新サクラナ外伝第2章「あおむの下手な嘘とおしゃべりウメナ」
第一話は下記から始まります。
新「サクラナ外伝」「プロローグ」
ユリカの部屋から戻ってきたサクラナとタマキは、
早速、あおむを問いつめることにした。
「ユリカはどうだっただすか?」
「うん、まあ」
「おー、たいしたことはないんだすな?」
「さあ?もう夕食は作れないかもしれないわよねえ、
タマキ」
「そうねえ?」
「おー?」
「ねえ、あおくん、
今日の昼、何を食べたの?」
あおむは少し考えてから、
「えーと、肉なしチャーハンだすよ。
な、ウメナ」
「あほ!」
「そう、肉なしチャーハン?
本当?」
サクラナがあおむの目を見つめると、
あおむの鼻がひくひくし、
あおむは視線をそらせる。
「で、あおくん、
チャーハンには何を入れたの?」
「うーん。玉子とネギだけだすが、
結構、いけるだすよな。ウメナ」
「あほ!」
「そーう?」
サクラナが話している間に、
タマキがキッチンへ行ってから、戻ってきた。
「あおくん、玉子の殻とネギの切れ端は?」
タマキが訊くと、
「うーん。おー、捨てただすよ」
と
あおむがタマキの目を見ず、
そう答えると、
「捨てた?昼でしょう?どこに?」
「うーん?どこだっただすかなあ」
「じゃあ、ウメナ、
あんた今日の昼何食べたの?」
ウメナがそっとあおむの方を見たので、
「だすから、
肉なしチャーハンだすよなあ」
「あほ!カレー」
「えっ?」
「あほ!」
ウメナが慌てて、言い直す。
「ウメナ、その前に何て言った?」
「あほ!カレー」
ウメナはそう言って、俯いた。
「あおくん、
ウメナはカレーを食べたみたいよ。
カレー味のチャーハンなの?」
「おー、そうだすよ。
な、ウメナ」
「あほ、カレー!」
「あおくん、
カレー粉はどこにあるの?」
「あー、えー...」
「あおくん、嘘言うじゃないの!」
「もうバレてんのよ!
肉なしチャーハンなんて、
作ってないでしょう。
作っていたら、
三角コーナーに玉子の殻くらいあるでしょう。
それに、
フライパン使った形跡なかったわよ!」
タマキがはっきり言うと、
「あほ、カレー!」
ウメナがそう言って、頭を下げた。
「ウメナ、
内緒の約束だったじゃないだすか」
「あおくん!」
「あおくん!
あたしたちが、
午前から店のときは、
外でカレー食べてるのね!
何で、正直に言わないで嘘ついたの!
ユリカさんはそれで泣いてんのよ!」
タマキとサクラナに睨まれたあおむは、
「おー、そうなんだすか?
だすが、僕らに悪気はないし、
ユリカは関係ないんだすよ」
あおむはそれだけ言うと俯いた。
(続く)
第一話は下記から始まります。
新「サクラナ外伝」「プロローグ」
ユリカの部屋から戻ってきたサクラナとタマキは、
早速、あおむを問いつめることにした。
「ユリカはどうだっただすか?」
「うん、まあ」
「おー、たいしたことはないんだすな?」
「さあ?もう夕食は作れないかもしれないわよねえ、
タマキ」
「そうねえ?」
「おー?」
「ねえ、あおくん、
今日の昼、何を食べたの?」
あおむは少し考えてから、
「えーと、肉なしチャーハンだすよ。
な、ウメナ」
「あほ!」
「そう、肉なしチャーハン?
本当?」
サクラナがあおむの目を見つめると、
あおむの鼻がひくひくし、
あおむは視線をそらせる。
「で、あおくん、
チャーハンには何を入れたの?」
「うーん。玉子とネギだけだすが、
結構、いけるだすよな。ウメナ」
「あほ!」
「そーう?」
サクラナが話している間に、
タマキがキッチンへ行ってから、戻ってきた。
「あおくん、玉子の殻とネギの切れ端は?」
タマキが訊くと、
「うーん。おー、捨てただすよ」
と
あおむがタマキの目を見ず、
そう答えると、
「捨てた?昼でしょう?どこに?」
「うーん?どこだっただすかなあ」
「じゃあ、ウメナ、
あんた今日の昼何食べたの?」
ウメナがそっとあおむの方を見たので、
「だすから、
肉なしチャーハンだすよなあ」
「あほ!カレー」
「えっ?」
「あほ!」
ウメナが慌てて、言い直す。
「ウメナ、その前に何て言った?」
「あほ!カレー」
ウメナはそう言って、俯いた。
「あおくん、
ウメナはカレーを食べたみたいよ。
カレー味のチャーハンなの?」
「おー、そうだすよ。
な、ウメナ」
「あほ、カレー!」
「あおくん、
カレー粉はどこにあるの?」
「あー、えー...」
「あおくん、嘘言うじゃないの!」
「もうバレてんのよ!
肉なしチャーハンなんて、
作ってないでしょう。
作っていたら、
三角コーナーに玉子の殻くらいあるでしょう。
それに、
フライパン使った形跡なかったわよ!」
タマキがはっきり言うと、
「あほ、カレー!」
ウメナがそう言って、頭を下げた。
「ウメナ、
内緒の約束だったじゃないだすか」
「あおくん!」
「あおくん!
あたしたちが、
午前から店のときは、
外でカレー食べてるのね!
何で、正直に言わないで嘘ついたの!
ユリカさんはそれで泣いてんのよ!」
タマキとサクラナに睨まれたあおむは、
「おー、そうなんだすか?
だすが、僕らに悪気はないし、
ユリカは関係ないんだすよ」
あおむはそれだけ言うと俯いた。
(続く)