと目に焼き付けていってください。いいかい Tokyo! じゃ、淫らなお前らに!】
7 Indecent-two-persons
8 After image
9 Sad Song
10 月光
MC
【(kyo、座る)Tokyo! そんなもんか?!お前らの底力見せてくれよ!×2 外にもいるんだろ?!(と、会場の外の人たちに呼びかける) 声を聞かせてくれよ。(歓声)最高だよ、Tokyo! そろそろ騒ぎたいだろ。声出してこいよ!いくぜ!いくぜ!】
11 So...
12 Lazy Sleazy
13 (なが~~いベースの後)An Aphrodisiac
14 (13に続けてすぐ)LULLABY
MC
【17年前の挑戦状は響いてますか?! 俺たちは響いています。じゃ、ラスト!・・ダーリン!!!!!】
15 Darlin'
En SE HURTS
En1 Incarnation of Eroticism
En2 MARIA
【(肉声で)野音!! (マイクで)いい感じです。今夜会えてよかったです。まだ足りないか!? ・・・この曲を聴かないと終わらないよな? この曲を聴かないと終わらないよな?!!? デラ・・ンジェ(ここでkyoちゃん、ちょっと咬む)(会場:若干笑) このメロディーを送ります!!】
En3 Moon and the Memories (哲のドラムがあがっていく)
END XXX for you(プロモ)
(8月にシングル、9月に今日のライブのDVDリリースの告知があった。そして、2007、2008 ××× ×××××と掲示された)
*決して録音していたわけではありません。なので、MCはところどころ間違えているかもしれませんので、あしからず・・・LIVE終了直後
yahoo!画像にてLIVE映像、配信中!
伝説の、17年ぶりのライブは、主にかつての名曲たちで埋め尽くされた。実にかつてのアルバム(2枚)のほぼすべてを演奏したのだ(歌だと“I can't live without you”以外は全部?!)。新曲といえば、dammy blueとMariaの二曲だけ。ラストのSEでXXX for youのプロモは流したが・・ 新しいデランジェは、きっと次回のZEEPで見せることになるのだろう。おおよそ2時間半くらいのライブだったが、最後までテンションが下がることなく、熱いライブを見せてくれた(HERE)。
現役バンド関係者も相当いたようだ。元BOOWYの高橋まことさん、吉川さん(一郎の兄貴分)、B-Tのヤガミ兄さんとユータ、GLAY、ラルク(kyoとはdie in criesの戦友)、ディル(言うまでもない)、ジギーの戸城さん(?!)、メリーの面々(当然!)、ムック、などなど。デランジェはやはりV系ムーブメントに決定的な影響を与えたバンド。つまるところ、V系はデランジェに帰する、ということか。デランジェは、Xとほぼ同時期だが、その後の道のりは全然違うものとなった。また、デランジェとXはたいへん仲が良くて、一緒にライブをやったり、一緒にテレビに出たり、と、いろいろ活動を共にしている(なにせkyoとtetsuと故hideは同じ戦友だった!)。X japanはV系のパイオニアとして、その名を歴史に残した。他方、デランジェは、短命の花となり、すぐに解散してしまった。が、V系のシーンとしては、X japanと同じくらい、いやそれ以上の影響をシーンに与えたと思う。もちろんX japanのすごさは変わりないが、デランジェもまたすごいバンドだったのだ。
今日は、本当に本当のメモリアルライブだった。うん、17年前の自分も鮮やかに蘇ってきた。ライブ全体としては、かなりかつての音をきちんと再現しているって感じだった。あんまりアレンジなどはされていなかった。17年前の雰囲気を出来る限り忠実に蘇らせているっていう印象を受けた。もちろん細かい部分で音の厚みは増している。だが、17年前と同じテンション、同じ息遣い、同じ精神力で挑んだライブだったと思う。 ・・・お客さんの方は・・・ さすがに17年経ったせいか、ちょっとおとなしい感じだったかな。「サイファー!」とか、「kyo!!!」っていう叫び声もちらほら聴こえたけれど、全体的には落ち着いた感じだった。でも、最後のmoon and the memoriesの大合唱はすごくて、僕もありったけの声で歌ってしまった・・・ あと、アンコールのときにも、時の流れを感じた。多くの人が、疲れちゃったのか、座って手拍子をしていた。もちろん僕も、疲れたので、座りながら手拍子をしたのだが・・・
いずれにしても、バンドの勢いは当時のまま。いや、かつてよりも、安定感があり、グルーブ感があり、勢いがあり、パワーがあり、断然グレードアップしていた。
D'ERLANGERの快進撃は、今、ここから始まるのだ。