レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新本編リメイク「4人のイモリとその先にあるもの」

2015-06-25 00:41:12 | 小説

新本編リメイク「4人のイモリとその先にあるもの」


 4人はゆっくりと、
 イモリのように這い蹲って前進した。
 段々と遠のいて行くミカエルの不気味な笑い声が4人とっては前進の証でもあった。


 「どうだ?
 もう落とし穴はなさそうじゃないか?」
 いつきが前だけじゃなく左右もスコップで叩いて周りに落とし穴がないこと
を確認してから言う。
 「かもね。
 でも、前を見ろよ。
 ほら、また、大きな木が一本だけ」
 エイタが苦笑いする。
 「一難去って、また、一難だすな」
 「俺は慣れたから言えるんだけど、
せっかくここまで来たんだから、
この体勢はつらいが、
このままの格好で木がよく見える位置まで、前進しよう。
 そして、
 その木を見てから、
 左の方が道路に近いはずだから、
 適当なところで、左折気味に進もう。
 その後はそれから考えよう」
 木太郎が一番イモリのような格好に慣れていたので、
 そんなことを言うと、
 「そうだな。
 せっかく、ここまでがんばったから、
 これで行くか」
 先頭のいつきが言ったので、
 「いつきがいいなら、俺はOK」
 「僕もだすよ」
 こうして、
 4人は落とし穴の間を抜けた後も、
 イモリのように這い蹲ったまま前進した。
 そして、
 木が目の前に見えたかと思うと、
 その背後の少し先には、
 大きな木に隠れてこれまでは見えなかった1台の自動車があったのだった。
(続く)




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