散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

ぶつぶつ。。独り言など。。

2008-07-30 04:16:30 | 思考錯誤
私は仕事場へ路面電車に乗ってゆく。
電車の本数は多くは無くて20分に一本だから、我が家から停留所までは徒歩6,7分と言うことも計算に入れて、出かける前に時間を見極めてから出る。乗ってしまうと目的地まで15分で案外退屈しない。外を眺めたり、車内の乗客を眺めたり、本を読んだり、音楽を聴いたり、スケッチをしたり、日記を書いたり、今晩は何を食べようかと言うようなことを考えたりしているうちに到着してしまう。私の利用する時間帯は行きも帰りも大抵空いているので確実に座れるし、どうしてもコーヒーが飲みたければ”カフェ”のある車両もある。だけどたったの15分では落ち着かないので利用することは無い。それに出てくるコーヒーがおいしくない。
美味しいコーヒーを飲ませてくれたなら用が無くとも電車に乗るだろう。
「美味しいコーヒー飲みたくない?ご馳走するよ」と電車の停留所で待ち合わせするなんているのも楽しいけれどね?
しかし残念なことに不味い。
線路際と言えば畑が広がっていたり、森があったり、庭愛好家たちの借庭地帯が左右に点在して、この路線は割合気に入っている。

今から何を書こうとしているのか?取り立てて書くことが無いのにキーボードをいたずらに叩いているわけで、ろくな話は出てこないだろうから、暇をもてあましている人だけこの先に進んでください。

そして今日も電車に乗った。

天気の所為か頭がもやもやしているので考えることも読むことも出来ずにぼんやり外を流れる景色を眺めている。頭が働いていないので、外に何が見えるのかちゃんと把握していないはずだけれど、"そこ”に”これこれ”のものが在ると言う記憶が流れる景色に重なって、"見て”いるつもりになっているだけだ。

停留所を降りると後はひたすらまっすぐに10分歩く。運動としては少ないけど動かないよりはましなのだと思っている。
道すがらスーパーマーケットもあるし、まあ不便はしない。
道路脇にはスズカケの並木があってその足元の緑地帯にマッシュルームがぽつんぽつん生えているのを見つけてしげしげ眺めたり、スズカケの実を蹴飛ばして歩く。マッシュルームはもうかなり傘が開いてしまい美味しそうには見えなかった。
もっとも車が走る脇だし、犬の散歩痕跡が沢山残っているのを見れば、その茸を収穫する気にはならないけれど。(そういえば今年も茸探しに行かなきゃ)
マッシュルーム1個2個3個4個。。。12個数えたところにスーパーマーケットがあってオヤツを買った。
空が暗くなって穏やかでないのであわてて仕事場に駆け込むと間もなく雷が鳴り始めた。
私は雷が嫌いでもあり好きでもある。雷の音が神経に障るがバリバリと空気を裂く音は気分がすっきりする感じも在る。近くに落ちたりすると怖いとビクつきながらもぴかぴか光る稲妻はきれいだし、大体雷が鳴りはじめる時の雲空模様は魅力的だ。
雷が石英の多い砂地に落ちると雷管石と言うものが出来ることがあるけれど、昔それが欲しくてたまらなかったものだ。もちろん今でも欲しい。
ごろごろバリバリと始まった時、私は無事に仕事場について、コーヒー(これはインスタントで美味しくは無いのだけれど)を淹れてまだおやつの時間でもないのに"おやつ”を取り出して食べた。雷を聞きながら"おやつ"を見ていてそこに共通点があるのに気がついた私は一人で勝手にほくそえんだ。
"おやつ"は"エクレア”だった。
"エクレア”(éclair)はフランス語の「稲妻」だから、私は雷の音や光に脅かされつつ、稲妻をぱくついていたと言う話。(話の落ちとしては少々弱い)
"稲妻”を食べ終わってしばらくすると黒雲が消えて太陽が顔を出すとまた気温がぐんぐんあがってゆくのが感じられた。
絵の具が乾くのを待って一休みしている時、急に眠たくなって片手に鉛筆、片手にノートを持ったままほとんど気を失うように眠ってしまった。ほんの10分くらいのことだったけれどどうにも抵抗しがたい睡魔だった。目が覚めてみるとまだ描きかけだったはずの絵がすっかり完成していた。。。っていうことがあるなら良いけれど、そういうことは残念ながら起こらない。
後一月で何とか準備を終えないければならないのだから、寝ている場合じゃないのだ。

そうだ! マグデブルグでストーンヘンジと同じ様な遺跡が発掘された。素材は石ではなく木だそうだが規模としては大きく直径119mほどのサークルだと言う。こういう話はわくわくして楽しい。

これは今日の話題として取り上げるだけの魅力ある話だ。
電車に乗って仕事場に出かけてエクレア食べて居眠りしてしまうような退屈な話とは違う。





 ココナツ・パイナップルアイス。
階下のスーパーで売っているスペイン製。美味しいし、いでたちが可愛い。