「遺体の正体」
「太郎に間違いない。つい、
最近まで太郎は生きていたのか。」
いつきが木太郎の顔を見ながら言う。
「正直言うと、太郎は、もうとっくに、
死んだものと思っていたんだがな」
いつきが言う。
木太郎とエイタはいつきと違い、
顔を見合わせている。
「俺たちはとんでもない
思い違いをしてたみたいだな」
とエイタが発言したとき、
「木太郎さんって、どういう人だす?
こいつは間違いなくオチタだす」
とあおむが横から口を出す。
「オタク、うるさいよ。木太郎って、
このつるっパゲだよ」
といつきが木太郎を指さしていう。
「えっ、じゃあ」
「だから、木太郎はこのハゲで、
スーパースターでも救世主でも
なんでもないそれより、
どうして、太郎がオチタなんだ」
といつきが言うと、あおむは混乱したようだ。
「ハゲさんが木太郎、オチタが太郎?」
そう呟いたあと、あおむは太郎の遺体を
もう一度よく見た後、
「やはり、こいつはオチタだす。
僕のフギリ高校の友人だす」
「フギリって隣の県じゃないか、
それもたいした高校じゃない。とても、
太郎くらい頭のいい奴が入る高校じゃない。」
といつきが言う。
「オチタは家が貧乏で、
確実に入れる高校を選んだだけだす。
そう言ってただす。
僕と同じで頭は悪くないだす」
とあおむは少し怒ったように言う。
「コイツの言っていること、
本当みたいだな。
太郎はどういうやり方をしたのかわからないが、
オチタの名前で、隣の県の高校に通っていたんだ」
エイタがそういうと、あおむからこれまでの経緯を聞いた。
「そうすると、あっと言う間に
殺人劇が起きたということか。
犯人は、太郎と女一人の外、
太郎を殺したもう一人の人物
が隠れていたみたいだということか。
でも、犯人が誰か声でわからなかったのか、
特に太郎は友達だろう」
といつきが訊くと、
「太郎ではなくオチタだすが、
声は怖かっただす。声はまさに悪魔ですた。
オチタとは思えなかっただす。
もう人が変わったみたいですた。
誰が誰だかわかりませんだすた、
そうだ、あとナロウがナトカナントカ
とか言っていたような」
とあおむは言う。
「ナロウがナントカナントカじゃ、
どうしうもないじゃないか、
頼りにならん奴だな、とにかく、
コイツが言う残った悪魔が現れる前に、
まず、2階を確認しよう」
エイタが言う。
(続く)
「太郎に間違いない。つい、
最近まで太郎は生きていたのか。」
いつきが木太郎の顔を見ながら言う。
「正直言うと、太郎は、もうとっくに、
死んだものと思っていたんだがな」
いつきが言う。
木太郎とエイタはいつきと違い、
顔を見合わせている。
「俺たちはとんでもない
思い違いをしてたみたいだな」
とエイタが発言したとき、
「木太郎さんって、どういう人だす?
こいつは間違いなくオチタだす」
とあおむが横から口を出す。
「オタク、うるさいよ。木太郎って、
このつるっパゲだよ」
といつきが木太郎を指さしていう。
「えっ、じゃあ」
「だから、木太郎はこのハゲで、
スーパースターでも救世主でも
なんでもないそれより、
どうして、太郎がオチタなんだ」
といつきが言うと、あおむは混乱したようだ。
「ハゲさんが木太郎、オチタが太郎?」
そう呟いたあと、あおむは太郎の遺体を
もう一度よく見た後、
「やはり、こいつはオチタだす。
僕のフギリ高校の友人だす」
「フギリって隣の県じゃないか、
それもたいした高校じゃない。とても、
太郎くらい頭のいい奴が入る高校じゃない。」
といつきが言う。
「オチタは家が貧乏で、
確実に入れる高校を選んだだけだす。
そう言ってただす。
僕と同じで頭は悪くないだす」
とあおむは少し怒ったように言う。
「コイツの言っていること、
本当みたいだな。
太郎はどういうやり方をしたのかわからないが、
オチタの名前で、隣の県の高校に通っていたんだ」
エイタがそういうと、あおむからこれまでの経緯を聞いた。
「そうすると、あっと言う間に
殺人劇が起きたということか。
犯人は、太郎と女一人の外、
太郎を殺したもう一人の人物
が隠れていたみたいだということか。
でも、犯人が誰か声でわからなかったのか、
特に太郎は友達だろう」
といつきが訊くと、
「太郎ではなくオチタだすが、
声は怖かっただす。声はまさに悪魔ですた。
オチタとは思えなかっただす。
もう人が変わったみたいですた。
誰が誰だかわかりませんだすた、
そうだ、あとナロウがナトカナントカ
とか言っていたような」
とあおむは言う。
「ナロウがナントカナントカじゃ、
どうしうもないじゃないか、
頼りにならん奴だな、とにかく、
コイツが言う残った悪魔が現れる前に、
まず、2階を確認しよう」
エイタが言う。
(続く)