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ROKSANのつぶやき

独断と偏見に満ちた時遊人の日記

オーディオに於けるコストとは何だろう?

2014-08-08 21:18:50 | オ-ディオ
最近、特にオーディオに対するコストパフォーマンスと言うことが気になって仕方がない。

本来コストパフォーマンスはあって当然なのであるが、

ことオーディオに関しては大きく意見が分かれる状況であるように思う。

最近、ファンダメンタルの電源ケーブルを購入したのですが、10800円でも「ぼったくり」と

書かれているのを見かけるといったいコストパフォーマンスとはどういうことか考えさせられる。

確かに線材だけの価格は数百円かも知れないけれど、それを単純に製品価格と比較するのはどうだろう。

その上にそのケーブルの効果も人それぞれであるし、絶対に安いと感じる人もいれば

全く、見合った価値が見出せない方も居られるとおもうが、それをトータルで考えた時に

そう簡単に良い悪い(コストパフォーマンスが高い、低い)と判断するのは如何なものであろうか?

コスト的には安価なものであるが、トータルの音決めをした時の作業(費用)対効果はいくらかかったのでしょうか?

ハードばかりが持てはやされて、その裏にかかったソフトの価格など無視という国がこの日本ですね。

不思議とこの国はソフトの面にはお金を払う習慣がないのか・・・。

残念ですが何時までたっても3流で振興国から抜け出せない。

当然ながらケーブルにウン百万円も出せる方はそもそもこんな話には乗ってこないし、

当然、コストパフォーマンスなど当てはまる訳でもなく、

兎に角「高いものの方が絶対に良い」と信じ込んでいらっしゃる方が殆んどですから。

しかし問題なのは、こんな決して高価でもないケーブルにまでも

「見た目が悪い、もう少し価格ににあった物」などと平気で言う方がいらっしゃるので、

これも反対の意味で困り者です。この価格で見た目優先とは・・・。

音が良ければケーブルなど目立たない方が宜しいんじゃないでしょうか。

その感覚の方がずっとまともだと思うのですが・・・。

いつもながら、話があらぬ方向に行ってしまって「最近、欲求不満なんでしょうか?」

企業の製品コストというのはそう簡単に計れるものでは無いと言いたいのです。

企業として製品にするには、膨大な数のカット・アンド・トライがなされているということです。

たかが線材でもそうですし、スピーカーユニットや抵抗、コンデンサーやその他の部品にしても、

どれだけの数から選別しているのか計り知れません。

わたしは決してメーカーの人間ではありませんし、メーカーの中にもいろいろな企業がありますので

全てに当てはまるとは言いませんが、それでもメーカーとしては最低限の安定した性能を提供する

使命がありますので、たとえば真空管をヴィンテージの物に変えると信じられないぐらいの

パフォーマンスを発揮するメーカーも事実ありますが、そんな、安定供給出来ないものは

製品としては採用出来ないということです。

また、ユニットにしても、個体差がありますから左右の特性を合わせるために

これまた膨大な中からの選別がされています。

「ただただユニットの価格がこれだけだから製品の価格はこれくらいがが妥当である」とは

単純に比較が出来ないのはあたりまえですし、

高価なユニットを製品に纏める一番重要な作業に

いくらコストがさかれているか解りません。

素材にしてもロットがありますからそのロットを賄えるだけのものが確約できないと製品にはできないのです。

このことはオーディオだけではなく全ての生産品に当てはまります。

製造業に少しでも関わったことのある方なら直ぐに理解してもらえるでしょう。

全てとは言いませんが、製品になるまで途方もないコストがかかっています。

製品としての価値は、みてくれや使ってある部品の価格で

判断できるような単純なものではないと断言できます。

また企業として、そうあって欲しいという事を強く望みます。

個人レベルでどうこう言うのはまだ良いのですが、

そんな浅い知識で他人を巻き込むのはやめて欲しいものです。