金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

エバーノートのインポートフォルダ、強力な助っ人だが・・

2013年06月21日 | デジタル・インターネット

デスクトップPCとタブレット、スマートフォンを併用する場合、強力な助っ人になるのがエバーノート。PCで作成した資料を外出先でタブレットやスマートフォン経由で簡単に操作することができる。今週末は20名ほどの団体で尾瀬沼から尾瀬ヶ原を歩く予定なのだが、こういう場合の会計作業もエバーノートを活用すると便利だ。自宅ではPC上でエクセルを使い、収支計算表を作っておき、これをエバーノートに載せておく。旅先では必要に応じてエクセル上の数値を変更することで簡単に収支計算を完結することができる。PC上のアプリケーションで作成したワード、エクセルなどは簡単な操作でエバーノートに送ることができるが、エバーノートには新たに作成したり、変更を加えたファイルを自動的に吸い上げる機能がある。それが「インポートフォルダ」という機能だ。

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エバーノートの「ツール」の中の「インポートフォルダ」をクリックして、保存したいファイルが入るフォルダを指定しておくと、ファイルが自動的にエバーノートに転送されていくから大変便利だ。

便利過ぎるツールだが、問題が一つある。それはエバーノートには1ヶ月の転送量に上限があり(プレミアムという有料サビースで1ヶ月1ギガである)、頻繁に大量のデータを送っていると上限に達する可能性があるということだ(容量アップには追加料金がかかる)。今すぐ上限をヒットすることはないと思うが、一部のフォルダをインポートフォルダから外して手作業で処理することにした。

もう一つ私がエバーノートをよく利用しているのが、NPO関連で届くメールの整理だ。NPO関連のメールは特定のアドレスに入ってくるので、そのメールをエバーノートに自動転送するように設定してある。こうしておくと、数日自宅をあけることがあっても、外出先で簡単に読むことができるし、後から検索することも簡単だ。

このようにエバーノートという便利なツール。無料版もあるが、機能を使いこなすには、有料版を使う必要がある。有料版は月450円または年4,000円である。ノートを買うことを思うと安いのだが、私が秘かに恐れていることは、エバーノート依存症になってしまうことである。エバーノートの便利さに慣れて足抜け出来なくなったところで、急に値上げをされたら大変だなぁ、と秘かに警戒しているのである。

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「株高」としてのアベノミクスは終わった

2013年06月21日 | 投資

昨日(6月20日)の米国株は前日のバーナンキ議長の債券購入プログラム終了予想発言や中国の景気減速懸念を受けて全面安。S&Pは心理的な節目の1,600ポイントを下回って1,588ポイントまで下げた。下落率は2.5%だった。日経平均シカゴ先物は225ポイント下げているから、円安という好材料はあるものの今日の日本株も大幅下落で始まるだろう。

連銀は米国経済の復調に非常に楽観的な見方をしているが、昨日発表された失業保険申請数が市場予想より悪かったなど、足元の数字は乱反射しているようだ。

エコノミスト達の予想よりも早くスタートする可能性が高い米連銀の債券購入プログラムの縮小は何を意味するのだろうか?一つは先進国による巨額の流動性の供給はエマージング市場に歪みを生んでいたが、その歪みを抑えようという狙いはあるだろう。また自国においてもこれ以上QE3を続けても、雇用改善効果よりも資産バブルが起きるリスクが高いという判断もあるのだろう。

資産バブルといえば、アベノミクス効果で一時は5割程度上昇した日本の株価だが5月中旬以降下落が激しい。その下落度合いの激しさは月刊誌ではとても追いつけない。今月上旬に発売された文藝春秋に石破自民党幹事長と前原民主党衆院議員の対談(参院選後の「この国のかたち」を語る)記事があるが、もし今日あたりに対談が行われていたら、両者の発言内容はかなり異なっていただろう。

以下一部記事から引用。石破「安倍政権となって半年ほどで株価が約五割上昇したわけですが、株を持っている一部の富裕層だけでなく、いかに一般の方々に経済が良くなったという実感を持っていただくか。それが(参院選の)カギになると思います。」

前原「『アベノミクスに騙されてはいけない』ということを強く訴えていきたいと思っています。・・・アベノミクスの効果、つまり光が強いほど、その影となる副作用も強い。・・・世界中が日本にならって、一斉に金融緩和に走りつつあり、このままでは日本発の世界的バブルに繋がりかねない。」前原「まず外国人投資家が買い、国内の機関投資家が続き、最後に国内の一般投資家がついてくるというのが、目下の株高の構図なわけですが、・・・外国勢は売り抜けを図ることは間違いない。最後にババを引くのは誰かという話です。」

前原さんの意見は半分外れて「世界中が一斉に金融緩和に走る」ことはなく、逆に米連銀はQE3の出口を示唆した。しかし残り半分は恐らくあたり。つまりアベノミクスで「円安・日本株高」が起きると予想したヘッジファンドなどすばしっこい連中はこの半年で大儲けし、後からノコノコとついていった一般投資家はババを掴んだ可能性があるという構図だ。

さて近づいてくる参院選。株価の下落が続いていると「株を持っている一部の富裕層」(私は『株を持っているのが一部の富裕層」とは思わないが、石破さんの言葉を引用)には、逆資産効果による失望感が広がるとともに、一般の人には「物価は上がるが給料は上がらない」という失望感が出始めるかもしれない。

はっきりしていることは、日本株も金融相場は終わったのである。アベノミクスが株高演出装置だったのか実体経済改善策だったのかが問われる時がきた。だが市場が移り気なように、選挙民のsentimentも移り気だ。今日あたり二人が対談をすれば何をいうのか興味のあるところだ。

コメント (1)
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