レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

レイジーブラザース「共犯者と黒幕」

2013-03-25 23:12:57 | 小説

レイジーブラザース「共犯者と黒幕」

 「あのチビ猿、
 いえ、直哉くんの黙り方?
 もしかして」
と、
 マスターがこれまでにないくらい声をひそめて囁くように言うと、
 「そうですよ。私が3人と言った残りのひとりこそ、
黒幕であり、それは双子のひとりのほうじゃなく」
 カイミヤマが少し大きめの声でそこまで話すと、
 ジュウロウがわざとらしく、
 咳をしたので、彼は黙り込んだ。
 そのとき、
 ウメナは、
 あおむの方を見て、
 「あほ! あほ!」
と、
 急かすように怒鳴ったので、
 あおむが、
 「直哉、
 正直にすぐだすよ。
 いいだすか!
 正直にすぐ自供すれば、
 死刑だけは勘弁してもらうよう、
 嘆願してあげるだすよ」
と、
 直哉の目をじっと見て言ったのだった。
 横から、
 龍之介が、
 「ずるいぞお」
と言いかけると、
 ウメナが、
 「あほ!」
と大声で怒鳴り、
 あおむまで、
 「龍之介は反省していないみたいだすから、
やはり死刑だすな。
 うん。
 後は直哉をどう処分するかだすなあ。 さあ、直哉、
 正直にすぐ自供するだすか」
と、
 まず、
 龍之介を睨んだ後、
 俯き気味の直哉を睨みつけたのだった。
 そんな4人を見ていたジュウロウが、 カイミヤマ、
 マスターの順に、
 耳元まで口を近付け、
 「3人ではなく、4人とも共犯かもしれないのう。
ただし、あの二人は気づいていないがのう」
と、
 すごく小さな声で囁いたのだった。
(続く)






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