ROKSANのつぶやき

独断と偏見に満ちた時遊人の日記

WELLFLOAT導入

2012-12-30 19:04:20 | オ-ディオ


WELLFLOAT導入から1週間が過ぎて音も落ち着いてきたので改めて感想を書こうと思います。先日の自宅試聴からはや2ヶ月が過ぎてやっと導入することが出来ました。

以前のことは拙ブログにも記載しておりますが、丁度今良いタイミングでヤマテツさんのブログでも紹介して頂いておりますのでそちらの方も参考にして下さい。

さて、前回自宅試聴した時にはエージングなど全く必要が無い状態でしたが、今回導入した際には暫くは音が安定しないで、日によっては「設置しなくてもあまり変わらないのでは?」と思う事もあり不思議な状態が続いたのも事実でした。

先日の「静」ケーブルスタビライザーCNC20-200の効果があまりにも凄かったので、WELLFLOATを設置しない状態でもそこそこ音楽が聴ける事もありその状態に現を抜かしたわけではありませんが導入までズルズルと時間が過ぎていきました。

今回、導入したWELLFLOETはこちらのPro Ⅱです。幅が295mmとぎりぎりFC-5000の足にぴったりのサイズで奥行きは400mmと少し余裕があるものです。

ジークレフさんに発注した時はあいにく在庫が無く先週末に出来上がってきたものを取りに行きました。出来立てのほやほやと言うこともあるのか音がなかなかしっくりこなくて本当にLanciastさんに相談しようと思いましたが丁度1週間が過ぎた頃から安定した再生音がFC-5000から出てくるようになりホッとしております。

余談ですが設置は私ひとりで行いました。FC-5000を抱えてWEELFLOATに載せる際にバランスを崩して傾いた時には「やってしまった!」と正直思いました。しかし幸いにもFC-5000の重心が高い位置にあった為に僅かな力で回復出来たのは本当にラッキーでした。重量級のスピーカーを設置する時はくれぐれも一人では設置しないようにしてください。私の場合は単なるラッキーであったとしか言えませんでしたから。

いつもながら前置きが長くなりましたがこれからが本題です。音質の変化は以前に書いたのと変わりはありませんが、ただ今回の導入で一番気付いたことは、付帯音が無くなって飽和寸前だった状態に少し余裕ができたと言う感じで、決して低域が締まる状態とは違うと言うことです。

低域の量は充分に出ておりその質も本質的に変わらないと思います。ただ、ノイズフロアーがぐっと下がって聴こえなかった音が聴こえてくるようになったのは当たり前ですが、余分な振動が無くなった為に倍音が非常に綺麗に上下に伸びていっています。


これは、クラシックのオーケストラで顕著でゴローさん推薦のラモーのサンフォニー・イマジネール(空想のシンフォニー)など、豊かな低域に支えられた弦の響きが空間にどこまでも伸びていく様子が気持ち良く身体に染み込んで来るようです。

今まで少し煩わしさが見え隠れしていたDISCでも綺麗な倍音を伴って空間に漂い、消え際もスーッと何のストレスも感じさせない状態で消えて行きます。

そして、低域から高域までスピードが整ってスーッと立ち上がっていく様子は快感の何ものでもありません。正確に再現された音楽の凄みがより明確になってこちら側に浸透してきます。音楽を聴いていて幸せだと思える瞬間ですね。

WELLFLOATの最大の長所は副作用が無いと言うことだと思います。これは「静」も同様で、何をしても音は変化しますが良くなったところがある反面、悪くなったところが必ずあったのですが、これには殆どそのようなことがありません。これは凄いことだと思います。

やっとこれでスタートラインに立てた訳ですが、これからも少しずつ自分の感性に沿ったチュウニングをして行きたいと思っています。

システムの不思議

2012-12-24 15:20:43 | オ-ディオ
昨日、Rayさん宅でOTLアンプを試聴できる機会があり、上様と二人でお伺いしました。

上様は始めてのRay邸訪問でしたので、今までの音は全く聴いていないので小生の拙い説明を交えながら聴かせて頂く予定でありましたが、お伺いした時にはもう既にアンプがセッティングされており配線のチェックをされている途中でした。

どうも左のチャンネルから音が出ていないようで色々とセレクターや配線を繋ぎなおして再度音だしされましたが以前左のチャンネルからは音が出ないようです。どうもラインケーブルが怪しいということでMITのラインケーブルをチェックしたところやはり断線しているとのことで、他の物に交換して聴き比べを開始しました。

今回持ち込まれたOTLアンプは大手電器会社にお勤めされている方が趣味で製作されている物で、白いお髭のウサギさん宅で鳴らされていた物と同じ方の製作によるものです。

セットアップも終わりいよいよ待ちに待った聴き比べが始まりました。上様が今回初めてRay邸の音を聴かれると言うこともあり最初にマッキンから聴かせて頂くこととなりました。

CDをP0にセットして試聴が始まりましたがどうも音が変です。いつものRay邸の音ではありません。元気が無く何か詰まった感じで抜けも悪く立ち上がりのスピードもありません。

Rayさんは当然気付いていらっしゃったと思いますが、開始に手間取った経緯もありとにかくこれはこれで早速OTLアンプの試聴に移りました。しかしながらOTLアンプの方も何か寝覚めが悪いような感じでいまひとつシャキッとしません。「何か変だなぁ」と思いつつも試聴は続いておりました。

CDがストップすると製作の方が「使っていないマッキンのメーターが振れている」とおっしゃって「このままではマッキンの真空管に過多の負荷がかかってよくない」と言うことでした。

信号が32Lからパラレルで出しており、これをシングルだしにすることにして再度試聴が始まりました。すると今まで変だと思っていた音に活気が戻ってやっと普通の状態に戻った感じの音になりました。

やっとこれからが試聴のスタートです。製作者の方からは鬼太鼓座やパイプオルガンのCDで低域の出方をチェックしたいとの事でした。Ray邸はサーロジックのスパーウーハーを使用されておりますので、これも今回はこれをパスする設定にして再度試聴しました。

OTLアンプは低域の制動に優れているようでこのようなCDでのチェックをされているようです。このCDはRayさんもお持ちのようで小生も以前何度か聴かせて頂いたことがあるCDですが、Ray邸の変化が大きくて小生も以前の音の印象が曖昧で評価のしようがないほどでした。

Rayさんもチェック用のCDをかけてチェックしておりましたが何だかコメントがありません。その後CDからレコードへと移り色々な物がターンテーブルに乗りましたがどうもいまひとつ良い感じの音が聴こえて来ません。

上様から「静」のターンテーブルシートを試したいとの提案があり早速セッティング、これも上様持参のレイチャールズのライブ盤が先程とは観客の人数が明らかに増えているかのように聴こえて、ライブ会場に変身したかのような鳴り方に変わりました。

凄い変化でしたが、私はまだまだ本来のRay邸のサウンドには程遠いような感じが続いておりました。この変化に気分を良くして色々なレコードを次から次へと聴いていきました。

一通り聴いた後で今度も上様持参の「静」の制震ボードNCB4246を試してみることに。これは先日オルフェのサンバ邸でも非常に効果があったとのことで、CDスタビライザーSCS-120が使えないVRDSには絶対の効果だそうです.

P0の下にセッティングしていざ試聴開始。これには一同びっくりで「こんなに変わって良いものなのか?」とはRayさんの弁。「ウエルフロートを敷いているのにもかかわらず、これ程の変化が起きることが考えられない。」とまたもやRayさんの弁。

私も同様で今まで低域と高域のスピードが整ってないのかいまひとつ乗り切れなかった音がぐっと実在感と伴ってこちら側に迫ってきました。私もこのボード(ncb4246)を聴くのは初めてですが、「静」のアクセサリー全てに共通して、音の芯が明確になり全体域のスピードが整って音楽の浸透力が増して聴いていることが楽しくなるような変化」がここでも確認できました。

しかしながら何時も思うことですが何故だか解りません。この効果に気を良くしてマッキンの方に設置してあった細巻君(CNC20-200)をOTLアンプに設置しました。

ただラインケーブルの入力に設置しただけなのに、低域の制動力が明らかに向上して今まで少しばかり薄く感じていた低域に力強さが加わりウエルバランスになったアンプからは素晴らしい信号がスピーカーに流れているらしく、ご機嫌な音楽がエクスクルーシヴから放出されています。OTLアンプの製作者の方も当然ながらエンジニアですから、この変化を目の当たりにされて困惑されている様子が私にも感じ取れました。

こんな音で音楽が聴けたら素晴らしいと心底思ったのは私だけではないでしょう。ここで聴いてみたかったロドガブのジャパンライヴをリクエストしましたが、Rayさんから「DVDにしませんか?」と一言。断る理由などありません。素晴らしい絵と音に一同魅了されてしまいました。拙宅でテレビで観るのとは次元が違いすぎますね。Ray邸でプロジェクターの絵を観る度に「今度こそはプロジェクター」と言う想いを強くするのですがまだまだ実現するには長い道のりがありそうです。

時間が過ぎるのもあっと言う間で午後6時を大きく過ぎておりましたのでこれでお開きと言うことになりましたが、最後にRayさんの奥様が少しだけOTLアンプを聴いてみたいということでこれが最後になりました。「中域の綺麗なアンプですね」と的をえた批評にびっくりしました。

OTLアンプが撤去されたところを見届けて私たちも失礼しようと思ったのですが、ここでRayさんから「もう一度制震ボード(NCB4246)
をしいてマッキンを聴いてみたい」との申し出があり再度セッティングをして聴いてみる事になりました。

これには奥様も同席でダイアナ・クラール「ラヴ・シーンズ」をリクエスト。「いままで聴いていたダイアナ・クラールが春過ぎから思ったような音から変わって鳴らなくなった」とは奥様の弁です。私もその片棒を担いだひとりではないかと反省しておりましたが、NCB4246を敷いたマッキンからはこれぞRay邸サウンドと言うような素晴らしい音が流れてきました。

これには奥様も満足された様子でやっとこのCDが聴ける様になったとのことです。流石にプロの音楽家の耳は最初の1音が発せられたとたんに「全く変わった音になりましたね。音に芯ができて音楽のバランスが整ってと・・・・。」

奥様は何時もRayさんの音を聴いていますがオーディオとは無縁で、ましてや「静」など全く知る由もありませんが最初の音が発せられた瞬間に「静」の音の真髄を見事に言い表しました。これには私も上様も脱帽でかたなし状態になってしまいました。

御夫婦で音楽に触れられるという何とも羨ましい環境にあるRay邸での楽しい時間もこれで本当の最後になってしまいました。
上様からは「オーディオボードとターンテーブル・シートは置いていきます。また今度こられる時に持ってきていただければ良いですよ!」と一言。もうRayさんも離れられないことでしょうね。

しかしながら何時も聴いていたRay邸の音が今回ほど違って聴こえたことはありませんでした。如何してかという事を小生なりに考えてみましたが、ケーブルを何度も付け替えるごとに重いラックを何度も動かして、プリに接続する時にもプリが動かないように押さえつけながらのセッティングでしたので、プリアンプが受けた振動も落ち着くまで時間がかかるのではなかろうか?

少しオカルトっぽいですがスピーカーなども何度も動かした後は音が落ち着くまでに時間がかかることがあるようです。全くの想像で確信みたいなものは殆どありませんが・・・。

まぁ、何とも不思議で色々なことを体験できた1日でした。しかし、オーディオは奥が深くて解らないことが多いですね。

オルフェのサンバ邸覚醒!

2012-12-09 21:57:49 | オ-ディオ


久々にオルフェのサンバ邸にお伺いしました。

以前お伺いした時には、まだ、ご本人もまったく自宅の音に満足できるレベルのものではなかったので、色々な方の意見やウエブ上の

書き込み、雑誌の評価等も参考にして手探り状態で進んでいた頃だったようです。

確かに、可能性のある音の片鱗はしておりましたが、音域のバランスがまちまちで決して納得できるものではなかったように思います。

その後のご本人の努力は相当なものであったと察しがつきます。その証拠に熱心にマイミクのお宅を訪問されて自宅の音に磨きをかけていらっしゃいました。

拙宅にも来ていただきまして、拙宅のシステムの音も聴いて頂きましたが、オルフェのサンバさんからは過分な評価を頂き

「好みが近いようです」とも仰っていただきました。

しかしながら、マイミクの上様からは厳しい評価をせれたようで、オルフェのサンバさんも自信が無くなりそうになったようです。

上様にしてみれば、「将来に対する期待を込めての酷評であった」との事ですが・・・。

その、上様からの推薦である「静」ブランドのスピーカーケーブルを採用されてから急速にシステムが良い方向に向かっていったようです。




そして、尾崎さんの訪問クリニックでシステムのバランスが飛躍的に改善されたようで、極め付きは「静」CNC-20-200の導入でした。

今回、オルフェのサンバさんから「どうにか聴いて頂ける状態になった」とのお誘いがあり、上様と2人でお伺いする運びとなりました。

いつもながら、前置きが長くなりましたがいよいよ本題です。まだ、上様が到着していなかったのですが小生のフェイバリットである

ヘイリーローレンから始まりました。

前回とは比べようがないほどバランスの良い音楽が流れてきました。「なるほど、これならば聴く事が楽しくなった!」というオルフェのサンバさんの言われることが納得出来るほどの変わりようです。

