追憶の彼方。

思いつくまま、思い出すままに、日々是好日。

アメリカ白人社会の素顔……(8)

2017年03月02日 | 文化・文明
アメリカ白人社会の素顔……(7)
   「米欧白人達の難民受け入れ拒否」……追記

富める湾岸産油国、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council)加盟6か国が公式に受け入れた難民は極めて少ない、数十億ドルの資金支援だけでは余りに消極的であるとの欧米各国からの批判が高まっている。
中東難民問題の主原因は米欧国家が作ったものであり、その責任は彼等が負うべきだとの反論があるとは言え、現代史上最大規模の移民危機が起きているなか、シリアと同じイスラム国家で欧米各国よりも文化や宗教的価値観がはるかに近いこれらのアラブ諸国が、なぜ難民をほとんど受け入れていないのかという点だ。
確かに GCC加盟国は、新たな国へ逃げる人々の権利と処遇の基準を規定した国連難民条約に署名すらしていない。
 GCC諸国は、域内で自分たちと対立するシーア派国家イランの後ろ盾を受けるシリアのアサド大統領と激しく敵対している。そして、アサド政権に対して立ち上がったシリア反体制派を支援し、資金や武器を供与してきた。そのために怪しげな過激派を支援しているという非難さえ浴びてさえいる。
 今回の難民の多くが湾岸諸国の大半の人と同じイスラム教スンニ派だ。UAEやカタールといった国土の狭い国では既に地元住民の数を上回る数百万人の外国人労働者が就労しており、徐々に難民に切り替えればよい話であると思うが。

過去一般市民、即ち草の根の政治活動がほとんどない国々で難民が大量流入した場合何が起こるかわからない、政治の安定を揺るがす可能性があるという懸念が極めて大きいという問題がある。欧州各国でのテロ活動、極右勢力の動きを横目で眺めながら自国への波及をやり過ごしたいとの思いが強いのである。
 自分たちの国にやって来るのがどんな人間で、入国した後にどんな活動をするだろうか、といったことを懸念しているのだろうと言う事である。
 、  湾岸諸国の一部には、アサド大統領と闘うシリア反体制派への十分な支援と武器供与を欧米諸国が行わなかったことが難民危機につながったという批判が強い。「自らの近視眼的な政策の結果に直面している欧州と米国の当局者たちこそが、もっと多くのシリア難民を温かく迎え入れなければならない」との声が大きい。

確かに何かにつけイスラムの同胞という声をよく耳にするのにこの冷たい仕打ちはどうしたことだろう、何か道はあるだろうにという素朴な疑問が残る。

キリスト教はユダヤ教から派生したものであり。イスラム教もキリストを最終預言者ムハンマドの一つ前の預言者と認めており、旧約聖書に示された同じ神を信奉する謂わば兄弟である。イスラム教はスンニ派、シーア派等、キリスト教もカソリック、プロテスタント等、ユダヤ教も宗派間の反目があると聞く。一神教とはかくも心の狭い宗教なのかと思わざるを得ない。
旧約聖書に記された神は真に不寛容で嫉妬深い。その性癖を引き継ぎ近親憎悪が強すぎるのではないだろうか。
彼等宗教間の諍いが世界の紛争の大きな要因であることをよく考えるべきだという思いが強い。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする