レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新作ディープ(?改)「自白?」

2016-01-20 01:10:18 | 小説

新作ディープ(?改)「自白?」


 「処刑なんて...」
 アスカは泣きそうな声でそこまで言ってから、
 隣で横たわっているレイカをちらっと見てからまた口籠もった。
 「わかってないのか!
 俺がレイカちゃんをそんな風にした原因もアスカにあるんだからな」
 くそたが、そんなアスカの素振りを見て、
大声で自分の責任をアスカに転嫁させるような言い方をすると、
 「俺たちがすぐに警察というか救急車を呼べないのは、
このまま呼んだら、くそたが言ったようにレイカちゃんのことだけでなく、
もとこ先生やもとめ先生のことまで俺たちの連帯責任になるからなんだよ。
 だから、アスカちゃんにはけじめをつけてもらわない
といけなくなったわけなんだよ」
と、
 永久が相変わらず穏やかな口調だが
今度は処刑からけじめという言葉に変えて
アスカをさらに威すようなことを言うと、
 アスカは俯いたまま少し考えてから、
 「けじめなんて...
 わかりました。正直に話します。
 実はあたし、昔万引きをしたことがあるんです。
 だから、本当のことを話せなくて嘘をついていたんです。
 ごめんなさい。
 でも、本当にあたしじゃないんです」
と、
 それだけでは要領を得ないことを普段と違い小さな声だが
丁寧な口調で男子たち4人に訴えるように話すと、
 永久はアスカを万引犯のひとりだとほぼ確信していて、
かつ、アスカがその事実を白状しながらも
自分が犯人じゃないようなことを言ったにもかかわらず、
 「だから、アスカちゃんは、あんな手の込んだことまでして、
もとこ先生を殺さないといけなかったわけか」
と驚いたような表情をして、それだけ言ったのだった。 

(続く)



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