追憶の彼方。

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地に落ちたアメリカ…(5)キリスト教の大罪

2018年04月06日 | 国際政治
フロリダで聖書の言葉を刻印したライフルが発売され話題になっている。商品名は「Crusader(十字軍戦士)」。
盾の一方の側面中心に十字架と共に「テンプル騎士団」(中世ヨーロッパで活躍した騎士修道会、)の絵が刻印され、反対側には「わが岩なる主は誉むべきかな。主は、いくさすることをわが手に教え、戦うことをわが指に教えられる」という旧約聖書の詩編144編1節が刻印されていると言う。
アメリカ福音派の指導者達は憲法そのものが神の霊感を受けた憲法学者が書き記したものであるから、神は吾らアメリカの為に特別なものを用意しておられたのだとして銃保持を正当化している。
福音派は聖書は預言者や使徒を通じて語られた神の行為(啓示)を聖書の記者が聖霊によって与えられた霊感と言う物差し(カノン)によって書かれた正典であるとして啓示・霊感・正典を最重要視する。聖霊などと言う実体の無い物に重要な役割を担わせるところに胡散臭さが漂うが、確かに啓示・聖霊・霊感を否定すれば聖書やキリスト教(ユダヤ教・イスラム教も含む)が成立しなく恐れがあり悩ましいところである。
……(聖書の記述によればイエスは父ヨセフと血のつながりはなくヨセフがマリアと婚約中に聖霊により処女懐胎し生まれた神の子とされている。又ヨセフはアブラハム―イサク……~ダビデーソロモン等に繋がる子孫であるが、ダビデは盗賊の頭であり、ソロモンは妻700人、そばめ300人、異教徒の偶像崇拝に夢中になった独裁者である。)……

米国では銃のトレードショーが多数開催されているが、機関銃のトレードショーも珍しくない。ケンタッキー州で行われる「ノブ・クリーク機関銃ショー」や、アリゾナ州で行われる「ビッグ・サンディ・シュートアウト」と並んで、オクラホマ州で毎年開催される機関銃ショーOFASTSでは、週末の2日間、出展者が一般人に機関銃を貸し出し、参加者が冷蔵庫などの家電製品や自動車などを破壊し尽くすことができる。開会式では、牧師が、このイヴェントと参加者のために祈りを捧げ主催者のフレンド氏は熱心なキリスト教者で、このイヴェントを信仰的な生活を反映するようなものにしたいと思っており、これはバイブル・ベルトで行われるファミリー・イヴェントだと述べている。白人福音派の57%、カトリックの31%の家庭が銃を所有しているとの最近の報告がある。
まさにバイブルベルトと銃ベルトが重なっているのだ。
トランプが小学校での銃乱射事件の対応策を聞かれ教師にも銃を持たせるべきだと述べた。教育の場をアルカポネ時代の酒場にする積りだろうかと耳を疑った。最近この人物の恐ろしいテレビ映像を見ていると、旧約聖書の神とはこんな顔をしていたのではないだろうかと思えてくる。

未だに旧約聖書に基ずく創造博物館やノアの箱舟の巨大建築の建設に巨額の寄付が集まり市長や政治家が競って祝意を述べる国、それがアメリカだ。
巨大な軍事力・経済力で他国を恫喝し、自分達の都合の良いようにルールを変更する。
中国とはチキンレースまがいの貿易戦争を仕掛け世界経済を大混乱に墜とし兼ねない暴挙にアメリカ国内から大きな反対論は聞こえない。貿易赤字は相手国の不公正取引によるものとして自国民に努力を求めない。
アメリカという大国はトランプという人物を大統領に選んだことによって静かにしかも確実に衰退の方向に向かっているのは間違いない。
世界のトラブルの殆どは旧約聖書の個性的だが全知全能とはほど遠い神が支配するユダヤ教・キリスト教・イスラム教の中の問題である。門外漢にとっては甚だ迷惑な話ではある。

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