金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

インフレ情報を再チェックしてS&P500弱気相場入り

2022年06月14日 | 投資
 米国株は先週金曜日発表された5月の消費者物価指数が8.6%と予想より高かったことを受け大幅に売られたが、週明けの昨日もまた売り込まれた。
 投資家が一番注目しているS&P500は3.9%下落し、弱気相場入りした。弱気相場は英語でBear market。熊は強そうに見えるが、立ち上がって上から圧し掛かろうとする姿が相場の下落を示唆するという話を若い頃聞いた記憶がある。弱気相場の定義は直前の高値から株価が20%以上下落することだ。S&P500は今年1月の高値から20%以上下落したので弱気相場入りしたことになる。
 金曜日の下落に加えて月曜日も大幅下落を続いた理由の1つは、仮想通貨が大幅下落したことがありそうだ。私は仮想通貨に手を出していないので詳しいことは分からないが、Bitcoinが1日で15%下落したそうだ。
 投資家は連銀がインフレ退治のために一層の金融引締めに向かうと判断し、リスク資産の圧縮速度を高めたため、一段の売りを呼んだということだ。
 連銀は今日から2日間の政策決定会合を行う予定で政策金利の引き上げが確実視されている。問題は金利の引き上げ幅で先週末までは、大方の人は0.5%の引き上げを予想していた。
 ところがWSJによると昨日時点では約28%の人が0.75%の金利引き上げを予想しているということだ。一週間前はわずか3%の人が0.75%の引き上げを予想していたに過ぎなかったのだが。
 また昨日時点では金利先物市場では約85%の確率で年末までに政策金利が2.5%まで引き上げられると予想されている。
 インフレは当初予想していたより長く続くのでないか?という懸念が投資家の弱気度を高めている。
 そんな中でインフレ緩和材料というと中国がサプライチェーンを再開して輸出が拡大したというニュースがある。サプライチェーンの目詰まりが解消されることは好材料だが、目先どの程度インフレ率が鈍化するかということを予測するのは困難だろう。
 とりあえず水曜日に発表される連邦公開市場員会の結果待ちである。
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