しかし、まだ低域が重苦しく団子状態でいまひとつ抜けきらない音がしています。オルフェのサンバさんから「忌憚の無い意見を聞かせてください」と言われておりましたので、そのようにお伝えしました。

正直、まだまだ改善の余地がある状態で安心して音楽に浸ると言う状態には至っておりませんでした。

やはり、違和感がある状態では聴いていても音楽に没頭できません。

そうこうしている内に上様が到着されました。そして、課題であったリンダ・ロンシュタットを・・・。

次に小生持参の3,2&1 Yousuke Onumaです。



ギターとベースのスピードが整っていない状態で聞いていて面白くありません。これではシステム自体に問題があると思いました。

突き刺さるように飛んでくるギターに対してドロドロとして鈍重なベースの音が遅れてくるので音楽を聴くには厳しい音でした。

次にかけた神尾真由子も低域の倍音が伸びていないのでただただ厳しいだけのバイオリンが響いております。



そこで、上様から持参されたCNC20-200をバイワイヤー接続されているケーブルにそれぞれに設置することにしました。

今迄はバイワイヤー接続している2本のケーブルを纏めてひとつのCNC-20-200で被せておりました。それでも、「低域の解像度が上がって飛躍的に良くなった」

とオルフェのサンバの談でしたがこれが大きな問題であった事など知る由もありませんでした。

私自身もケーブルを一纏めにすることがこれ程までに音に影響を与えるとは思ってもみませんでした。

確かに別々に設置することが良い結果になるとは思っておりましたが、これ程までに気になっていたことが全て改善されるとは想像の範囲を大きく超えていました。



全く鳴らなかった3,2&1は冒頭の音が鳴った瞬間から全然違う低域が聴こえてきました。重苦しく団子状態になっていた低域が気持ち良いほどにほぐれてスピード感を伴ってギターに絡んできます。

私とほとんど同時にオルフェのサンバさんから歓喜の声が上がりました。低域から高域までスピードが整って何の違和感もありません。聴いていて気持ちの良い音楽が部屋中に満たされているのがわかります。

どうしてこのようになるか解りませんが、バイワイヤー接続されているケーブルを一纏めにしてCNC20-200を設置してはいけないことだけは確かです。

こうなればしめたものです。次から次へと聴いてみたくなります。神尾真由子もヘイリーローレンも先程までとは別次元の音が聞こえてきました。

Ray邸で聴いたフラメンコのCDも見事なバランスで再現されています。これは圧巻でした。

そんな状態で上様持参のレコードを聴いてみる事になりました。次の実験は「静」のターンテーブルシートを試してみることです。

小生は尾崎さんのところでCDスタビライザーと絨毯等と同時にこのターンテーブルシートも聴いていたのでこのシートの素晴らしさは確認済みでした。

先程のリンダロンシュタットとスーパーギタートリオのライブ盤をレコードで聴かせて頂きましたが、これも以前のレコードの音とは全く違った素晴らしい音が聴こえてくるではありませんか。

これに関してはオルフェのサンバさんも大変苦労されたとの事で、細かいことはお伺いしませんでしたが出てくる音に納得させられました。

それにしてもこのアナログの音は素晴らしかったです。これを聴かされるとCDの音が如何に淡白であるか思い知らされました。

マイソニックラボのシグネチャー・ゴールドの話題もあがりましたが私にはこれで十分な気がします。

当然聴いておりませんので聴くとまた違った意見になるかもしれませんが・・・。

CNC20-200のダブル使いの音があまりにも素晴らしいので、ロドガブのジャパンライブのCDをリクエストしましたが、オルフェのサンバさんはこれでもこのCDを聴く自信がないようでしぶしぶトレイに乗せてくれました。

冒頭、1発目が発せられた瞬間から部屋中がライブ会場の空気に満たされました。

これにはさすがの上様も椅子に座りなおして真剣に聴いております。

それほどまでに上様を本気モードにしてしまうと言えばどれ程素晴らしい音楽が聴こえているか想像できると思います。

「もうこれで良いじゃないですか?」と言うとオフフェのサンバは「まだ、スパイクも設置しないといけないし、まだまだですよ!」

などと言ってくれます。

悔しいけれど、本当に羨ましくなるほどに素晴らしい音でした。